SVリーグとVリーグは何が違う?初心者向けに解説

日本の国内バレーボールリーグは、2024年10月の再編でSVリーグとVリーグの2部制となりました。さらに2026-27シーズンからは、旧Vリーグが発展的に解消され、新たに「SVリーグ・グロース」と「日本バレーボールリーグ(通称:Vリーグ)」の2つに分かれる、三層構造へと移行しています。
まずは、それぞれのリーグの位置付けを簡単に整理します。
| SVリーグ | SVリーグ・クローズ | 日本バレーボールリーグ(Vリーグ) | |
|---|---|---|---|
| 主催 | 公益社団法人SVリーグ | 公益社団法人SVリーグ | 公益財団法人日本バレーボール協会 |
| リーグの位置付け | 日本のトップリーグ | SVリーグの下部リーグ(2部相当) | 社会人リーグ |
| 目的 | 世界最高峰リーグの実現 | SV昇格を目指すクラブの育成 | 地域密着・競技人口拡大 |
| 参加条件 | 厳しい入会審査あり | SVGライセンスが必要 | 比較的緩やか |
| チーム数(2026-27) | 男子12、女子14 | 男子8、女子6 | 男子16、女子8 |
| 運営方式 | プロ化を前提 | プロ・セミプロが混在 | 社会人選手が中心 |
簡単にいうと、頂点に立つのがSVリーグ、その下でSV昇格を目指す挑戦の場がSVリーグ・グロース、そして地域密着や社会人選手の活躍の場として新設されたのが日本バレーボールリーグです。
次の章から、それぞれを詳しく見ていきましょう。
SVリーグとは?

はじめに、国内トップリーグであるSVリーグについて解説します。
SVリーグの概要
Vリーグ(SV.LEAGUE)は、2024年10月に誕生した日本バレーボール界のトップリーグです。現時点では、男子・女子ともにセミプロのバレーボールリーグという位置付けになります。
報酬を得て活動するプロと、企業に所属し本業を持ちながら活動するセミプロのチームが混在していますが、将来的な完全プロ化を目標としているのが特徴です。
公益社団法人SVリーグが主催しており、SVリーグの「S」はStrong(強く)、Spread(広く)、Society(社会)という3つの理念を意味します。
男子のリーグ名は「大同生命SV.LEAGUE MEN」、女子リーグ名は「大同生命SV.LEAGUE WOMEN」です。「世界最高峰のリーグを目指す」をコンセプトに、プロリーグ化を見据えた運営体制を整えています。
演出や空間づくりの強化にも力を入れており、スポーツエンタメとして進化している最中です。
SVリーグ創設の背景
2023年、当時のVリーグ(V.LEAGUE)を発展させた新リーグの結成が正式発表されました。
同年4月には、新1部リーグをSVリーグ(SV.LEAGUE)、新2部リーグをVリーグ(V.LEAGUE)とすることが発表されています。
SVリーグ誕生の背景には、次のような課題意識がありました。
- 日本代表がより飛躍するためには国内の競技レベル強化が必要だった
- 選手・クラブの待遇や育成環境を改善する必要があった
- 既存リーグでは興行価値に限界があった
これらを改善し、世界基準のリーグを作るために誕生したのがSVリーグです。日本のバレーボール界を次のステージへ引き上げる目的があります。
SVリーグに所属するチーム(2026-27シーズン)
SVリーグの所属チームは、国内トップクラスの企業チームや地域クラブが中心です。
2026-27シーズンは、男子が前シーズンの10クラブから2クラブ増えて12クラブに拡大しました。女子は前シーズンと同じ14クラブで、今シーズンから東西カンファレンス制が導入されています。
| 男子(12クラブ) | 女子(14クラブ) |
|---|---|
| ヴォレアス北海道 | アランマーレ山形 |
| 東京グレートベアーズ | デンソーエアリービーズ |
| VC長野トライデンツ | Astemoリヴァーレ茨城 |
| 東レアローズ静岡 | 群馬グリーンウイングス |
| ジェイテクトSTINGS愛知 | 埼玉上尾メディックス |
| ウルフドッグス名古屋 | NECレッドロケッツ川崎 |
| 大阪ブルテオン | KUROBEアクアフェアリーズ |
| サントリーサンバーズ大阪 | PFUブルーキャッツ石川かほく |
| 日本製鉄堺ブレイザーズ | クインシーズ刈谷 |
| 広島サンダーズ | 東レアローズ滋賀 |
| 大阪マーヴェラス | |
| ヴィクトリーナ姫路 | |
| 岡山シーガルズ | |
| SAGA久光スプリングス |
なお、女子のアランマーレ秋田庄内は旧・アランマーレ山形、アリーザ愛知は旧・クインシーズ刈谷にあたります。
ホームタウンやチーム名の変更が続いているため、応援するクラブの最新情報はこまめにチェックしておくと安心です。
選手契約や待遇の仕組み
SVリーグでは、企業の社員として働きながらプレーするセミプロ選手のほか、選手として雇用契約を結んでいるプロ選手も在籍しています。
プロ選手の定義は、「バレーボールの活動による対価(出場給、勝利給等)を得ている選手」です。
SVリーグは、プロ化への移行を前提に創設されました。2026-27シーズンからは、「チームメンバーの過半数がプロ契約選手であること」が参加要件になるなど、本格的なプロ化へ向けた基準づくりが進んでいます。
そのため、プロ契約を前提とした報酬体系、専属スタッフ・医療体制の整備、年間を通じた強化プログラムなど、選手の競技人生を長期的に支える仕組みが強化されています。
SVリーグの観戦の魅力
SVリーグには国内外のトップレベルの選手が集結し、高いレベルの熱戦が繰り広げられています。
競技性だけでなく、試合の演出が加わるなどエンターテインメント性も年々高まっているのが特徴です。
2027年1月には、男子の大阪ブルテオン対ヴォレアス北海道のカードがタイで開催されるなど、海外での公式戦も始まります。国内外を問わずどこからでも観戦できる環境が、少しずつ広がっているといえるでしょう。
また、SVリーグは「J SPORTS バレーボールパック」などで配信されており、どこからでも手軽に観戦できるのも魅力のひとつです。
SVリーグ・グロースとは?

つづいては、2026-27シーズンから新設された「SVリーグ・グロース(SV.LEAGUE GROWTH、略称:SVG)」について解説します。
SVリーグ・グロースの概要
SVリーグ・グロースは、SVリーグの下部リーグとして2026-27シーズンから開幕した新リーグです。かつてのVリーグに所属していたクラブのうち、「将来的にSVリーグへ昇格し、プロクラブとして世界最高峰を目指したい」という志向を持つクラブが中心となって参戦しています。
男子は8クラブ、女子は6クラブでスタートしました。ライセンス取得の状況を踏まえながら、今後段階的にクラブ数を増やしていく方針です。
女子はSVリーグとの間ですでに入れ替え戦が導入されており、SVグロースで優勝したクラブがSVライセンスを保有していれば昇格のチャンスがあります。男子は、SVリーグが16クラブへ拡大するまでは入れ替え戦を行わない予定です。
SVリーグ・グロースに所属するクラブ
| 男子(8クラブ) | 女子(6クラブ) |
|---|---|
| つくばユナイテッドSun GAIA | リガーレ仙台 |
| レーヴィス栃木 | 信州ブリリアントアリーズ |
| 千葉ドット | 岐阜リオレーナ |
| 富士通カワサキレッドスピリッツ | ブレス浜松 |
| アイシンティルマーレ碧南 | カノアラウレアーズ福岡 |
| ヴィアティン四日市 | フォレストリーヴズ熊本 |
| クボタスピアーズ大阪 | |
| きんでんトリニティーブリッツ |
SVリーグを目指す挑戦者たちの戦いが見られるのが、このリーグならではの魅力です。
プレーオフはゴールデンセット方式を採用しており、最後まで目が離せない展開が期待できます。
日本バレーボールリーグ(Vリーグ)とは?

最後に、2026年11月に開幕予定の「日本バレーボールリーグ(通称:Vリーグ)」について解説します。
リーグの概要と旧Vリーグとの関係
1994年に創設された旧Vリーグ(V.LEAGUE)は、長年にわたり日本のバレーボール界を支えてきましたが、2025-26シーズンを最後に運営を終了することが2025年12月に発表されました。
旧Vリーグに所属していたクラブの多くは、志向に応じてSVリーグ・グロースか、新たに発足する日本バレーボールリーグのいずれかへ移行しています。
日本バレーボールリーグは、公益財団法人日本バレーボール協会(JVA)が主催する新リーグです。2026年3月の理事会で発足が承認され、「社会人として仕事と競技を両立しながら高いレベルでバレーボールに取り組める環境の整備」を目的に掲げています。
地域に密着したリーグ運営を通じて社会へ貢献することも重要なミッションの一つです。開催期間は2026年11月から2027年3月までを予定しており、男子は東西カンファレンス制の16クラブ、女子は8クラブによる総当たり戦で争われます。
日本バレーボールリーグに所属するクラブ
Vリーグは、少人数運営のクラブや地域の体育館で試合を行うチームもあり、ファンと選手の距離が近いのが魅力です。
2025年12月時点で男子18チーム、女子12チームが所属しています。
選手契約や待遇の仕組み
SVリーグと比べると契約形態は多様で、社会人として働きながらプレーする選手も少なくありません。
| 男子(16クラブ) | 女子(8クラブ) |
|---|---|
| 【東カンファレンス】 | アルテミス北海道 |
| OWLS岩手 | 山梨中央銀行 |
| スカイロケッツ秋田 | CHIBA BELLS |
| 埼玉アザレア | ヴィアティン三重 |
| TM東京スパークル | 東京サンビームズ |
| 警視庁フォートファイターズ | 倉敷アブレイズ |
| 東京ヴェルディ | GOLD STARS八王子 |
| SHIZUKA Vikings厚木 | 福岡ギラソール |
| VC山梨 | |
| 【西カンファレンス】 | |
| 長野GaRons | |
| トヨタ自動車サンホークス愛知 | |
| 大同特殊鋼知多レッドスター | |
| 奈良ドリーマーズ | |
| 近畿クラブスフィーダ | |
| BALLENA倉敷 | |
| GRiNSHĀMO KAGAWA | |
| 熊本Virex |
チーム名や所属を見ると、旧Vリーグ時代から活動を続けているクラブと、新リーグを機に名称やホームタウンを変更したクラブが混在していることがわかります。
開幕前のシーズンだからこそ、各クラブの動向を追うのも楽しみ方の一つです。
選手契約や待遇の仕組み
日本バレーボールリーグでは、企業の実業団として運営されているクラブが多いのが特徴です。
企業の社員として働きながらバレーボールをする選手が中心で、社会人としての本業とアスリート活動を両立する選手が多く在籍しています。
日本バレーボールリーグ観戦の魅力
地域のクラブが多く所属しており、小規模の体育館などで開催されることの多いのがこのリーグの特徴です。
アットホームな雰囲気の中で試合が行われ、チケットも比較的取りやすく安いのがうれしいポイントです。
選手との距離が近いため、観戦のさいに声を掛けやすいというメリットもあります。上位リーグを目指す若手選手も多く在籍しており、将来のスター選手をいち早く見つけられるのも大きな魅力です。
3つのリーグ、どれを見るべき? 目的別に比較

SVリーグ、SVリーグ・グロース、日本バレーボールリーグは、同じ国内リーグでありながら異なる特徴を持ちます。
そのため、「どのリーグを観に行くべきか」と迷う方も少なくありません。ここでは、目的別にどのリーグを見るべきかを解説します。
迫力・エンタメ重視ならSVリーグ
「とにかく迫力のある試合を見たい」「イベントとして楽しみたい」という方にはSVリーグが向いています。
世界トップレベルの高さ・パワー・スピードを体感できるうえ、国内大会としては異例の演出力の高さも魅力です。
大型アリーナを中心に開催され、入場演出・選手紹介のライティング・音響・ビジョン演出などが盛り込まれます。
昇格に懸ける挑戦を見たいならSVリーグ・グロース
「SVリーグ昇格を目指す熱い戦いを見たい」「新しくできたリーグをいち早く追いかけたい」という方には、SVリーグ・グロースが向いています。
2026-27シーズンに開幕したばかりのリーグのため、まだ知名度は高くありません。だからこそ、応援しているクラブが年々力をつけていく過程を間近で追える面白さがあります。
地域密着・若手発掘なら日本バレーボールリーグ
「地元のチームを応援したい」「未来のスター選手をいち早く見てみたい」という方には、日本バレーボールリーグが向いています。
開催会場は地元の体育館が多く、観客と選手の距離が近いのが最大の魅力です。「応援しているチームが自分たちと同じ地域に根付いている」という一体感を、味わいやすいはずです。
数年後にSVリーグやSVリーグ・グロースへ移籍し、活躍するであろう選手も多く在籍しています。大型ルーキーの成長物語を間近で見られるのは、日本バレーボールリーグ観戦ならではの楽しみ方です。
国内リーグを知るとバレーボール観戦がもっと楽しくなる
SVリーグ、SVリーグ・グロース、日本バレーボールリーグでは役割が異なり、それぞれ違った楽しみ方があります。
日本バレーボール界は、2024年の再編に続き2026年にも大きな転換期を迎え、新しい時代へ突入しました。
ぜひ3つのリーグをチェックし、自分だけの推しチームや推し選手を見つけてみてください。バレーボール観戦の楽しさが、何倍にも広がるはずです。
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