本記事では、バレーボールの反則の種類を初心者向けに網羅的に解説。ダブルコンタクト・フォアヒット・ホールディング・タッチネット・オーバーネット・インターフェアなど主な反則の内容、審判が示す合図、実際の試合でよく見られるシーンまでわかりやすく紹介します。
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バレーボールの反則とは

バレーボールの反則は、ラリー中に選手がルール違反のプレーをおこなった際に取られる判定のこと。1999年のラリーポイント制導入以降、反則が起きた瞬間に相手チームに得点が入るため、試合の勝敗を左右する重要な要素です。

サッカーや野球と比べると馴染みが薄いバレーボールの反則ですが、種類を知っておくと観戦の楽しみが一気に広がります。

反則を知ると観戦がもっと楽しくなる

「今のプレーはなぜ反則になったの?」という疑問を持ちながら試合を観るのと、反則の種類や判定基準を理解して観戦するのでは、楽しみ方に大きな差が生まれます。

とくにトップリーグでは、審判が反則を取った瞬間に会場の観客が一斉に反応する場面も多くあります。反則の種類を知っていれば、その一体感の中に自然と入っていけます。

反則の判定は審判の合図でわかる

バレーボールの試合では、審判が反則の内容を独自のハンドシグナルで示します。合図の種類を覚えておくと、どの反則が取られたのかを一目で判断できるようになります。

以降のセクションでは、各反則の合図もあわせて紹介します。

ボールタッチに関する反則

バレーボールの反則の中で、試合中もっとも頻繁に見られるのがボールタッチに関する反則です。とくにセッターがトスを上げる場面で発生しやすく、テレビ中継でも注目される反則群です。

ダブルコンタクト(ドリブル)

ダブルコンタクトは、1人の選手が連続して2回ボールに触れる反則です。以前は「ドリブル」と呼ばれていました。

試合中よく見られるのは、オーバーハンドパスで左右の手のタイミングがずれた場合や、ボールに強い回転がかかった場合です。とくにセッターがトスを上げる場面で取られやすい反則で、高いボールをオーバーハンドで処理するときに発生しやすくなります。

ただし、レシーブ(1本目のボールタッチ)ではダブルコンタクトの反則は適用されません。

反則の合図は、審判が片手で指を2本立てる動作です。

ホールディング(キャッチボール)

ホールディングは、ボールを一瞬でも掴んだり、体の一部で止めたりする反則です。以前は「キャッチボール」と呼ばれていました。

試合中によく見られるのは、トスを上げるときに手のひらでボールを持っている時間が長い場合や、無理な体勢のレシーブでボールが体に絡んだ場合です。ダブルコンタクトと同様、セッターに適用されやすい反則です。

判定の基準は審判の裁量による部分もあり、試合中に議論を呼ぶこともあります。

反則の合図は、審判が手のひらを上に向け、持ち上げるような動作です。

フォアヒット

フォアヒットは、1つのチームが3回以内に相手コートへボールを返せず、4回目のタッチをしてしまう反則です。バレーボールの基本ルール「3回以内で返球」に反した場合に取られます。

試合中よく見られるのは、レシーブが乱れて誰がボールに触るか判断が遅れた場合や、スパイクを打つ前に余計な繋ぎを入れてしまった場合です。ただし、ブロックでのタッチは6人制では回数にカウントされないため、ブロック後は改めて3回まで触れます。

反則の合図は、審判が片手で指を4本立てる動作です。

ネット際に関する反則

ネット付近で起こる反則は、観戦時にもっとも見つけやすい反則です。スパイクやブロックの場面で頻繁に発生します。

タッチネット

タッチネットは、プレー中にネットやアンテナに触れる反則です。以前は「ネットタッチ」と呼ばれていました。

スパイクの助走やジャンプ、ボールを打つ瞬間に、手や体がネットに接触すると反則になります。ブロック時にネットに触れる場面もタッチネットの対象です。

ただし、得点が決まった後などプレー中ではないタイミングでのネット接触は反則になりません。

反則の合図は、審判がネットに触れた選手を手で指す動作です。

オーバーネット

オーバーネットは、ネットを越えて相手コート側でボールに触れる反則です。ブロック時には相手コート側に手が出ても反則になりませんが、通常のプレー中にネットを越えて相手のボールに触れると反則が取られます。

試合中よく見られるのは、ブロックのタイミングが遅れて相手のスパイクが打たれる前にネットを越えてしまった場合や、ネット際でのボールの奪い合いで手が伸びすぎた場合です。

反則の合図は、審判が片手をネット越しに伸ばす動作です。

パッシング・センターライン

パッシング・センターラインは、コート中央のセンターラインを踏み越えて、体の一部が完全に相手コート内に入ってしまう反則です。「パッシング」と略して呼ばれることもあります。

試合中よく見られるのは、スパイクの着地時やブロック後の着地時に、勢いあまってセンターラインを越えてしまう場面です。ただし、足の一部がセンターラインに触れていても、完全に相手コートに侵入していなければ反則にはなりません。

反則の合図は、審判がセンターラインを指し示す動作です。

インターフェア

インターフェアは、相手チームのプレーを妨害する反則です。代表的な例として、サーブ時に自チームの選手が壁のように並んで相手からサーバーの姿を見えにくくする「スクリーニング」があります。

そのほか、相手コートへの侵入や相手選手の視界を意図的に遮る行為なども対象です。フェアプレーの精神を守るためのルールといえます。

サーブ・ポジションに関する反則

サーブ時やコート内のポジションに関する反則は、観戦時には見つけにくいものの、勝敗を左右する重要な反則です。

アウト・オブ・ポジション(ポジショナル・フォルト)

アウト・オブ・ポジションは、サーブが打たれる瞬間に選手のポジションがローテーションの順序と異なっている反則です。

バレーボールでは、サーブ権を獲得するたびに時計回りにポジションが1つずつ移動する「ローテーション」があり、サーブの瞬間には各選手が正しい位置にいる必要があります。前後左右の位置関係が入れ替わっていると反則が取られます。

サーブが打たれた後は自由に動けるため、素早くフォーメーションを組み直すのが一般的です。

バックプレイヤーの反則

バックプレイヤー(後衛)には、コート内の位置に関するいくつかの制限があります。

代表的なものが、アタックラインを越えてジャンプし高い位置からアタックをしてはいけないというルールです。バックアタックをおこなう場合、アタックラインの後ろから踏み切る必要があります。踏み越えると反則になります。

そのほか、後衛の選手はブロックに参加できないという制限もあります。

リベロの反則

リベロはレシーブ専門のポジションのため、通常の選手とは異なる反則が適用されます。

  • アタックラインより前でオーバーハンドパスをおこなった場合、そのボールを直接スパイクすることはできない
  • ネットより高い位置でのスパイクは禁止
  • サーブ・ブロックへの参加も禁止
    これらのルールは、リベロを守備のスペシャリストとして位置づけるための制限です。

サーブに関する反則

サーブ時特有の反則として、以下のようなものがあります。

  • ディレイ・イン・サービス:主審の笛が鳴ってから8秒以内にサーブを打たないと反則
  • フットフォルト:サーブを打つ瞬間にエンドラインを踏むまたは越える
  • サーブのミス:サーブが相手コートに届かない、ネットに触れて自陣に戻る、コート外に出る
    サーブの種類や打ち方の詳細については、バレーボールのサーブの記事でくわしく解説しています。

バレーボールの反則に関するよくある質問

反則について、初心者からよく寄せられる質問をまとめました。

Q1. 反則が取られると得点はどうなる?

A. 反則を取られたチームの相手チームに1点が入り、サーブ権も移ります。

バレーボールは1999年からラリーポイント制を採用しており、サーブ権に関係なく反則が起きた瞬間に相手チームに得点が入ります。1点で勝敗が決まる場面もあるため、反則の重みは非常に大きい競技です。

Q2. ダブルコンタクトとホールディングの違いは?

A. どちらもセッターがトス時に取られやすい反則ですが、判断基準が異なります。

  • ダブルコンタクト:一瞬の間に2度ボールに触れる反則。両手のタイミングがずれた場合など
  • ホールディング:ボールを手で持ったり挟んだりする反則。ボールに触れている時間が長い場合
    瞬時の判定は審判の裁量によるため、試合中に議論を呼ぶことも少なくありません。

Q3. 昔と今で反則の呼び方は変わっている?

A. いくつかの反則の呼び名が変更された歴史があります。

  • ダブルコンタクト(旧称:ドリブル)
  • ホールディング(旧称:キャッチボール)
  • タッチネット(旧称:ネットタッチ)
    現在でも旧称で呼ぶ人が少なくありませんが、公式ルールでは新しい名称が使われています。

Q4. 反則が最も多く取られるのは誰?

A. 一般的にセッターが反則を取られる場面が多いポジションです。

セッターはトスを上げる役割で、ボールに触れる回数が多いため、ダブルコンタクトやホールディングを取られる可能性が高くなります。試合観戦時にはセッターの手元に注目してみると、反則の瞬間がわかりやすくなります。

反則を知ってバレーボール観戦をもっと楽しもう

バレーボールの反則は、ダブルコンタクトやホールディングのようなボールタッチに関するもの、タッチネットやオーバーネットのようなネット際に関するもの、アウト・オブ・ポジションのようなポジションに関するものなど、さまざまな種類があります。

反則の種類と審判の合図を知っておくと、試合中の一瞬の判定にも納得しながら観戦を楽しめます。とくにセッターの手元やスパイカーのジャンプ動作に注目すると、反則の瞬間が見つけやすくなります。

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