バレーボールのポジションは大きく2種類

バレーボールのポジションには「位置」と「役割」の2つの考え方があります。混同しやすい部分なので、まずは整理しておきましょう。
位置を示すポジション(フォワード・バック)
コート上の物理的な位置を示すポジションです。ネット側の3人を「前衛(フォワード/フロント)」、後ろ側の3人を「後衛(バック)」と呼びます。
| 位置 | 呼び方 |
|---|---|
| 前衛レフト | フロントレフト |
| 前衛センター | フロントセンター |
| 前衛ライト | フロントライト |
| 後衛レフト | バックレフト |
| 後衛センター | バックセンター |
| 後衛ライト | バックライト |
サーブの瞬間は決められた位置に立つ必要がありますが、サーブが打たれた後は自由に動けます。
役割を示すポジション
選手プロフィールや試合実況でよく使われるのが、役割を示すポジションです。6人制バレーボールには以下の5つがあります。
| 略称 | 名称 | 主な役割 |
|---|---|---|
| OH | アウトサイドヒッター | 左右両サイドからのスパイク・サイド守備 |
| OP | オポジット | 攻撃に特化したアタッカー |
| MB | ミドルブロッカー | 中央からのブロックと速攻 |
| S | セッター | スパイカーにトスを上げる司令塔 |
| L | リベロ | 守備専門 |
それぞれのポジションを詳しく見ていきましょう。
アウトサイドヒッター(OH)

アウトサイドヒッターは「ウイングスパイカー」とも呼ばれるポジションで、左右両サイドからスパイクを決める攻撃の中心です。
主な役割
- 左右両サイドからのスパイク
- サーブレシーブの中心
- サイドからのレシーブ
- 二段トスへの対応
求められる能力
スパイクの決定力はもちろん、サーブレシーブの精度も求められる総合力の高いポジションです。1チームに2人配置されることが多く、攻守両面でチームに貢献します。
日本代表では石川祐希選手(イタリア・ペルージャ所属)が代表的なOHとして知られています。
オポジット(OP)

オポジットはセッターの対角に位置する攻撃専門のポジションです。「ライト」「スーパーエース」と呼ばれることもあります。
主な役割
- ライトサイドからのスパイク
- 後衛からの攻撃(バックアタック)
- チームの得点源としての活躍
求められる能力
決定力のある強烈なスパイクが最大の武器。サーブレシーブには参加しないため、攻撃に集中できる環境が整えられています。左利きの選手が多いのも特徴で、ライトサイドからの攻撃に角度をつけやすくなります。
ミドルブロッカー(MB)

ミドルブロッカーはコートの中央に位置するポジションで、ブロックの中心的存在です。「センター」と呼ばれることもあります。
主な役割
- 中央からのブロック
- クイック攻撃(A・B・Cクイック)
- 相手攻撃の起点封じ
求められる能力
身長の高さとジャンプ力が必須です。相手のセッターの動きを瞬時に読み、左右にステップを踏んで最適な位置でブロックを跳ぶ判断力が求められます。
日本代表チームでは身長195cm以上の選手が中心となり、世界レベルのブロックでチームを支えています。
セッター(S)

セッターは「チームの司令塔」と呼ばれるポジションで、スパイカーにトスを上げる役割を担います。
主な役割
- スパイカーへのトス供給
- 攻撃パターンの組み立て
- ゲームメイク
求められる能力
正確なトスの技術はもちろん、相手ブロックの動きを読み取って攻撃を組み立てる戦術眼が必要です。試合の流れを左右する重要なポジションで、チームキャプテンを務める選手も多くいます。
セッターの選手は身長よりも判断力とテクニックが重視されるため、比較的小柄な選手でも活躍できます。
リベロ(L)

リベロは守備専門のポジションで、他の選手と異なる色のユニフォームを着用するのが特徴です。
主な役割
- サーブレシーブ・スパイクレシーブ
- 後衛での守備全般
- ベンチからの情報共有
求められる能力
高度なレシーブ技術と判断力が必須です。攻撃に参加できない代わりに、守備に特化したスペシャリストとしてチームに貢献します。
リベロには独自のルールがいくつもあるため、詳しくはバレーボールのリベロとは?守備専門ポジションのルール・役割・歴代日本人選手を解説の記事でくわしく紹介しています。
ローテーションの仕組み

バレーボールには「ローテーション」という独特のルールがあります。サーブ権を持たないチームが得点した際、選手が時計回りに1つずつポジションを移動する仕組みです。
ローテーションの基本
すべての選手が全てのポジションを経験するルールのため、攻撃も守備もこなせる総合的な能力が求められます。ただし、リベロには専用の交代ルールがあり、ローテーションで前衛に回ったときは元の選手と交代してベンチに下がります。
後衛からの攻撃制限
ローテーションで後衛に回った選手は、アタックライン(ネットから3m)より前から強打やジャンプを伴うスパイクができません。後衛からスパイクを打つ場合は「バックアタック」と呼び、アタックラインの後ろからジャンプする必要があります。
バレーボールのポジションに関するよくある質問

ポジションについて、初心者からよく寄せられる質問をまとめました。
Q. 一番重要なポジションはどれ?
すべてのポジションが連携して機能するため、明確に「一番重要」と言えるものはありません。ただし「チームの司令塔」としてのセッター、「攻撃の柱」としてのアウトサイドヒッター、「守備の要」としてのリベロは特に注目されやすいポジションです。
Q. ポジションは固定されるの?
役割としてのポジションは固定されますが、ローテーションによってコート上の位置は試合中に変化します。たとえばアウトサイドヒッターも、ローテーションで後衛に回ることがあります。
Q. リベロだけユニフォームの色が違うのはなぜ?
審判が一目でリベロを識別できるようにするためです。リベロには他の選手と異なる独自のルールが適用されるため、視覚的に区別する必要があります。
Q. ポジションごとに身長の傾向はある?
ミドルブロッカーは身長195cm以上の選手が中心で、最も高身長が求められるポジションです。一方でリベロは身長制限がなく、170cm前後の選手も多く活躍しています。セッターは身長よりも判断力が重視され、比較的小柄な選手でも活躍できるポジションです。
Q. 9人制バレーのポジションは違う?
はい、異なります。9人制バレーは日本で発展した独自のルールで、ポジションの呼び方や役割も6人制と異なります。本記事で解説しているのは国際大会の主流である6人制バレーボールのポジションです。
ポジションを知ってバレーボール観戦をもっと楽しもう
バレーボールには5つの役割を示すポジションがあり、それぞれが連携することでチームが機能します。アウトサイドヒッターの華麗なスパイク、セッターの絶妙なトス、リベロの粘り強いレシーブなど、ポジションごとに異なる魅力があります。
試合を観戦するときは、ぜひ各選手のポジションと役割に注目してみてください。誰が何をする選手なのかがわかると、試合の流れがより深く理解できるようになります。
ENSPORTS fanでは、バレーボール観戦をたくさんの方々に楽しんでいただくために、ほかにもリベロの詳細解説、バレーボールの世界大会まとめ、ネーションズリーグの解説、応援グッズの紹介、応援の掛け声、初心者向けのルール解説記事なども公開中です。あわせてチェックしてみてください。