世界中のバスケットボールファンを魅了し続けるNBA。これまで数多くのスーパースターたちが名勝負を繰り広げ、近年では日本人選手の台頭により日本国内での注目度も飛躍的に高まっています。本記事では、NBAの歴史や仕組み、注目の選手などについてくわしく解説します。

NBAは世界最高峰のプロバスケットリーグ

NBA(National Basketball Association)は、アメリカ合衆国とカナダを本拠地とするプロバスケットボールリーグ。2025年現在、アメリカ合衆国の29チームとカナダの1チームの計30チームが参加しています。

NBAはは世界中のファンを魅了するスポーツエンターテインメントの頂点といえる存在。

選手たちの卓越した身体能力や戦術的なゲーム展開、そして熱狂的なファン文化が融合し、スポーツの枠を超えた影響力を持つリーグです。

NBAの歴史

NBAは、1946年にスタートした歴史あるバスケットボールリーグです。ここでは、NBA創設から現在までの歴史を解説します。

創設とNBLとの合併

NBAの歴史は、1946年に前身となるBAA(Basketball Association of America)の設立からスタートします。

BAAは、アメリカ初の全米プロバスケットボールリーグでした。1949年にNBL(National Basketball League)と合併し、現在のNBAが誕生します。

NBAの誕生によりプロバスケットボール界の統一が進み、リーグの基盤が整いました。

人気低迷からの復活90年代の黄金期

1950年代から60年代にかけて、NBAは熱狂的なファン層を獲得していました。

しかし1970年代になると、ライバルリーグの誕生や薬物の蔓延によって、NBAの人気は低迷していきます。

人気復活の兆しが見えたのは、1980年代。NBAはマジック・ジョンソン氏やラリー・バード氏の登場により息を吹き返しました。

さらに、マイケル・ジョーダンの登場によってNBAは世界的なスポーツリーグとして認知されていきます。

特にジョーダンが率いたシカゴ・ブルズは90年代に6度の優勝を果たし「NBAの黄金期」と称される時代を築きました。

世界最高峰のバスケットボールリーグ

2000年代以降、NBAは国際化が進み、ヨーロッパやアジアなど世界各国から有力選手が参戦するように。

また、デジタル配信の発展により、世界中のファンがリアルタイムで試合を観戦できるようになりました。

現在も数多くのスーパースターが登場し、その人気は衰えることなく拡大しています。

NBAの仕組み

NBAには、ほかのリーグにはない独自のディビジョンやルールが存在します。

ここでは、NBAの仕組みを4つのポイントに絞って解説します。

NBAのディビジョン構成

NBAは全30チームで構成され、東カンファレンスと西カンファレンスの2つに分かれています。

各カンファレンスはさらに3つのディビジョンに分類され、地域や移動の効率を考慮したリーグ運営がなされています。

  • 東カンファレンス:アトランティック、セントラル、サウスイースト
  • 西カンファレンス:ノースウェスト、パシフィック、サウスウェスト

NBAの大会方式

NBAのシーズンは、「レギュラーシーズン」「ポストシーズン(プレーオフ)」「ファイナル」の3つに分かれています。

レギュラーシーズンは各チーム82試合を戦い、各カンファレンス内の上位8チームがポストシーズン(プレーオフ)に進出。

両カンファレンスを優勝したチーム同士でファイナルを行い、そのシーズンの覇者が決定します。

NBAの日程

レギュラーシーズンは毎年10月の最終週に開幕し、4月上旬まで続きます。

その後ポストシーズン(プレーオフ)が始まり、ファイナルは6月に開催されます。

NBAのオフシーズンは、基本的に 6月中旬から10月中旬まで。オフシーズンには、サマーリーグやサマーキャンプなどが行われます。

日本のバスケ「Bリーグ」とNBAの違い

NBAには、FIBA(国際バスケットボール連盟)とは異なる独自ルールがいくつか存在します。

そのため、NBAの独自ルールに慣れている選手たちは、国際大会で苦戦を強いられるケースが少なくありません。

ここでは、FIBAに準じる形で制定されている日本のBリーグとNBAのルールの違いを、観戦前に押さえておくとより楽しめるポイントにしぼってご紹介します。

試合時間やルールの違い

まずは、試合時間の違いに注目しましょう。

  • NBA…1クォーター12分 × 4 = 計48分
  • Bリーグ(FIBAルール準拠)…1クォーター10分 × 4 = 計40分

NBAはBリーグよりも1試合あたり8分も長いため、選手のスタミナや交代戦略がより重要です。

その他の細かいルールの違いは、下表にまとめました。

ルールNBABリーグ(FIBA)
ショットクロック24秒24秒
バックコートルール8秒でフロントコートへ8秒でフロントコートへ
(旧FIBAは10秒)
ゴールテンディング厳格やや寛容
ディフェンス3秒ルールありなし

これらの違いが、両リーグの試合のテンポや戦術に影響を与えています。観戦する際は、その違いを見比べるとより楽しめるでしょう。

プレースタイルの違い

NBAのバスケは、選手の高い身体能力を活かした「魅せるプレー」が特徴です。

ダンクシュートやアリウープ(空中でキャッチしてダンク)、相手を一瞬で抜き去るドリブル、長距離からの3ポイントシュートなど、スピードとパワーを兼ね備えたダイナミックなプレーが多く見られます。

一方、Bリーグはチームプレーや戦術を重視する傾向があり、スクリーンやパス回しで相手を崩す戦い方が多め。フィジカルや華やかさではNBAに及びませんが、戦略の深さを楽しめます。

また、NBAは試合の演出面もBリーグより派手で大規模です。入場演出・音楽・カメラワークなどにエンタメ要素が詰め込まれています。NBAの試合を初めて観る人でも、思わず「すごい!」と口から出てしまうことでしょう。

コートサイズや3Pラインの違い

NBAとBリーグでは、コートのサイズも異なります。

項目NBABリーグ(FIBA)
コートの大きさ約28.65m × 15.24m約28m × 15m
3Pラインの距離
(最長)
約7.24m約6.75m
ペイントエリア
(制限区域)
幅約4.88m幅4.9m(ほぼ同等)

NBAのコートほうがやや広く、3ポイントラインも遠いため、シュート成功には高い精度とパワーが求められます。

また、NBAの3Pラインはサイドが湾曲していて、立つ位置によってシュートの難易度が変化するのも特徴です。

NBAで活躍する日本人選手

近年、日本人選手のNBA挑戦が相次いでおり、その活躍が日本国内でも大きな注目を集めています。

八村塁

八村塁選手は2019年のドラフト1巡目9位でワシントン・ウィザーズに指名されました。2025年現在はロサンゼルス・レイカーズに所属し、チームの主力としてプレーしています。おもなポジションはパワーフォワードセンターです。

河村勇輝

河村勇輝選手は、Bリーグ出身者として初めてNBAでプレーした選手です。メンフィス・グリズリーズとツーウェイ契約を結び、NBAと傘下のGリーグの両方でプレーしています。おもなポジションはポイントガードです。

渡邊雄太

渡邊雄太選手は、日本人としては数少ないNBA複数年契約を勝ち取った選手。NBAの複数チームでプレーした後、現在はBリーグの千葉ジェッツふなばしでプレーしています。ポジションはスモールフォワード、パワーフォワード

田臥勇太

2004年にフェニックス・サンズで日本人初のNBA選手となりました。現在、Bリーグの宇都宮ブレックスに所属しています。ポジションはポイントガードです。

NBAの楽しみ方

ここまで記事を読んで「NBAの試合を観戦したい」と感じた方もいるはずです。

NBAを楽しみたい場合は、現地観戦もしくは視聴の選択肢があります。

現地観戦する

アメリカやカナダでの現地観戦は、一生に一度は体験したいバスケファンの憧れです。

大迫力のアリーナ演出や豪華なハーフタイムショーなど、まさにエンターテインメントの極みです。

観戦チケットはNBA公式サイトや各チームのサイトから購入可能。観戦ツアーを利用すると、ホテルの手配や観戦チケットの手配の手間が省けるでしょう。

テレビや配信で視聴する

日本国内でNBAの試合を視聴する場合は、「NBA Rakuten」もしくは「WOWOWオンデマンド」がおすすめ。

特にNBA Rakutenは、試合後のハイライトや特集番組も充実しているため、リアルタイム観戦が難しい人もチェックしやすいでしょう。

また、スポーツ専門チャンネルでも注目試合が放送されています。視聴可能な環境であれば、そちらをチェックするのもいいでしょう。

NBAに関するよくある質問

最後に、NBAに関するよくある質問に回答します。

Q1.NBAの試合時間はどれくらい?

A.NBAの試合時間は、4クォーター ✕ 12分の計48分間です。

タイムアウトやハーフタイム、延長戦などを含めると実際の所要時間は約2時間〜2時間30分ほどかかります。

Q2.NBAのサマーリーグとは?

A.サマーリーグは、NBAドラフトで指名された新人選手やフリーエージェントの選手たちが出場する大会です。

毎年夏に開催されており、選手の実力を試す場として各チームのスカウトやファンから注目されています。

Q3.日本人がNBA選手になるには?

A.基本的には、アメリカの大学リーグで実績を積むか、国際大会で評価を得る必要があります。

最近では、河村勇輝選手のように日本のBリーグで活躍後にNBAへ挑戦するケースも。育成環境の整備が進めば今後さらにチャンスが広がると期待されています。

NBAは世界最高峰のバスケットボールリーグ

NBAは、アメリカ合衆国とカナダを本拠地とする世界最高峰のプロバスケットボールリーグです。

毎年のように新たなスターが誕生し、革新的なルールやイベントが導入されることで、常に進化を続けています。

また、単なるスポーツリーグにとどまらず、文化やエンタメなどの多方面に大きな影響を与えています。

NBAは、今後もNBAは世界中のファンを魅了し続けるでしょう。

また、ENSPORTS fanではバスケットボールの基本ルール観戦マナーについての記事も公開中。観戦する前に、そちらもあわせてチェックしてみてください。