サッカーの背番号7がもつ意味とは?
背番号7番はミッドフィルダー(MF)の選手が付けることが多い番号です。特に中盤のサイドでプレーするサイドハーフの選手が付ける傾向があり、ドリブラータイプが多いというイメージもあるのではないでしょうか。
背番号7番には攻撃的MFとして相手をドリブルでかわし、チャンスを演出することが求められます。そのためドリブル突破後のシュートやセンタリングの精度も必要になるでしょう。
だからこそ世界のビッグクラブを見ると、7番の選手の得点・アシスト数が多くなっているのです。
このように背番号7番を背負う選手には、ドリブルでチャンスメイクする役割に加えて、シュートやセンタリングなど、得点に直結するプレーまで求められています。
背番号7を背負うサッカー選手に求められる能力
背番号7番を背負う選手は、ドリブル突破でチャンスを演出する必要があります。そのためスピードやテクニックに優れた選手に適性があると言えるでしょう。
そのうえで突破した後のセンタリングの精度も高い選手は、多くのチームから重宝される可能性が高いと言えます。
ここでは背番号7番を背負うサイドハーフに求められるプレーに必要な能力を、細かく解説していきます。
ドリブルの上手さ
7番を背負う選手には、ドリブルの上手さが欠かせません。
守備が薄くなりがちなサイドでプレーする7番は、必然的に1対1の場面が増えます。フェイントを駆使して相手を翻弄するドリブルや、相手の重心を見て逆を抜くドリブルなどを織り交ぜながら、対峙する選手をかわす能力が必要になるのです。
ドリブルで相手を1人抜ければ相手守備に少しずつズレが生まれ、味方選手がフリーになることも期待できます。そのため、ドリブルの上手いサイドハーフは監督から重宝されるのです。
センタリングの上手さ
背番号7番の選手はサイドハーフで起用されることが多いため、センタリングの上手さが求められます。
具体的にいうと、低くて速い球種やカーブをかけた球種、対空時間の長い球種など、様々な球種を状況に応じて蹴り分ける能力が必要になるのです。
センタリングに対応する守備は、ボールとマークする選手を同時に視野に入れる必要があるため、サッカーで最も難しい守備対応と言われています。そのためサイドにセンタリングが上手い選手がいるだけで相手の脅威となり、得点機会が大きく増加するのです。
スプリント能力
ここでいうスプリント能力とは、単純に走るスピードが速いことに加えて、ダッシュを何度も繰り返せる能力まで含んでいます。サイドでドリブルを仕掛ける機会が多いサイドハーフにとって、単純なスピードは大きなアドバンテージになります。
またドリブルの際は、トップスピードからの急ターンなど、方向転換も有効と言えるでしょう。
さらに何度もスプリントを繰り返せる選手は、ドリブルで仕掛ける回数を増やせるため、90分を通して相手に脅威を与えられる、攻撃の要となり得るのです。
背番号7を背負う人気サッカー選手を紹介
背番号に対するイメージは、それまで活躍してきた選手のイメージと重なることも多いでしょう。
ここでは、背番号7番を背負って活躍した有名選手を紹介していきます。
日本 中田英寿
アジア年間最優秀選手賞を2度も受賞した経歴を持つ中田英寿。29歳の若さで現役を引退した彼は、日本代表では背番号7番を背負って活躍しました。
彼の武器は、日本人離れしたフィジカルの強さ。体格に恵まれているわけではないものの、抜群のボディバランスを活かした重心の低いプレーで、海外選手にも当たり負けしない力強いプレーを魅せてきました。
広い視野から繰り出すスルーパスも武器の一つで、日本代表では針の穴を通すようなキラーパスから、数多くの得点が生み出されました。
アジア歴代最高の選手とも言われた彼の早すぎる引退は、多くのサッカーファンから惜しまれる出来事だったのです。
海外 クリスティアーノ・ロナウド
世界最高のサッカー選手に送られるバロンドールを、5回も受賞しているクリスティアーノ・ロナウド。マンチェスター・ユナイテッド時代から継続して背番号7番を愛用しており、7番への愛着の強さから「CR7」というブランドまで立ち上げました。
彼はスピード、フィジカル、テクニックの全てに秀でたアタッカー。若手時代はシザースや切り返しなどの足技を得意とするドリブラーとしてブレイクしましたが、キャリアを重ねるにつれて、抜群の身体能力を活かしてゴールを狙うストライカーに変貌していきました。
シュート力も世界最高峰を誇ります。両足から繰り出される破壊力抜群のシュートを武器に、プレミアリーグ、ラ・リーガ、セリエAで得点王を獲得した歴代最高のストライカーでもあるのです。
海外 デイビッド・ベッカム
数々のビッククラブを渡り歩き、甘いマスクと特徴的なヘアスタイルでも世界的な人気を集めたデイビッド・ベッカム。マンチェスター・ユナイテッドでは、クラブのレジェンドであるカントナの引退後に、彼の背負った背番号7番を引き継ぎました。
彼の最大の特徴は、正確無比なキック精度。右サイドハーフでプレーすることが多く、カーブをかけた極上のセンタリングは、相手チームの大きな脅威でした。
セットプレーの名手としても有名で、フリーキックからもアシストや得点を量産しました。
華やかな容姿と美しいキックからは想像できない泥臭いプレーも魅力的。豊富な運動量と献身性まで兼ね備えた、好感度の高いプレーヤーだったのです。
海外 ルイス・フィーゴ
複数のビッグクラブ、ポルトガル代表として活躍し、2000年にはバロンドールを受賞したルイス・フィーゴ。彼はライバル関係にあるバルセロナとレアル・マドリードの両クラブでプレーした、珍しい経歴を持つ選手としても有名です。
ポルトガルのスポルティング・リスボンで背番号7番を付けてブレイクした後は、移籍先のバルセロナでも7番を背負ってプレーしました。
切れ味鋭いドリブルを武器とするサイドアタッカーで、緩急とフェイントを駆使して、相手の重心の逆を抜くドリブルは一級品。またドリブルだけでなく、センタリングやスルーパスにも定評があり、スペインリーグで通算100以上のアシストを記録しました。
数々の記録を打ち立てたフィーゴは、サッカー大国ポルトガルでも英雄的な存在として扱われているのです。
漫画 椿大介
漫画「ジャイアントキリング」にて、ETU(イースト・トーキョー・ユナイテッド)の攻撃の核を担うMF椿大介。ETUでは、主人公である達海猛監督が現役時代に付けた背番号7番を背負い、チームの中心として活躍しています。
椿の武器は抜群のスプリント能力と、前線への飛び出しからのミドルシュート。もともと2軍に所属していましたが、達海監督に素質を見出されてレギュラーを獲得。その後はU-22日本代表、A代表にも抜擢されるほどの選手に成長しました。
飛び抜けたテクニックこそないものの、大舞台で活躍し、見る者を引き付ける力をもった彼は、作中で最も人気のある選手と言っても過言ではありません。
サッカーの背番号7はドリブラータイプの選手が付ける番号である
背番号7番は、攻撃的MFとしてドリブル突破からのシュートやセンタリングでチャンスを演出する役割が求められる番号です。
今後サッカー観戦をする際には、背番号7の選手の果敢なドリブル突破や、ゴール前へのセンタリングに着目すると、より楽しめるはず。
下記の記事では他の番号の意味についても解説していますので、あわせてチェックしていただき、理解を深めてみてください。