リーガ・エスパニョーラとラ・リーガは同じ

リーガ・エスパニョーラとは、スペインのプロサッカーリーグです。
日本では「リーガ・エスパニョーラ」という呼び名が浸透していますが、実は正式名称ではありません。
正式名称は「カンペオナト・ナシオナル・デ・リーガ・デ・プリメーラ・ディヴィシオン」で、略称は「ラ・リーガ」。2016年からはスポンサー契約の都合上「ラ・リーガ・サンタンデール」とも呼ばれています。
リーガ・エスパニョーラの特徴は、攻撃的かつ技術力が高く、芸術性も高いプレースタイル。UEFAランキングでも常に上位をキープしており、国際大会でのクラブの活躍がリーグの評価をさらに高めています。
リーガ・エスパニョーラの構成

スペインのプロサッカーリーグは1部・2部・3部に分かれており、リーガ・エスパニョーラとは、1部の「プリメーラ・ディビシオン」と2部の「セグンダ・ディビシオン」のこと。ラ・リーガは1部を指します。
1部と2部、3部では運営組織が異なり、1部と2部を運営・総括しているのは、スペインサッカー連盟(RFEF) 傘下の組織であるスペインプロリーグ機構(リーガ・ナシオナル・デ・フトボル・プロフェシオナル)。3部はRFEFが直接運営しています。
プリメーラ・ディビシオン
プリメーラ・ディビシオンはリーガ・エスパニョーラの1部リーグで、通称は「ラ・リーガ」です。
プレミアリーグ(イングランド)、セリエA(イタリア)、ブンデスリーガ(ドイツ)、リーグ・アン(フランス)とともに、世界5大リーグとして知られています。
FCバルセロナやレアル・マドリードを始めとした全20チームが所属し、ホーム・アンド・アウェイ方式2回総当りで38節を戦います。下位3クラブが2部リーグ「セグンダ・ディビシオン」に自動降格になるシステムです。
セグンダ・ディビシオン
セグンダ・ディビシオンは、リーガ・エスパニョーラの2部リーグで、正式名称は「カンピオナート・ナチオナル・デ・リーガ・デ・セグンダ・ディビシオン」。通称は「ラ・リーガ 2」です。
全22チームが参加し、ホーム・アンド・アウェイ方式2回総当りで42節を戦うシステムとなっています。
プリメーラ・ディビシオンへの昇格を目指す強豪チームが参加しているため、2部リーグといってもレベルが戦いのが特徴。世界中のサッカーファンから注目されるリーグです。
リーガ・エスパニョーラの基礎知識

つづいては、リーガ・エスパニョーラの基礎知識を解説します。
歴史や仕組みにふれることで、リーガ・エスパニョーラへの理解を深めていきましょう。
リーガ・エスパニョーラの歴史
1部リーグのプリメーラ・ディビシオンは、1929年にスペインサッカー連盟(RFEF)によって設立されました。
1920年に行われたアントワープオリンピックで、サッカースペイン代表が銀メダルを獲得。当時スペイン国内ではサッカーブームが巻き起こっていました。
創設当初の参加クラブは、FCバルセロナやレアル・マドリードなどの10クラブ。現在では20クラブが参加するトップリーグとして発展しています。
とくに20世紀後半からはレアル・マドリードとFCバルセロナが圧倒的な強さを誇り、多くのタイトルを獲得しました。
なお、2部リーグのセグンダ・ディビシオンも同年に創設され、10クラブが参加しています。
リーガ・エスパニョーラの仕組み
1部・2部ともにホーム・アンド・アウェイ方式2回総当りで戦い、クラブはシーズン終了時に合計勝ち点によってランク付けされます。
勝利で勝ち点3、引き分けで勝ち点1を獲得し、敗北では勝ち点を獲得できません。
プリメーラ・ディビシオンでは、シーズン終了時点の下位3クラブが2部のセグンダ・ディビシオンへ自動降格となります。
プリメーラ・ディビシオンは1部リーグのため、昇格はありません。
セグンダ・ディビシオンではシーズン終了後の上位2チームが自動昇格、3位から6位のチームはプレーオフを行い、勝者が昇格を果たします。
一方、下位4チームは3部のプリメーラ・フェデラシオンへ降格します。
リーガ・エスパニョーラの開催日程
リーガ・エスパニョーラのシーズンは、8月から翌年5月まで。試合は週末に行われることが多く、各節ごとに複数日に分けて開催されます。
特に「エル・クラシコ」と呼ばれるレアル・マドリード対FCバルセロナの試合は、世界中のサッカーファンが注目する一戦。
選手の移籍期間は夏と冬の2回。夏は7月1日〜8月31日、冬は1月1日〜1月31日までとなります。
リーガ・エスパニョーラのクラブと有名選手
1部リーグのプリメーラ・ディビシオンには、レアル・マドリード、FCバルセロナ、アトレティコ・マドリードなどの強豪クラブが存在します。
2024-2025シーズンの所属クラブは次のとおりです。
リーガ・エスパニョーラ所属クラブ(カッコ内は本拠地)
- アラベス(ビトリア=ガステイス)
- アスレティック・ビルバオ(ビルバオ)
- アトレティコ・マドリード(マドリード)
- バルセロナ(バルセロナ)
- セルタ・ビーゴ(ビーゴ)
- エスパニョール(バルセロナ)
- ヘタフェ(ヘタフェ)
- ジローナ(ジローナ)
- ラス・パルマス(ラス・パルマス・デ・グラン・カナリア)
- レガネス(レガネス)
- RCDマジョルカ(パルマ・デ・マヨルカ)
- オサスナ(パンプローナ)
- ラージョ・バジェカーノ(ビリャ・デ・バリェカス)
- ベティス(セビリア)
- レアル・マドリード(マドリード)
- レアル・ソシエダ(サン・セバスティアン)
- セビージャ(セビリア)
- バレンシア(バレンシア)
- バリャドリード(バリャドリード)
- ビジャレアル(ヴィラ=レアル)
2025年3月時点で、歴代優勝回数の第1位はレアル・マドリード(優勝36回)。
2位は優勝27回のFCバルセロナ、3位は優勝11回のアトレティコ・マドリードです。
レアル・マドリードはUEFAチャンピオンズリーグでも15回優勝しており、世界最高峰のクラブチームのひとつとしても広く知られています。
リーガ・エスパニョーラは、メッシやクリスティアーノ・ロナウドなど、歴代のスター選手が活躍してきたリーグでもあり、世界のサッカープレーヤーが憧れる舞台でもあるのです。
リーガ・エスパニョーラの魅力

リーガ・エスパニョーラの魅力をご紹介します。
世界的な名門クラブの存在
リーガ・エスパニョーラには、FCバルセロナやレアル・マドリードといった世界的に有名なクラブが存在します。
これらのクラブは数多くのタイトルを獲得しており、特に「エル・クラシコ」は、世界中で注目される一大イベントです。
この試合は、サッカーの枠を超えた文化的な意味合いを持ち、全世界から大変注目を集めています。
高い技術力と戦術的なプレースタイル
リーガ・エスパニョーラは、テクニカルなプレーやパスワークが特徴。
選手たちは高い技術を持ち、試合中に見せる華麗なドリブルや精密なパスワークで、世界中の観客を魅了しています。
また、各チームの戦術も多様で、観戦するたびに新たな発見があるのも魅力。観戦初心者だけでなく、固定ファンの心を離さない理由のひとつといえるでしょう。
スタジアムの雰囲気
スペインはサッカー強豪国のひとつ。とくにラ・リーガの試合となると、スタジアム中が観客の熱気に満ちています。
特に、カンプ・ノウ(FCバルセロナの本拠地)やサンティアゴ・ベルナベウ(レアル・マドリードの本拠地)などの大規模なスタジアムでは、試合の前後に地元の料理や文化を楽しむこともできます。
現地スタジアムでの観戦は、サッカーの試合をただ見るだけでなく、現地の雰囲気を体感する貴重な機会にもなるでしょう。
日本人選手の活躍
近年、日本人選手もリーガ・エスパニョーラでプレーする機会が増えています。
2024-2025シーズン、リーガ・エスパニョーラでプレーしているのは久保 建英選手(レアル・ソシエダ)と浅野 拓磨(RCDマジョルカ)の2名です。
久保選手は2019年6月にレアル・マドリードへ移籍し、その後複数クラブを渡り歩きました。
2022年7月にレアル・ソシエダへ完全移籍し、華々しい活躍を見せています。
浅野選手はサンフレッチェ広島から複数の海外クラブを経て、2024年7月にRCDマジョルカ加入が発表されました。
観戦のしやすさ
リーガ・エスパニョーラの試合は、テレビやストリーミングサービスで簡単に視聴できます。
DAZNやWOWOWなどのサービスを利用すれば、スマホやタブレットで視聴できるので、場所を選ばず観戦できます。
また、試合日程も比較的早めに発表されるため、観戦計画を立てやすいのも魅力といえます。
リーガ・エスパニョーラは世界最高峰のリーグのひとつ
リーガ・エスパニョーラは、歴史と伝統に裏打ちされた世界最高峰のサッカーリーグです。技術的なレベルの高さや戦術の多様性、そして名門クラブの熱い戦いが世界中のサッカーファンを魅了し続けています。
近年ではリーガ・エスパニョーラでプレーする日本人選手も増え、今後の活躍にも期待が高まります。
少しでも関心がある方は、スポーツニュースやテレビ中継などでリーガ・エスパニョーラの情報をチェックしてみてください。