スモールフォワードとは
バスケットボールにおけるスモールフォワードとは、スリーポイントシュートやドリブルで果敢にゴールまで攻める役割を担うポジションのこと。
別名「3番」とも呼ばれており、SFと英語で表されることもあります。
コートを広く動き回ることが多いため、人一倍体力も必要なポジション。またチームの得点源として期待されるため、優れた得点能力とスピードを併せ持つ選手が担う傾向にあります。
スモールフォワードに身長は関係ある?
スモールフォワードはコート内を激しく動きますが、基本的な配置ではアウトサイドにいることが多いポジションです。
よってチームの中でも、ミドルサイズの選手が起用されやすい傾向にあります。
相手の大きな選手が守るゴールへ攻めることも多いため、身長がある選手のほうがどちらかといえば有利。
しかしその身長差をシュートバリエーションでカバーすることもできるので、多くのシュートスキルを身につけると良いでしょう。
スモールフォワードの動きと役割
スモールフォワードに与えられる役割は、大きく分けると2つあります。
- ドライブで得点を取る
- スリーポイントシュートやミドルシュートを狙う
スモールフォワードはチーム内でも多くのシュートチャンスが与えられているため、得点を取りにいくプレースタイルが求められています。
ドライブで積極的に攻める
スモールフォワードは、アウトサイドからゴールに向かって攻める「ドライブ」を積極的に行う必要があります。
パスをもらってもゴールを見ずにパスばかり探して消極的な選手は、スモールフォワードとして起用されにくいでしょう。
そのためゴールへ果敢にドライブする強い気持ちと、積極性を持ったプレーで得点を取りにいくことが大切です。
常にシュートを狙う
スモールフォワードは、スリーポイントシュートやミドルシュートは常に狙っていくべきです。
パスをもらっても体がゴールに向いておらず、次に何をするか考える時間が長い選手は、せっかくのシュートチャンスも逃してしまいます。
上手な選手は常にゴールに体が向いており、瞬時に判断する力も持っているのが特徴。
チームの得点源としての役割を果たすためにも、シュートチャンスをものにして、得点を決めていきましょう。
スモールフォワードに必要な能力
前章でも述べたように、スモールフォワードはスコアラーとして多くの点数を取るという役割を任されています。
そこでスモールフォワードが身につけておくべき能力は以下の通り。
- 1on1の強さ
- シュートレンジの広さ
ここからはスモールフォワードが得点を取るために必要なスキルを解説していきます。
1on1の強さ
スモールフォワードのメインプレーといえば、ゴールに向かって攻めるドライブです。
アウトサイドからドリブルでゴールに攻めることで自ら得点を決められるプレーの一つ。
またドライブすることによって数人のディフェンスが寄ってくることもあり、ノーマークを作って仲間のシュートチャンスを増やすこともできます。
シュートレンジの広さ
スモールフォワードは、スリーポイントシュートやミドルシュートを打つチャンスが多いポジションです。
そのためシュートレンジ(シュートを打てる距離)を広げておくことが大切。
シュートレンジが広い選手はディフェンスしづらいため、攻め方にもバリエーションが増えます。
シュートやドリブルにおける多彩なスキルを身につけることも大切ですが、どこからでもシュートが打てる能力も必要になります。
スモールフォワードに適したバッシュの選び方
バスケットボールでは、「バッシュ」と呼ばれるシューズを履きますが、ポジションごとでバッシュの選び方が異なります。
現役プレイヤーは、スモールフォワードに適したバッシュの選び方を知っておきましょう。
グリップ力が優れているか確認する
スモールフォワードはプレーの中で動きの切り替えが多く、またディフェンスで力強く踏ん張ることも多いポジションです。
よってバッシュのグリップ力が弱いと、滑ってしまったり、急なストップができなかったりとプレーに影響が出やすいのが特徴。
よって靴底が硬すぎない、グリップ力のあるバッシュを選ぶのがおすすめです。
クッション性のあるバッシュを選ぶ
スモールフォワードはスリーポイントシュートやレイアップなど、ジャンプと着地の動作が多いポジションのため、クッション性が重要です。
足に負担がかかるプレースタイルでということもあり、クッション性は外せないポイント。
場合によってはインソールを入れて調整するのもおすすめです。
スモールフォワードの有名プレイヤー
ここからは日本やNBA、漫画に出てくるスモールフォワードの有名プレイヤーを紹介します。
日本人選手 渡邊雄太(トロント・ラプターズ)
日本人の有名プレイヤーといえば、「トロント・ラプターズ」に所属する渡邊雄太選手。
2mという身長ながらスリーポイントシュートやドライブなど、アウトサイドプレーを得意としています。
2011年4月に高校生で初めてバスケットボール男子日本代表に選出。またNBA公式が選出した「新人ベストプレー」にも選ばれています。
NBA選手 レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)
NBAの有名プレイヤーといえば、「ロサンゼルス・レイカーズ」に所属する、レブロン・ジェームズ選手。
高い得点能力を持ちながら、ポイントガードからセンターまでをこなせるオールラウンダーです。
NBA史上最高のバスケットボール選手の一人とされており、USAバスケットボール男子年間最優秀選手にも選出されています。
漫画の選手 流川楓(スラムダンク/湘北高校)
漫画で人気のスモールフォワードといえば、スラムダンクの湘北高校に在籍する流川楓選手。
アウトサイドやインサイドからでも多くの得点を取れるプレイヤーで、なんとダンクシュートもできるスモールフォワードです。
中学生時代から「スタープレイヤー」と言われており、インターハイ終了後は全日本高校選抜にメンバー入りするほどの実力の持ち主。
スモールフォワードの関連ポジションを解説
ここからはスモールフォワードの役割をこなしながら、他のポジションも兼任する選手を指す名称を解説していきます。
日本ではあまり呼ばれていないポジションの名称ではありますが、ぜひ覚えてみてください。
ポイントフォワード
ポイントフォワードとは、フォワードポジションにいながらポイントガードの役割もこなせる選手を指す名称です。
ゲームメイクしながらも自身で得点を取り、またボールも運ぶというマルチなプレースタイルが特徴。
スウィングマン
スウィングマンとは、シューティングガードとスモールフォワードの両方でプレーできる選手のことを指します。
シューティングガードの得意とするスリーポイントシュートだけでなく、1on1も仕掛けて得点を取りにいくようなプレースタイル。
スウィングマンのほかに、「ガードフォワード」と呼ばれることもあります。
スモールフォワードのまとめ
今回はバスケットボールのスモールフォワードについてご紹介しました。試合観戦時に注目してもらいたいポイントは、以下の通りです。
- 力強い1on1
- スリーポイントシュートやミドルシュート
スモールフォワードは運動量も多いうえ、随所で活躍が見られるポジション。
スモールフォワードの注目ポイントを把握して、試合観戦を楽しみましょう。