バスケットボールは、スピード感とダイナミックなプレーで多くの人々を魅了するスポーツ。バスケットボールについて「何人で試合をしているのか」「ベンチには何人まで入れるのか」といった素朴な疑問を持つ方もいるはずです。本記事では、バスケットボールの人数に関するルールについて解説します。

バスケットボールは1チーム5人が基本

バスケットボールの基本的なルールでは、コート上でプレーできる選手の人数は1チームにつき5人。選手1人に1つのポジションが割り当てられます。

バスケットボールはポジションによる役割分担が明確であるため、5人の連携が非常に重要であり見どころの競技です。

試合開始時には各チーム5人ずつがコートに立つのは、国際バスケットボール連盟(FIBA)やNBA(アメリカのプロリーグ)など、世界中の主要な大会やリーグで共通しています。

まずはバスケットボールの人数に関する基本ルールを確認していきましょう。

常に5対5で試合をするのが原則

バスケットボールは、両チームが常に5人ずつでプレーするのが基本。選手が退場した場合は、1人追加して5対5の人数に戻してから試合が再開されます。

なお選手交代は回数も人数も無制限。ゲームクロックが止まっているタイミングで行えます。

バスケットボールは1チーム5人と少ない人数でプレーするスポーツ。1人でもいなくなると試合に影響を与える可能性が高いため、このようなルールが設けられています。

出場可能選手が3人未満になったら試合中止

バスケットボールは、常に5人でのプレーが基本。ですが、ファウルアウトやケガなどの退場で5人以下になることもあります。

交代選手がいれば補充できるのですが、控えがいない場合は4人vs5人など人数が少ない状態でプレーすることに……。

FIBAの公式ルールでは、コートに立てる選手が1チーム2人になってしまったら、その時点で試合中止

退場者が続出して試合中止となった例としては、2018年のFIBAワールドカップ予選 フィリピン vs オーストラリア などがあります。

FIBA・NBA・Bリーグの人数に関するルール

大会・リーグロスターベンチ入り人数内訳
FIBA(W杯・オリンピック)12人最小5人、最大12人自国籍選手11人以上
帰化選手1人まで
Bリーグ最小10人、最大15人
(2Way契約を含むと最大18人)
最小7人、最大14人日本人選手8~9人
育成枠最大2人
外国人選手最大3人
アジア特別枠最大1人
帰化選手1人まで
NBA最小14人、最大15人最小8人、最大15人出場選手8~13人
2Way契約選手最大2人
インアクティブ2人まで

バスケットボールは1チーム5名が世界共通ルール。しかし、ロスターやベンチ入り人数、その内訳は大会やリーグによって異なります。

ロスターとは、公式戦に出場できる資格を持つ選手のこと。登録名簿のようなもので、チームは試合ごとにロスターの中からベンチメンバーを選ぶのです。

この章では、オリンピックなど国際大会とBリーグ、NBAの人数に関するルールを解説します。

FIBA(オリンピック、ワールドカップなど国際大会)

オリンピックやワールドカップなどの国際大会では、各国12名のロスターが選出されます。

ベンチに入れるには最大12名、すべて自国の国籍である選手と限定されており、帰化選手は1名まで登録可能です。

Bリーグ

Bリーグのロスターは、各チーム15名まで。ただし、2Way契約選手は3名まで含まれるため、実質的には最大18名まで登録できることになっています。

また、2022–23シーズンから「ユース育成特別枠」が導入され、これにより1試合あたりのベンチ入り選手数が最大14人まで拡大されました。

NBA

NBAでは、最大15名をロスターとして登録できます。そのうち試合に出場できる「アクティブロスター」は最大13名で、最低でも8名がユニフォームを着用しなくてはいけません。

ケガなどで試合に出場できない選手を「インアクティブロスター」として2名まで登録できます。

3人制バスケ(3×3)の人数ルール

5人制バスケと3人制バスケでは、プレーヤー数だけではありません。選手交代やベンチ人数に関するルールが異なるようです。

ここでは、3人制バスケの人数に関するルールを解説します。

3人制バスケ(3×3)とは

3×3(スリー・エックス・スリー)は、バスケットボールから派生した3人制の競技。一般のバスケットボールよりも手軽に楽しめるため、近年競技人口が増加しています。

2007年に国際バスケットボール連盟(FIBA)が正式なルールを設け、2020年の東京オリンピックでは正式競技に採用されました。

3×3は屋外で行われることが多いのが特徴。バスケットボールのコートを半分のスペースで行われるため、ゴールは1つしかありません。

また、試合中にDJが音楽を流したりMCの実況が行われたりと、エンターテインメント性の高いスポーツとして若者を中心に人気が高まっています。

試合人数と交代人数

3×3は名称の通り、コート上に各チーム3人ずつが立ってプレーする競技です。

試合登録は1チームあたり4人以内とされており、1人が交代要員となります。

大会によっては4人以上の登録が認められるケースもありますが、「3人+1人」が基本ルールです。

ミニバスケットボールの人数ルール

主に小学生がプレーするミニバスケットボールにも、一般のバスケットボールとは異なるルールが存在します。

ここでは、ミニバスケットボールの人数やルールを解説します。

ミニバスケットボールとは

ミニバスケットボールとは、12歳以下の小学生を対象にしたバスケットボール競技。

小学生の体格や体力に配慮されたルールが設定されており、一般のバスケットボールよりもコートやボールのサイズが小さめ。試合時間も短く、バックパスやスリーポイントシュートが無いのも特徴です。

試合人数とベンチ人数

ミニバスでは、コート上にプレーできる選手は1チーム5人。試合登録において1チームあたり8人以上の選手が必要です。

また、選手が15人以上在籍しているチームは、必ず15人をベンチに入れる義務があります。8〜14人の在籍チームでは、全員がベンチ入りしなければなりません。

さらに、ミニバスでは多くの選手がプレー経験を積めるよう、試合に参加する選手全員が1クォーター(6分間)以上の出場を義務付けています。

これらの独自のルールは、試合経験の偏りを防ぐことで選手育成につなげるために設けられているのです。 

バスケの人数に関するよくある疑問

最後に、バスケ観戦初心者が抱きやすい、バスケの人数に関する質問にお答えします。

Q1.プレーヤーが3人いれば試合開始できるの?

A.プレーヤーが3人いても、登録選手が揃わないと試合できません。

FIBAとBリーグの公式ルールでは最低7人、NBAでは最低8人の登録選手が必要です。

登録人数が規定人数に満たず試合中止になった事例としては、Bリーグ2022-23シーズン B1第31節 滋賀レイクス vs 名古屋ダイヤモンドドルフィンズがあります。

Q2.契約人数、ロスター、ベンチ入りの違いは?

A.少々ややこしいですが、以下の違いがあります。

  • 契約人数…チームに所属している選手の総数
  • ロスター…出場資格のある主力メンバー
  • ベンチ入り…その試合に出場できる選手

バスケットボールでは、人数に関するルールを3段階に区別しています。

チームに所属している全選手が「契約人数」。その中から試合に出られる主力を「ロスター」と呼び、実際にその日の試合に出場できるのが「ベンチ入り選手」です。

Q3.ベンチ入り人数にスタッフや監督は含まれる?

A.ベンチ入り人数に監督やスタッフ、コーチは含まれません。

FIBAの公式ルールでは、スタメン5人+控え7人がベンチ入り人数としてカウントされます。

監督やアシスタントコーチ、トレーナー、マネージャーなどチームスタッフは9名以内と別枠が設けられており、ベンチ入りの人数にカウントされません。通常は4〜6人程度がベンチに入るようです。

バスケの人数について知ると、観戦がもっと楽しくなる

バスケットボールは、シンプルに見えて実は人数やポジションに戦略が詰まったスポーツです。

5人という少数精鋭で連携するため、一人ひとりの役割が重要で、ベンチメンバーの使い方や交代のタイミングも勝敗に直結します。

バスケットボールの試合を観る機会があったら、ぜひコートにいる人数だけでなく、ベンチの人数などにも注目してみてください。

ENSPORTS fanでは、人数に関するもの以外にもバスケの基本ルールを解説しています。そちらもぜひチェックを。