バスケットボール観戦初心者に向けて、応援の方法やマナー、応援を楽しむコツをやさしく解説します。 バスケットボールの試合は、観客の応援によって一層盛り上がるものです。あなたの応援は、選手たちの精神的な支えになるはず。ぜひ楽しみましょう。

バスケットボールの応援はここが楽しい

応援のテンポが楽しい

バスケットボールはテンポの速いスポーツ。攻守が数秒単位で切り替わるため、応援のリズムも自然と速くなります。

そして、試合中に静寂に包まれる場面は、フリースローの場面くらい。だからこそ、観客との一体感が生まれやすいのです。

観戦していると自然と手拍子や歓声が湧き起こり、気づけば観戦初心者でも周囲と一緒に応援していることも。「応援しなきゃ」と身構えず、まずはその場の熱気に身をまかせればOKです。

Bリーグならではの応援文化が楽しい

日本のプロバスケットボールリーグ「Bリーグ」には、各チームごとに応援スタイルや独自の演出があります。

たとえば、選手入場時の照明演出や、タイムアウト中のダンスパフォーマンスなど、エンタメ要素が盛りだくさんです。

チームのファンを「ブースター」と呼ぶのもBリーグならではの文化です。ファンはチームを“後押しする存在”として大切にされています。

そして応援も強制ではありません。選手もブースターも「一緒に楽しもう!」という雰囲気が会場中に広がっているのも、バスケットボールの応援が楽しく感じる魅力といえるでしょう。

バスケットボールの応援スタイル

バスケットボールの基本的な応援スタイルは「チャントや掛け声」「手拍子やクラップバナー」「応援グッズ」の3つを使います。

それぞれの応援スタイルについてくわしく解説します。

チャントや掛け声

Bリーグの応援スタイルはリズムに合わせてクラップ(拍手)をしたり、簡単なチャント(応援歌)を歌ったりもします。

掛け声は「ナイスシュート!」「いいぞ〜〇〇!」「1本!そーれ1本」「ディフェンス!ディフェンス!」など、シンプルで力強いもの多いです。

特に「ディフェンス!ディフェンス!」のリズムは、守備の局面で観客が一体となって発する定番のコール。複雑な振り付けやコールが少ないため、初心者でもすぐに参加できます。

会場全体が一体になる瞬間を体感するのは、バスケ応援の醍醐味のひとつ。選手が得点を決めたときや、好プレーが出たときには自然と歓声が沸き起こります。

ブースターからの声援が選手を鼓舞し、試合の流れを変えるきっかけにもなるのです。

手拍子やクラップバナー

Bリーグの応援スタイルの中心は「手拍子」です。リズムに合わせてクラップ(拍手)をしたり、クラップバナー(クラップボード)を打つことも、バスケットボール応援の特徴です。

これらをリズムよく叩くことで、会場全体に一体感が生まれます。

Bリーグではディフェンスの音楽とオフェンスの音楽が切り替わるため、音楽に合わせて手拍子を打ちましょう。

クラップバナーは、入場時に配布されることもあります。折りたたむと音を鳴らすためのハリセンになり、広げると応援用のメッセージボードとなります。

応援グッズ

バスケットボールの試合では、観客が応援グッズを身につけることも少なくありません。

  • チームユニフォームやTシャツ
  • タオルマフラー
  • メガホン
  • スティックバルーン

応援グッズの代表格といえば、チームユニフォームやTシャツです。お気に入りの選手の背番号を身に着けると、さらに観戦気分が高まります。

タオルマフラーは、掲げたり回したりリズムに合わせて振ったりと、汗を拭う以外にも活躍の場面が多いです。

スティックバルーンは叩いて音を出すアイテム。大きな音を出して会場のボルテージを上げます。

無理にそろえる必要はありませんが、「何か1つ持って行く」と楽しみ方が広がるでしょう。

バスケットボールの応援を楽しむコツ

バスケットボールの試合で、応援を楽しむコツをご紹介します。

まずは「見る専」からスタートする

応援と聞くと「ちゃんと声出さなきゃ」「ルールを知らないと迷惑かも…」と思いがちですが、最初は“見て楽しむ”だけでも大丈夫です。
プレーの迫力や会場の雰囲気を味わうだけでも、観戦体験は十分に価値があります。

無理に盛り上がろうとせず、「こんな感じなんだ〜」と受け身で楽しんでいるうちに、自然と拍手したり、立ち上がってハイタッチしたくなったりします。応援は“巻き込まれるもの”と考えると気がラクになります。

応援=声を出す、ではありません。
「いいプレーに拍手する」「同じタイミングで笑う・驚く」といった共感のリアクションも立派な応援です。

無理をせず、楽しめる範囲で参加することが、バスケットボール応援の一番のコツです。

できそうなら拍手とクラップをする

バスケ応援の基本は手拍子。リズムに合わせて“パン・パン・パン”と手を叩くだけでも、一体感を味わえます。
プレーが止まったタイミングや、得点が決まった瞬間は、初心者でも気軽に参加しやすい応援タイムです。

クラップに正解はないので、周囲のタイミングを見ながら、少しずつ参加していきましょう。ホームゲームでは、試合前に応援練習もあります。その際に音楽に合わせて練習してみるのもいいかもしれません。

試合の感想を共有してみる

応援が一体感を大事にするスタイルなので、「ひとりでもみんなとつながっている」感覚になれるのがバスケ観戦の魅力。

家族や友人など「気軽に話せる人」と一緒に行ったのであれば、「今のプレーすごかったね」「応援すごい盛り上がり!」と気軽に共有できる相手がいると、初めてでも緊張せずに楽しめます。

ひとりで観戦する場合も、試合中にX(旧Twitter)で「#○○ブースター」などのハッシュタグを使って投稿や検索をすることで、他のブースターとリアルタイムでつながれます。

バスケットボールはSNSでも関心が高いスポーツのため、感想をつぶやいたり、他の人の投稿を見たりするだけでも、ちょっとした一体感が得られるでしょう。

バスケットボールの試合で応援してよいタイミング

バスケはテンポが速いため「いつチャントや拍手で応援すればよいのか分からない」という声も少なくありません。

バスケットボールは、攻守問わずいつ応援しても問題ありません。とくにおすすめのタイミングは次のとおりです。

  • 攻撃時:得点チャンスや速攻が始まった瞬間に声援を送る
  • 守備時:チャントや手拍子でプレッシャーを与える
  • タイムアウト中:チアリーダーのパフォーマンスに合わせて盛り上がる

シーンに応じて応援の強弱をつけることが、スマートな応援スタイル。試合前の応援練習で学んだリズムとチャントで盛り上がりましょう。

バスケットボールの応援マナー

バスケットボールの応援は比較的自由ですが、最低限のマナーはあります。

ルール違反を犯すと、試合会場への入場が禁止される場合もあるため要注意です。

ここでは、覚えておきたいバスケットボールの応援マナーを4つ紹介します。

立ち上がって応援しない

試合中に立ち上がると、後ろの観客の視界を妨げる可能性があります。

試合によっては着席応援が推奨されているケースもあるため、バスケットボールでは立ち上がっての応援は控えましょう。

プレイヤーへの誹謗中傷をしない

選手や審判への汚いヤジや暴言は絶対にやめましょう。

バスケットボールの試合では、フリースローのタイミングでブーイングパフォーマンスがあります。これは、ホームチームのファンが、ハリセンを叩いたり声を出すなどして相手選手を心理的に動揺させ、シュート成功を妨げようとする行為です。

ただし、これは応援の一種であり、必ずしも相手を侮辱するものではありません。エンターテイメントとして楽しめる程度に留めてください。

バスケットボールに限りませんが、どのような結果であっても、選手へのリスペクト精神を忘れずに応援することが大切です。

写真や動画の撮影ルールを守る

Bリーグの試合では、フラッシュを使用した写真撮影や大きな機材を用いた撮影は禁止されています。

また、撮影範囲を「コート上」と「コート外」の2つに分類し、それぞれにおいて撮影・投稿のルールを定めています。

  • コート上:コート内やベンチ
  • コート外:コンコースや観客席など

Bリーグでは、コート上における15秒以上の動画撮影および投稿は禁止されています。撮影する際は注意しましょう。

周囲の観客へ配慮する

応援グッズを振る際は隣の人に当たらないよう注意し、音の出るグッズの使用タイミングにも気を配りましょう。

Bリーグでは、太鼓、ホーン、笛などの楽器の持ち込みも禁止されています。

また、バスケットボールは屋内での観戦となるため、野球やサッカー以上に匂いには配慮が必要です。飲食物や香水の匂いにも気を配るなど、快適な観戦環境を保つこともファンとしてのマナーですよ。

バスケットボールの応援に関するよくある質問

Q1.BリーグとNBAの応援に違いはある?

A.BリーグとNBAでは、応援スタイルに大きな違いがあります。

Bリーグは、観客の一体感を大切にした「掛け声+手拍子」の応援が特徴です。

一方のNBAは演出中心のエンタメ型応援で、観客はリアクション主体のスタイルです。

また、NBAでは相手へのブーイングも多く見られますが、Bリーグではマナーを重んじる傾向があります。

Q2.応援グッズは必須?

A.応援グッズは必須ではないものの、あるとより楽しめます。

バスケ観戦初心者は、タオルマフラーやTシャツなど使いやすいグッズを揃えるといいでしょう。

チーム公式ショップのほか、会場でも販売されているため、現地で購入してすぐ身につけることができます。

Q3.応援の仕方が分からないときはどうすべき?

A.応援の仕方が分からないときは、周囲の観客の動きを見て真似てみましょう。

応援スタイルは、見る専門でも手拍子だけでも問題ありません。

不安なら、SNSやYouTubeなどで事前に応援動画を見て予習するのがおすすめ。スムーズに会場の雰囲気に溶け込めます。

バスケットボールの応援は自分のペースで楽しもう!

バスケットボールの応援は、自分にあったスタイルで楽しむのが一番。

もちろん、最低限のマナーを守ることが大前提です。

観客の熱い応援は、選手たちにもしっかりと届いています。選手や他の観客へのリスペクトを忘れずに応援することで、バスケットボール観戦は何倍も楽しくなることでしょう。

バスケットボールの試合を観る際は、ぜひ観客の応援にも注目してみてくださいね。

また、ENSPORTS fanではバスケットボールの基本ルール観戦マナーについての記事も公開中。観戦する前に、そちらもあわせてチェックしてみてください。