サッカーの背番号6がもつ意味とは?

背番号6番はミッドフィルダー(MF)の選手が付けることが多い番号です。特にピッチの中央でプレーするボランチの選手が付ける傾向があり、ゲームメイカーの選手が多いというイメージもあるかもしれません。

背番号6番には、MFとして攻撃をコントロールすることはもちろん、90分間において攻守に関わり続けることが必要になります。また攻め上がった時には、ミドルシュートやスルーパスで得点に絡むプレーも求められているのです。

このように背番号6番を背負う選手には、MFとしてチームの舵を取る役割に加えて、攻守においてハードワークし、機を見て得点を演出する役割も求められています。

背番号6を背負うサッカー選手に求められる能力

前述の通り背番号6番を背負う選手は、チームの攻撃をコントロールする必要があります。そのため、サッカーIQの高い選手に適性があると言えるでしょう。

そのうえで、得点に絡むプレーが行える選手は重宝される可能性が高いといえます。

ここでは背番号6番を背負うボランチに求められるプレーをするために、必要な能力について細かく解説していきます。

状況判断力

背番号6の選手にとって、状況判断力は最も大切な能力です。

ボランチの選手は、攻撃では「速攻か遅攻か」、守備では「ハイプレスかリトリートか」といった判断を迫られる場面が多く、状況に応じて最適な判断を下すことを求められます。

特に攻撃においては、ボールに触れる回数の多い6番の判断によって、どんな攻撃を展開するのかが決まるといっても過言ではありません。

状況判断力に長けた選手がいることでチーム全体のバランスがよくなり、適切に試合を進められるようになるのです。

パスの上手さ

パスの上手さも重要な要素になります。

相手ディフェンダーを誘き出す時は弱いパス、逆サイドに展開する時は強いパス、スルーパスではバックスピンパスなど、パスの強弱やレンジ、球種を使い分けて、正確に味方に届ける能力が必要になるのです。

パスの上手い選手がいると攻撃の幅が広がり、相手ディフェンスを散らせるため、味方選手のマークを外す展開になります。

また縦パスと横パスを織り混ぜながら相手の意識をボールに集めながら、一気に逆サイドに展開するといったプレーも可能になり、攻撃の幅を大きく広げられるのです。

豊富な運動量

運動量も重要なポイントの一つになります。

ボランチの選手は、攻撃時には相手のゴール前まで攻め上がり、守備時には自チームのゴール前まで戻らなければなりません。そのため、豊富なスタミナが必要不可欠なのです。

運動量が多い選手が中盤にいれば攻守ともに厚みが生まれ、常に数的有利を作りながらゲームを進められます。

またゲームの主導権を握るうえで重要となるセカンドボールの回収率が高まり、周囲の選手を助ける重要な存在となれるのです。

背番号6を背負う人気サッカー選手を紹介

背番号に対するイメージは、それまで活躍してきた選手のイメージと重なることも多いでしょう。ここでは、背番号6番を背負って活躍した有名選手を紹介していきます。

日本|遠藤航

2020-21シーズンのブンデスリーガで、「デュエル勝利数」リーグ1位を記録した遠藤航。現在の日本代表では、背番号6番を背負ってプレーしています。

彼の最大の魅力は、相手との距離を一気に詰めてボールを刈り取る守備力。幅広い守備範囲を誇り、攻撃の芽を摘み取るプレーを得意としています。

Jリーグ時代にはDFラインでもプレーしていましたが、ドイツに渡ってからは守備的MFに主戦場を変更。優れたボディバランスを活かした激しい守備から、「日本人はデュエルに弱い」というイメージを覆しました。

攻撃面でも、機を見て相手ゴール前に侵入していく推進力も備えており、攻守においてゲームに貢献できる現代的なボランチなのです。

日本 中田浩二

鹿島アントラーズでリーグ優勝5回、天皇杯優勝2回、ナビスコカップ優勝1回と、数々のタイトルを獲得した中田浩二。現役時代は、背番号6番を背負ってプレーしていました。

彼は様々なポジションをこなすユーティリティ性に優れた選手。ボランチを主戦場としながら、サイドバックやセンターバックでもプレーし、チームに足りない要素を確実に補えるプレーヤーでした。

トルシエ監督時代の日本代表では、フラット3という新たなシステムに適用し、3バックの左のポジションでコンスタントに試合に出場。プレーの派手さはないものの、チームのバランスを整えられる彼のプレースタイルは、多くのサッカーファンの心を掴んだのです。

海外 シャビ・エルナンデス

バルセロナの黄金時代を作り上げ、UEFAチャンピオンズリーグ優勝を4度も成し遂げたシャビ・エルナンデス。下部組織から所属していたバルセロナでは背番号6番を背負い、パスサッカーを志向するチームの心臓として活躍しました。

彼は的確な状況判断力と、正確無比なパス精度を兼ね備えた選手。技術力の高いバルセロナの選手の中でも、傑出した存在として中盤のレギュラーに君臨していました。

小柄ながらもキープ力に優れ、細かいターンを駆使してプレスをいなすプレーも一級品でした。メッシやイニエスタとのコンビネーションも抜群で、黄金時代は彼ら3人でゲームを支配していると言っても過言ではないほどのパフォーマンスで、世界中のサッカーファンを虜にしました。

海外 フランコ・バレージ

名門ACミランのレジェンドであり、W杯優勝に加えてセリアエA優勝を6度も経験したフランコ・バレージ。彼が長年背負った背番号6番は、ACミランの永久欠番になっています。

身長176センチと、センターバックとしては小柄ながら、鋭い読みを活かして相手の攻撃の芽を摘み取るのが特徴。戦術眼とリーダーシップにも優れ、カテナチオと呼ばれたイタリア代表の、鉄壁DFラインを巧みにコントロールしていました。

またドリブルの上手さも兼ね備えたDFで、機を見た攻撃参加で相手陣内深くまで切り込むプレーも得意としていました。小柄ながらも世界最高のセンターバックと呼ばれた彼のプレーは、多くの選手の手本となるものだったのです。

漫画 村越茂幸

漫画「ジャイアントキリング」にて、ETU(イースト・トーキョー・ユナイテッド)のキャプテンを務める村越茂幸。ETUでは背番号6番を背負い、チームの柱として活躍しています。

彼の武器は、身体の強さを活かしたボール奪取能力。守備的MFとしてプレーすることが多く、中盤でのボール奪取からのカウンターでチャンスを演出するプレーを得意としています。

一方で人一倍責任感が強く、チーム事情をすべて一人で背負ってしまう側面もあるようです。達海監督の大胆な言動や采配に振り回されながらも、チームをまとめようとする姿に心を動かされるファンの方も多いのではないでしょうか。

入団以来10年間をETUに捧げてきた彼は「ミスターETU」と呼ばれ、サポーターやチームメイト、読者からも人気の選手となっています。

サッカーの背番号6はゲームメイカーが付ける番号である

背番号6番は中盤でゲームをコントロールしながら、得点を演出する役割まで求められる番号です。そのためには、攻守に関わり続ける運動量も求められます。

ぜひサッカー観戦の際には、背番号6の選手の守備やビルドアップに注目してみてください。

今回の記事をきっかけに、ぜひ他の番号についても意味を調べてみてくださいね。