サッカーの背番号10がもつ意味とは?
背番号10番はフォワード(FW)、もしくは攻撃的ミッドフィルダー(MF)の選手が付けることの多い番号です。
FWの場合はサイドの高い位置でプレーするウイング、MFの場合はトップ下のポジションの選手が付ける傾向があり、多くのチームでは、10番をエースナンバーと位置づけられています。
背番号10番にはエースとして攻撃を牽引し、チームを勝利に導く活躍が求められます。ボールを持った時には他の選手との違いを生み出し、チャンスメイクからゴールまで、全てにおいて違いを生み出すことを期待されているのです。
このように、背番号10番を背負う選手にはエースとしてチームを勝利に導く役割が求められています。
背番号10を背負うサッカー選手に求められる能力
背番号10番を背負う選手は、攻撃にアクセントを加えることが求められます。
そのため豊富なアイデアと、それを実現するだけのテクニックを持つ選手に適性があると言えるでしょう。
さらにセットプレーのキッカーとしての役割も担える選手は、勝敗を決めるプレーヤーとして重要視されるはず。
ここでは背番号10番を背負う選手に求められるプレーに必要な能力について、細かく解説していきます。
ドリブルの上手さ
10番を背負う選手には、ドリブルの上手さが必要になります。
ェイントを駆使して相手を翻弄するドリブルや、相手の重心を見て逆を抜くドリブルなどを織り交ぜながら、対峙する選手をかわす能力が必要になるのです。
ドリブルで相手を1人抜ければ相手守備に少しずつズレが生まれ、味方選手がフリーになることも期待できます。
そのため、ドリブルの上手い選手は攻撃に違いを生み出す存在として、10番を背負うことが多いのです。
パスの上手さ
パスの上手さも、10番の選手にとって重要な要素になります。
相手ディフェンダーを誘き出す時は弱いパス、逆サイドに展開する時は強いパス、スルーパスではバックスピンパスなど、パスの強弱やレンジ、球種を使い分けて、正確に味方に届ける能力が必要になるのです。
パスの上手い選手がいると攻撃の幅が広がり、相手ディフェンスを散らせるため、味方選手のマークを外す展開になります。
またセットプレーのキッカーとしても貴重な存在となり、重宝される可能性が高まるのです。
シュートセンス
試合を決定づける「シュートの上手さ」も必要不可欠です。
シュートセンスのある選手は、際どいコースを狙ったシュートやタイミングを外したシュート、キーパーの上を抜くループシュートなど、多彩なパターンからゴールを奪えます。
シュートの上手いプレイヤーを相手にすると、キーパーは蹴る直前までコースを予測するのが難しく、得点を防ぐことが困難。またシュートの上手さを逆手に取ったキックフェイントも、大きな武器として使えるようになるでしょう。
背番号10を背負う人気サッカー選手を紹介
背番号に対するイメージは、それまで活躍してきた選手のイメージと重なることでしょう。
ここでは、背番号10番を背負って活躍した有名選手を紹介していきます。
日本 中村俊輔
Jリーグ史上初めて2度のリーグMVPを受賞し、スコットランドの名門セルティックではレジェンド的な存在として人気を誇る中村俊輔。日本代表の10番と言えば、彼を思い浮かべる人も多いでしょう。
彼の武器は正確無比なキック精度。特に大きな弧を描くカーブキックは世界でもトップクラスの精度を誇っています。セルティック時代には、当時世界一のチームであったマンチェスター・ユナイテッドを相手に、2試合連続でフリーキックで得点を奪うなどの活躍を見せていました。
サッカーIQも非常に高く、適切なタイミングで繰り出すスルーパスで、多くのチャンスを演出できる選手でした。
現在も現役でプレーを続けている彼ですが、既に日本サッカー界のレジェンド的な存在となっているのです。
海外 リオネル・メッシ
2022年までにバロンドール賞を7回も受賞し、UEFAチャンピオンズリーグ優勝4回、得点王6回という並外れた実績を持つリオネル・メッシ。未だに新記録を打ち立て続けるメッシは、背番号10番を代表する選手の一人です。
彼はサッカーの攻撃に必要な全てのスキルを兼ね備えたFW。特に細かなボールタッチ技術は他の追随を許さないレベルで、どんな狭いスペースでも、相手が何人来てもボールを失わないだけのテクニックを持っています。
メッシがボールを持つだけで時が止まったような感覚に陥るほど、その攻撃力の高さは唯一無二。彼と対峙しなければならないディフェンダーの心労は、想像に堪えません。
これだけ守備戦術が進化した現代でも、当たり前のように得点王・アシスト王の両方を獲得してしまう彼は、歴代最高の選手であることに議論の余地はないでしょう。
海外 ロナウジーニョ
ブラジル代表の中心選手として2002年W杯優勝に導き、様々な大会で得点王を獲得してきたロナウジーニョ。現役時代は、背番号10番をトレードマークとしていました。
彼は卓越したボールコントロールと、創造力豊かなプレーが印象的なFW。ブラジル人らしい独特のリズム感から繰り出されるドリブルやスルーパスで、相手DFを混乱に陥れる選手でした。
ラボーナやノールックパスといった遊び心溢れるプレーや、エラシコやシザースといった足技も得意としており、味方選手ですら騙されるほどのアイデアを持っていたのです。
シュートやスルーパスといったシンプルなプレーの精度も非常に高く、フリーキックのキッカーとしてもゴール・アシストを量産しました。
独創的なプレーで観る者を魅了した彼は、記録だけでなく記憶にも強く残る選手といえます。
海外 ディエゴ・マラドーナ
アルゼンチン歴代最年少の16歳で代表デビューし、その後は4度のW杯に出場、うち1回でチームを優勝に導く大活躍でMVPを獲得したディエゴ・マラドーナ。「5人抜きゴール」や「神の手ゴール」などの伝説のゴールを生み出したマラドーナは、背番号10番を付けて活躍しました。
彼は滑らかなボールタッチと抜群のボディバランスを併せ持ったFW。プレーのほとんどを左足1本で行う姿が印象的で、スピードに乗ったドリブルからの方向転換で相手DFを切り裂く選手でした。
身長165センチほどの小柄な身長でありながらフィジカルも強く、屈強なDF相手にも当たり負けしない力強さを兼ね備えていました。
様々なスター選手にとっても憧れの存在であったマラドーナは、サッカー史上最も偉大な選手と言っても過言ではありません。
漫画 大空翼
漫画「キャプテン翼」の主人公であり、FCバルセロナでも活躍している大空翼。小学生から高校まで全ての年代において所属チームを日本一に導いた逸材で、作中では背番号10番をトレードマークとしています。
彼はずば抜けたテクニックと、身体能力が魅力的な攻撃的MF。小学生でオーバーヘッドキック、中学生でドライブシュートを習得するなど、高難易度の技を次々とマスターできる技術の高さを持っています。
「ボールは友達」という言葉の印象も強い彼は、天才的な才能だけに頼らない努力家でもあり、作中では様々な壁を乗り越えていくさまも描かれました。
類まれなサッカーセンスで世界的な人気を誇る彼は、多くのサッカー選手たちの憧れの存在でもあるのです。
サッカーの背番号10はチームのエースが背負う番号である
背番号10番を背負う選手にはエースとして攻撃を牽引し、チームを勝利に導く重要な役割が求められます。
今後サッカー観戦の際には、10番の選手がいかに攻撃に関わっているかに注目してみてくださいね。
今回の記事をきっかけに、ぜひ他の番号についても意味を調べてみてください。