プレミアリーグは、イングランドで開催されるプロサッカーリーグです。一方で、日本国内にもプレミアリーグという名称を持つ大会があります。本記事では、海外サッカーの「プレミアリーグ」と日本の「高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ」の2つについて、それぞれの概要や観戦方法を解説します。

サッカーのプレミアリーグは国内と海外の2つある

サッカーのプレミアリーグには2つの意味があります。

1つ目のプレミアリーグは、イングランドのプロサッカー1部リーグです。

世界最高峰のプレミアリーグには一流選手たちが集まり、日々レベルの高い試合が行われています。

世界中のサッカーファンから最も注目を集めるリーグのひとつといえるでしょう。

一方、日本には若手育成を目的とした高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグがあり、未来のスター選手たちが競い合う場となっています。 

海外サッカーのプレミアリーグ

メディアのスポーツニュースでいう「プレミアリーグ」は、海外サッカーのプレミアリーグを指している場合が大半です。

世界最高峰のプレミアリーグについてくわしく解説します。

プレミアリーグの概要

プレミアリーグは、イングランドのプロサッカー1部リーグ。サッカーの最高峰のリーグのひとつです。 

20クラブが所属しており、その中にはマンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプール、チェルシーなど、世界的に有名なクラブもあります。

世界中からトップレベルの選手が集まっており、世界で最もテレビ中継の視聴者が多いスポーツリーグとしても有名です。のべ12億人以上に視聴されており、日本のサッカーファンにも愛されています。

プレミアリーグの歴史

イングランドにおける国内サッカーリーグの歴史は、1888年にスタートします。創設時の参加チームは12チームでしたが、1958年には4部制にまで拡大しました。

しかし、サッカー場での大規模火災やサポーターの暴徒化などのトラブルを受け、イングランドのクラブはUEFAが主催する大会への出場を禁じられてしまいます。

この影響もあり、プレミアリーグの前進であるフットボールリーグのディビジョン1は、観客数や収益が伸び悩んでいました。

その状態に明るい兆しが見え始めるのは、イングランド代表がベスト4に進出した1990年のFIFAワールドカップ後。UEFA主催大会への出場禁止措置も解かれ、国内サッカーリーグは徐々に盛り上がりを見せ始めます。

一方で、当時「ビッグ5」と言われたマンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプール、トッテナム、エヴァートンが、テレビ放映権料の分配に不満を募らせるようにもなりました。

それが大きな要因となり、フットボールリーグのディビジョン1に所属していた全てのクラブが離脱し、FAプレミアリーグを設立します。これによって、テレビ放映権やスポンサーなどの契約を独立して結べるようになりました。

2007年2月12日には、名称が「FAプレミアリーグ」から「バークレイズ・プレミアリーグ」に変更となり、現在に至ります。

プレミアリーグの仕組み

プレミアリーグのシーズンは例年8月から翌年5月まで行われ、全20クラブが参加します。

ホーム&アウェイ方式による2回総当りで、1クラブあたり38試合を行います。

最終順位は勝ち点(勝利3点、引き分け1点、敗戦0点)の合計で決まり、下位クラブは2部リーグであるEFLチャンピオンシップへ降格。

代わりにEFLチャンピオンシップ上位2クラブと、3位から6位の4クラブで行われるプレーオフの優勝クラブがプレミアリーグに昇格します。

また、上位4クラブはUEFAチャンピオンズリーグに出場し、5位クラブには翌シーズンのUEFAヨーロッパリーグの本大会への出場資格が与えられます。

プレミアリーグに所属する日本人選手

近年、プレミアリーグには多くの日本人選手が所属し、活躍を見せています。

2024-25シーズンは、次の5選手がプレミアリーグ1部でプレーしています。

  • 遠藤 航(リバプールFC)
  • 三笘 薫(ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC)
  • 冨安 健洋(アーセナルFC)
  • 鎌田 大地(クリスタル・パレス)
  • 菅原 由勢(サウサンプトンFC)

プレミアリーグ2部にも、田中 碧(リーズ・ユナイテッド)や大橋 祐紀(ブラックバーン・ローバーズ)などの日本人選手が在籍しています。

プレミアリーグを観戦する方法

プレミアリーグの試合は、日本国内ではU-NEXTやABEMAなどで視聴可能です。

イングランドで実際に試合を観戦する場合は、各クラブチームの公式サイトでチケットを購入する、観戦ツアーを利用するなどの方法があります。

高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ

サッカーのプレミアリーグは、高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ(高円宮杯プレミアリーグ)を指しているケースもあるため要注意です。

ここでは、高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグについてくわしく解説します。

高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグの概要

高円宮杯プレミアリーグは、日本国内の高校生年代を対象とした全国リーグ。全国トップレベルの24チームが、EAST・WESTとそれぞれ12チームに分かれて参加します。

かつては毎年秋に高円宮杯全日本ユース(U-18)サッカー選手権大会が開催されていましたが、2011年にリーグ戦へ発展させる形で高円宮杯U-18サッカーリーグがスタート。その前年までは、日本を9地域に分けて対戦するプリンスリーグが日本国内の高校生年代の1部リーグでした。

現在、高円宮杯プレミアリーグは将来のJリーガーや海外で活躍する選手を輩出する重要な育成の場となっています。

高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグの仕組み

全国上位24チームが「プレミアリーグEAST」と「プレミアリーグWEST」に分かれ、1年近くかけてホーム&アウェイ方式のリーグ戦を行います。 

それぞれのグループがホーム&アウェイ方式の2回戦総当たりでリーグ戦を行い、優勝チームはファイナルへ進出。ファイナルで、高校生年代の真の日本一が決まります。

両リーグの下位2チームは、高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグに降格。代わりに高円宮杯プレミアリーグのプレーオフを勝ち抜いたチームが昇格します。

高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグを観戦する方法

高円宮杯プレミアリーグの試合は全国各地で開催されており、公式サイトや公式YouTubeチャンネルで試合のライブ配信を視聴できます。

また、会場で直接観戦することも可能。原則として入場無料で、育成世代のハイレベルな試合を間近で楽しめます。

2つのプレミアリーグを観戦しよう

イングランドのプレミアリーグは、世界最高峰のプロリーグです。

国内外の有名選手が在籍しており、世界中のサッカーファンを魅了し続けています。

一方の高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグは、未来のスター選手を育成する場です。

ぜひ両方のプレミアリーグを観戦し、サッカーの魅力をより深く味わいましょう。