ドイツのプロサッカーリーグ「ブンデスリーガ」は、世界トップクラスの実力と人気を誇ります。​近年、多くの日本人選手がブンデスリーガで活躍し、その存在感を示しています。本記事では、2024-2025シーズンにブンデスリーガでプレーする日本人選手、また過去に活躍した歴代日本人選手について解説します。​

ブンデスリーガとは?

ドイツ・ブンデスリーガは1963年に創設された、ドイツのプロサッカーリーグのトップディビジョン(1部リーグ)。

現在ブンデスリーガには18のクラブが所属しており、ホーム&アウェイ方式で全34試合を戦い、勝ち点により順位が決定するシステムです。

ブンデスリーガに属するには、ドイツサッカー連盟のブンデスリーガ・ライセンス取得が必須です。

また、クラブ名に親会社やスポンサー企業の名前を入れることができない、登録選手のうち12人がドイツ人選手でなけれならないなど独自のルールを設けています。

ブンデスリーガは世界トップレベルのプロサッカーリーグ

ドイツ・ブンデスリーガは「世界5大リーグ」に名前があがるほど、レベルの高いサッカーリーグ。

近年、有力選手の他国リーグへの流出が目立っていますが、世界トップレベルのリーグであることには変わりません。

その理由として、以下3つの理由が挙げられます。

  • 熱狂的なファン文化
  • 攻撃的でダイナミックなプレースタイル
  • 将来のスター選手の育成

​熱狂的なファン文化

ブンデスリーガは、サポーターの熱気が高いことで知られています。

スタジアムは常に満員で、観客が一体となって応援する姿は圧巻。特にドルトムントの「イエローヴォール」など、特定のスタジアムではその雰囲気が特に感じられるでしょう。

サッカー観戦する際には、世界トップクラスのサポーター文化にも触れてみてくださいね。

攻撃的でダイナミックなプレースタイル

ブンデスリーガの試合は、攻撃的でダイナミックなプレースタイルが特徴といわれています。

多くのチームがボールを支配し、素早い攻守の切り替えをおこなう様子は、応援にもつい熱が入ってしまうものです。

この攻撃的でフィジカルの強いサッカーは、世界のサッカーファンからも高く評価されています。

将来のスター選手の育成

ブンデスリーガは若手選手の育成に力を入れているリーグとしても有名です。多くの才能ある選手がこのリーグから世界に羽ばたいています。

これは、先述のUEFA EURO 2000をきっかけに行われた大規模改革の際に、選手の育成システムの充実をはかった結果といえるでしょう。

ブンデスリーガは有力な若手選手を世界に輩出し続けても、世界的トップリーグのレベルは損なわれていません。これはブンデスリーガにはそれだけのパワーがあることの証明でもあるのです。

ブンデスリーガでプレーする日本人選手【2024-2025】

2024-2025シーズン、ブンデスリーガで活躍が期待される日本人選手を紹介します。

伊藤 洋輝|バイエルン・ミュンヘン

伊藤 洋輝選手は、FCバイエルン・ミュンヘン所属のディフェンダー。ジュビロ磐田と名古屋グランパスでプレーし、2021年6月にVfBシュトゥットガルトへ期限付きで移籍しました。

2024年6月にFCバイエルン・ミュンヘンに完全移籍し、契約期間は2028年6月30日までの4年間となります。

2024-2025シーズンは開幕前に怪我により長期離脱を強いられたものの、戦列復帰後すぐに活躍を見せ、監督からの信頼を得ています。 

板倉 滉|ボルシア・メンヘングラートバッハ

板倉 滉選手はボルシア・メンヒェングラートバッハ所属のディフェンダー。川崎フロンターレやベガルタ仙台で活躍後、2019年1月にプレミアリーグのマンチェスター・シティに完全移籍しました。

しかし、イングランドでの労働許可証が取得できないため、エールディヴィジのFCフローニンゲンに期限付きで移籍します。

その後シャルケ04を経て、2022年7月よりボルシア・メンヘングラートバッハでプレーしています。

堂安 律|SCフライブルク

堂安 律選手はSCフライブルク所属のミッドフィルダー。ガンバ大阪ジュニアユースからトップチームに昇格し、当時から高い評価を受けていました。

オランダリーグへの挑戦やアルミニア・ビーレフェルトへの期限付き移籍を経て、2022年7月に現所属のSCフライブルクへ完全移籍しました。

佐野 海舟|FSVマインツ05

佐野 海舟選手は1.FSVマインツ05所属のミッドフィルダー。米子北高等学校出身で、1年次からレギュラーとして活躍した選手です。

3年連続で全国高校総体と全国高校サッカー選手権を経験しました。

プロ入り後はFC町田ゼルビアや鹿島アントラーズでプレーし、2024年7月3に1.FSVマインツ05へ完全移籍しました。

町野 修斗|ホルシュタイン・キール

大阪の名門・履正社高校出身の町野 修斗選手は、ホルシュタイン・キール所属のフォワード。全日本高校選抜での活躍をきっかけに横浜F・マリノスへ加入しました。

湘南ベルマーレ時代には、Jリーグ史上初めて前半で4得点以上を決める快挙を達成しています。

快挙の翌年、2023年6月にホルシュタイン・キールへ完全移籍しました。

チェイス アンリ|VfBシュツットガルト

アメリカ人の父と日本人の母の間に生まれたチェイス アンリ選手は、VfBシュトゥットガルト所属のディフェンダー。

3歳で渡米し中学1年生の夏に日本に帰国。福島県の尚志高等学校を経て、2022年4月にVfBシュツットガルトへ加入しました。

移籍当初はセカンドチームでのプレーでしたが、2024-2025シーズンからトップチームに昇格しています。

福田師王|ボルシア・メンヒェングラートバッハ

福田師王はボルシア・メンヒェングラートバッハ所属のフォワード。名門・神村学園出身で高校サッカー選手権にて3年連続で優秀選手に選出された期待のルーキーです。

2023年1月、レギオナルリーガのボルシアMGⅡに加入。2024年1月よりトップチームに昇格しています。

かつてブンデスリーガでプレーしていた主な日本人選手

これまで数多くの日本人選手がブンデスリーガに挑戦してきました。

つづいては、過去にブンデスリーガで活躍した主な日本人選手を紹介します。

奥寺 康彦

奥寺 康彦氏は、日本人で初めてブンデスリーガでプレーした選手です。

日本サッカーリーグの古河電気工業サッカー部を経て、1977年10月に1.FCケルンへ加入しました。

その後もブンデスリーガのチームを渡り歩き、9年間で通算234試合出場、26ゴールを記録しています。 ​

高原 尚泰

高原 尚泰氏は、2003年から2008年にかけてハンブルガーSVやアイントラハト・フランクフルトでプレーしました。

ブンデスリーガ​通算135試合に出場し、25ゴールを記録しています。

稲本 潤一

稲本 潤一氏は、2007年から2009年にかけてアイントラハト・フランクフルトでプレーしました。

ブンデスリーガでは短期間の在籍でしたが、欧州での豊富な経験を生かしたプレースタイルは評価されました。

小野 伸二

小野 伸二氏は浦和レッズを経て、エールディヴィジ(オランダ)のフェイエノールトに5年間在籍。

2008年1月にVfLボーフムへ移籍し、デビュー戦では途中出場ながら2アシストを決め勝利に貢献しました。

その後Jリーグに復帰し、2023シーズンをもって現役を引退しています。

長谷部 誠

長谷部 誠氏は、2008年にVfLヴォルフスブルクに加入して以来、ニュルンベルクやフランクフルトと複数のクラブで活躍。

ドイツ1部通算出場試合数は384試合を超え、アジア人選手としては歴代1位の出場記録を残しました。

香川 真司

香川 真司選手は、2010年7月にセレッソ大阪からボルシア・ドルトムントに移籍。

移籍直後から衝撃的な活躍を見せ、一躍スター選手に上り詰めました。

世界的にほぼ無名だった香川選手の活躍は高く評価され、プレミアリーグの名門・マンチェスター・ユナイテッドへの移籍につながりました。

内田 篤人

内田 篤人氏は、2010年から2017年までシャルケ04に所属。

通算104試合出場、1ゴールを記録しています。 ​

2017年8月には、出場機会を求めブンデスリーガ2部の1.FCウニオン・ベルリンへ移籍しました。

岡崎 慎司

岡崎 慎司氏は、VfBシュトゥットガルトと1.FSVマインツ05でプレーし、合計37ゴールを記録しました。

その後はイングランド・プレミアリーグやスペインリーグなどでプレーし、2024年2月に現役引退を発表しました。

奥川 雅也

奥川 雅也選手は、京都サンガF.C.のアカデミーからトップチームに昇格。

京都サンガF.C.で活躍後はオーストリアとドイツのクラブを渡り歩き、2024-2025シーズンはハンブルガーSVでプレーしています。

2025年1月、京都サンガへ完全移籍加入することが発表されました。

ブンデスリーガで活躍する日本人選手を応援しよう

欧州5大リーグのひとつであるブンデスリーガは、日本人選手にとっても憧れの舞台です。

近年では若手からベテランまで多様な日本人選手がブンデスリーガにに挑戦し、それぞれのスタイルで存在感を発揮しています。

現地スタジアムでの観戦はもちろん、日本国内でもブンデスリーガの試合は配信されており、リアルタイムでの応援が可能です。

ぜひ今後の彼らの活躍に注目し、エールを送りましょう。