メジャーリーグには、多くの日本人選手が挑戦しています。野球ファンであれば、大谷翔平選手や鈴木誠也選手など、日本人選手たちの活躍を耳にすることも多いはず。 本記事では、メジャーリーグで活躍している日本人選手の情報をまとめました。歴代の日本人選手や年俸ランキングも紹介するので、ぜひチェックしてください。

メジャーリーグで活躍する日本人選手:投手編

メジャーリーグ(MLB)では、多くの日本人ピッチャーがプレーしています。基本情報や特徴についてまとめました。

大谷翔平

所属チーム北海道日本ハムファイターズ、ロサンゼルス・エンゼルス、ロサンゼルス・ドジャース
投球・打席右投・左打
年俸(2025年)2,000,000ドル
ポジション投手、指名打者、外野手

ピッチャーと指名打者(または野手)を兼任する、二刀流のメジャーリーガーです。アジア人初の本塁打王(2回)や打点王であり、史上初の50本塁打50盗塁も達成しています。多彩な球種で翻弄する投球と、圧倒的な打撃速度と飛距離を誇るバッティングが魅力です。

菅野智之

所属チーム読売ジャイアンツ、ボルチモア・オリオールズ
投球・打席右投・右打
年俸(2025年)13,000,000ドル

35歳から1年契約でメジャーリーグにチャレンジした選手。日本プロ野球(NPB)では、歴代投手最多である合計27個のタイトルを獲得しました。「覚えようと思って覚えられなかった球種はない」の発言が有名で、非常に多くの球種を操ります。

菊池雄星

所属チーム埼玉西武ライオンズ、シアトル・マリナーズ、トロント・ブルージェイズ、ヒューストン・アストロズ、ロサンゼルス・エンゼルス 
投球・打席左投・左打
年俸(2025年)21,225,000ドル

メジャーリーグだと「U Say」の愛称で親しまれています。スリークォーターからのストレートと、スライダーが主な武器。さらにバッターランナーとしても優れており、4.0秒台で一塁に到達する俊足を誇ります。

小笠原慎之介

所属チーム中日ドラゴンズ、ワシントン・ナショナルズ
投球・打席左投・左打
年俸(2025年)1,500,000ドル

2回のマイナー降格を経験しながら、2025年8月2日にメジャーリーグに昇格している投手。153km/hの重さのあるストレートやチェンジアップ、スライダーでバッターを翻弄します。高校時代から磨きをかけ続けたチェンジアップが決め球です。

千賀滉大

所属チーム福岡ソフトバンクホークス、ニューヨーク・メッツ
投球・打席右投・左打
年俸(2025年)15,000,000ドル

育成出身選手史上初のメジャーリーガーで、福岡ソフトバンクホークス時代は4度のリーグ優勝、6度の日本シリーズ優勝に貢献しました。メジャーリーグの記者投票では新人王投票2位を獲得しています。凄まじい落差を誇る「お化けフォーク」が代名詞です。

今永昇太

所属チーム横浜DeNAベイスターズ、シカゴ・カブス
投球・打席左投・左打
年俸(2025年)13,250,000ドル

「投げる哲学者」「マイク・イマナガ2世」が愛称。オールスターゲームに、野茂英雄以来日本人の新人投手で初めて登板しました。スリークォーターから伸びのあるストレートとスライダー、カーブ、チェンジアップを繰り出します。

佐々木朗希

所属チーム千葉ロッテマリーンズ、ロサンゼルス・ドジャース
投球・打席右投・右打
年俸(2025年)760,000ドル

日本プロ野球史上最年少の完全試合達成者で、「令和の怪物」と称されています。ドジャースとマイナー契約して、のちにメジャー契約を結びました。最速165km/hを記録するストレートとフォーク、カーブ、スライダーを武器としています。

山本由伸

所属チームオリックス・バファローズ、ロサンゼルス・ドジャース
投球・打席右投・右打
年俸(2025年)18,333,333ドル

オリックス・バファローズ時代は、主要な3つの国際大会(プレミア12・オリンピック・WBC)の優勝を経験。ドジャース入団1年目で地区優勝、リーグチャンピオンシップシリーズリーグ優勝、ワールドシリーズ優勝にも貢献しました。多彩な変化球を投げ分けることができ、とくにスプリットは高く評価されています。

松井裕樹

所属チーム東北楽天ゴールデンイーグルス、サンディエゴ・パドレス
投球・打席左投・左打
年俸(2025年)5,500,000ドル

日本プロ野球ではクローザー(抑え)として活躍し、3回の最多セーブ投手を獲得しています。2024年はクローザー(抑え)のロベルト・スアレスにつなぐセットアッパーの役割を果たし、プレーオフ進出に貢献しました。決め球の早く落ちるフォークボールや、クイックモーションが評価されています。

ダルビッシュ有

所属チーム北海道日本ハムファイターズ、テキサス・レンジャーズ、ロサンゼルス・ドジャース、シカゴ・カブス、サンディエゴ・パドレス 
投球・打席右投・右打
年俸(2025年)21,000,000ドル

メジャーリーグでは日本人初の最多勝利と、日本人史上2人目の最多奪三振を獲得。3度の地区優勝とリーグ優勝に貢献しました。回転数の多いフォーシームや球速の異なる数種類のカーブ、数種類のフォークなど、多彩な球種でバッターを翻弄します。

森井翔太郎

所属チームアスレチックス傘下
投球・打席右投・左打
年俸(2025年)1,500,000ドル
ポジション投手、遊撃手

高校卒業後にメジャーリーグにチャレンジし、オークランド・アスレチックスとマイナー契約を結びました。ピッチャーとショート(遊撃手)の二刀流として活躍。最速153km/hの球速やカーブ、スライダーを武器としています。

メジャーリーグで活躍する日本人選手:外野手編

外野手としてメジャーリーグで活躍する日本人選手を、まとめました。歴代の所属チームや年俸とあわせて解説します。

吉田正尚

所属チームオリックス・バファローズ、ボストン・レッドソックス
投球・打席右投・左打
年俸(2025年)18,600,000ドル
ポジション外野手、指名打者

愛称は「マサ」「Macho Man(マッチョマン)」。メジャー1年目では、初本塁打でグリーンモンスター(レッドソックス本拠地の巨大なフェンス)超えを記録しています。 野球選手としては小柄ながらも強振で高く評価されている、左の長距離打者です。

鈴木誠也

所属チーム広島東洋カープ、シカゴ・カブス
投球・打席右投・右打
年俸(2025年)19,000,000ドル
ポジション外野手、指名打者

メジャーリーグで、日本人選手3人目となるシーズン30本塁打を達成。さらに32号本塁打を記録し、松井秀喜を抜きシーズン本塁打数で2位となりました。5ツールプレイヤー(ミート力・長打力・走力・守備力・送球力)と称され、とくに選球眼に優れています。

ラーズ・ヌートバー

所属チームセントルイス・カージナルス
投球・打席右投・左打
年俸(2025年)2,950,000ドル

アメリカ国籍ではあるものの、WBCに侍ジャパン初の日系メジャーリーガーとして選出されました。試合中の胡椒を引く仕草は、「ペッパーミル・パフォーマンス」として2023年ユーキャン新語・流行語大賞でトップテン入りしました。変化球への対応と、打球速度で高く評価されています。

メジャーリーグで活躍した歴代の日本人選手

メジャーリーグで活躍した歴代の日本選手を紹介します。元日本人メジャーリーガーの偉大な功績を、ぜひチェックしてください。

村上雅則

所属チーム南海ホークス(2度在籍)、サンフランシスコ・ジャイアンツ、阪神タイガース、日本ハムファイターズ
投球・打席左投・左打
ポジション投手

アジア人初のメジャーリーガーで、1964年にサンフランシスコ・ジャイアンツと契約を結びました。メジャー時代の愛称は「マッシー・ムラカミ」。現在は評論家や解説者として活動しています。

野茂英雄

所属チーム近鉄バファローズ、ロサンゼルス・ドジャース(2度在籍)、ニューヨーク・メッツ、ミルウォーキー・ブルワーズ、デトロイト・タイガース、ボストン・レッドソックス、タンパベイ・デビルレイズ、レオネス・デル・カラカス、カンザスシティ・ロイヤルズ 
投球・打席右投・右打
ポジション投手

日本人として2人目のメジャーリーガーとしてさまざまなチームで活躍し、合計3個のタイトル・主要表彰を獲得。独特のフォームから繰り出すトルネード投法が代名詞になっています。現役時代は、伸びのあるフォーシームとフォークボールを武器としていました。

鈴木一朗

所属チームオリックス・ブルーウェーブ、シアトル・マリナーズ(2度在籍)、ニューヨーク・ヤンキース、マイアミ・マーリンズ
投球・打席右投・左打
ポジション外野手

イチローの名で知られ、メジャーリーグでは「The Wizard(魔法使い)」の愛称で呼ばれていました。MLBシーズン最多安打記録保持者やプロ野球における通算安打世界記録保持者など、数々の記録を打ち立てています。打撃力・守備力・走塁スキルに優れたレジェンドです。

新庄剛志

所属チーム阪神タイガース、ニューヨーク・メッツ(2度在籍)、サンフランシスコ・ジャイアンツ、北海道日本ハムファイターズ 
投球・打席右投・右打
ポジション外野手、内野手

イチローと並んで日本人野手初のメジャーリーガーとなり、さらに日本人選手として初めてワールドシリーズに出場。楽しむ(Enjoy)と苗字を組み合わせた、「Shinjoy(シンジョイ)」との愛称で呼ばれていました。ポジショニングや打球判断、送球など高い守備技術が特徴的です。

松井秀喜

所属チーム読売ジャイアンツ、ニューヨーク・ヤンキース、ロサンゼルス・エンゼルス、オークランド・アスレチックス、タンパベイ・レイズ
投球・打席右投・左打
ポジション外野手、指名打者

「ゴジラ」の愛称で親しまれる元メジャーリーガーです。ヤンキース時代には、ワールドシリーズ優勝に貢献し、アジア人初のワールドシリーズMVPを受賞しました。勝負強い中距離バッターとして活躍して、シーズン31本塁打でアジア人歴代3位を記録しています。

田中将大

所属チーム東北楽天ゴールデンイーグルス(2度在籍)、ニューヨーク・ヤンキース、読売ジャイアンツ 
投球・打席右投・右打
ポジション投手

日本では「マー君」、メジャーリーグでは「マサ」や「タナカ・タイム(TANAKA TIME)」の愛称で親しまれる元メジャーリーガーです。34回の連続勝利でギネス世界記録を保持しています。フォーシームやスプリット、スライダーなどを投げ分け、バッターを翻弄しました。

日本人メジャーリーガーの歴代年俸ランキング

日本人メジャーリーガーにおける、歴代の年俸ランキングを一覧で紹介。2025年の最新情報で、最高年俸を比較しました。

対象年度最高年俸
1位タイ大谷翔平2023年(エンゼルス)30,000,000ドル(約45億円)
1位タイダルビッシュ有2023年(パドレス)30,000,000ドル(約45億円)
3位田中将大2014~2019年(ヤンキース)22,000,000ドル(約33億円)
4位菊池雄星2025年(エンゼルス)21,225,000ドル(約31億8300万円)
5位イチロー2009年~2011年(マリナーズ)1,900,000ドル(約27億円)

現在大谷翔平選手の年俸は10年総額で70,000,000ドルの後払い形式なので、2023年で順位を比較しています。メジャーリーグでは、ポジションによって年俸の水準が左右されることも少なくありません。指名打者や先発ピッチャーは高くなりやすく、守備中心だと低くなりやすい傾向です。

日本人メジャーリーガーを応援しよう

メジャーリーガーには、多くの日本人選手がチャレンジしてきました。大谷選手を始め活躍している選手は多く、熱い試合を繰り広げています。

日本人選手のチャレンジや懸命なプレーは、さまざまなドラマを産むはず。日本人メジャーリーガーのプレーやチームの勝敗に注目しながら、ぜひ応援してください。

ENSPORTS fanでは、野球観戦をたくさんの方々に楽しんでいただくために、観戦マナーや観戦初心者のためのルール解説記事なども公開中。そちらぜひチェックしてみてください。