駅伝とは

駅伝ではチームごとに複数のランナーが登録されていて、各ランナーが順番に決められた区間を走り、チームの合計タイムを競うスポーツです。

実は駅伝は略称で、正式名称は「駅伝競争」。日本発祥のスポーツとされており、海外ではEKIDENとそのままローマ字表記で記載されます。

そんな駅伝の大きな特徴は、非常に長い距離を長時間かけて走るスポーツであること。

もっとも有名な大会の一つである箱根駅伝では、合計217.1kmものコースを10区画に分けて走ります。つまり各チームごとに10名のランナーが走るわけですが、ランナーからランナーへと襷(たすき)を渡していくストーリー性も、競技の大きな魅力となっています。

駅伝大会ごとのルールの違い

駅伝は学生向けの大会であり、大会ごとに細かなルールが定められています。代表的な3つの大会を取り上げて、ルールについてご紹介します。

コースの距離・区画数

大会距離と区画
箱根駅伝217.1km / 10区画
全日本大学駅伝106.8km / 8区画
出雲駅伝45.1km / 6区画

3大大会の中で比べても、大きく距離や区画が変わります。箱根駅伝が飛び抜けて距離が長く、注目されている理由がわかりますね。

出場チーム数

大会出場チーム数
箱根駅伝21チーム
全日本大学駅伝27チーム
出雲駅伝20チーム

各大会においては事前に選抜があり、選ばれたチームのみが出場できます。

とくに箱根駅伝はもっとも大型の大会にも関わらず出場チーム数が比較的絞られており、選りすぐりのチームしか本戦まで出場できない名誉ある大会となっています。

エントリー人数

大会人数
箱根駅伝16名
全日本大学駅伝13名
出雲駅伝8名

実際に走る人数は各大会の区画数と同じになりますが、補欠も含めて少し多めにエントリーができます。エントリー提出後のメンバー変更は大会ごとの規定によります。

なおエントリー内容は事前に公表されるため、ファンの方はエントリーメンバーの一覧をみることも楽しみの一つになっています。

日程

大会距離
箱根駅伝1月2日・1月3日
全日本大学駅伝11月の第1日曜日
出雲駅伝スポーツの日(10月2週目)

各大会は秋口から冬にかけて行われます。箱根駅伝は距離や区画数が多いため、2日間に分けてドラマが繰り広げられます。

駅伝の共通ルール

基本的には定められたコースを走り、たすきを次のランナーへと繋いでいくシンプルな競技ですが、失格などについてのルールはきちんと定められています。

失格ルール

  • たすきを投げて渡す行為
  • 道路の右側を走ってしまう行為
  • 替え玉出場
  • コースの間違い

たすきはかならず手渡しで次のランナーへと渡すことがルールになっており、実際に投げて渡してしまった走者が失格になった例もあります。

そのほか決まったコースを走れなければ、たとえどれだけ早くゴールに辿り着いても失格となってしまいます。

繰り上げスタート

駅伝には、先頭走者から一定時間遅れた場合に、自チームのランナーが辿り着いていなくてもスタートしなければならないルールが存在します。その場合は駅伝の目玉である「たすきを繋ぐ」という行為ができなくなり、可哀想に思えてしまうかもしれません。

しかし道路を使用できる時間や日程が限られているなどの理由から、どの大会でも定められているルールです。大会や区画によりますが、10分〜20分遅れになると繰り上げスタートが適用されるルールが多くなっています。

駅伝にはドラマがある

駅伝がこれだけ人気な理由は、やはり「複数のランナーがたすきを繋いでいく」というドラマ性や、「去年は補欠で出場できなかったメンバーが今年は出場する」「出雲では勝てなかったチームが箱根では上位に食い込んできた」など時系列の繋がりによるストーリー性も大きいように思います。

そして学生大会であるため出場できるチャンスも限られており、そこにはドラマが生まれます。

ぜひ色々な駅伝の大会をみて楽しんでみてください。