NBAの若手やルーキーが活躍する「サマーリーグ」について、開催目的や見どころ、日本からの視聴方法などをご紹介します。 日本人選手の出場もあるサマーリーグにぜひ注目してください。

NBAサマーリーグとは

サマーリーグとは、NBAのオフシーズン(夏)に開催される、若手選手主体のバスケットボール大会。正式名称は「NBA Summer League」です。

この章では、NBAサマーリーグの特徴や開催地など、基本情報をご紹介します。

参加するのは未来のNBAスターたち

サマーリーグに出場するのは、以下に該当する選手たちです。ドラフト上位の注目株から無名の隠れた才能まで、これからのNBAを担う選手たちが出場します。

  • ドラフトで指名されたばかりのルーキー
  • 2年目のNBA選手
  • ドラフトにかからなかった選手
  • Gリーグや海外リーグ所属の選手
  • ケガからの復帰を目指す選手

このなかで特に注目を集めるのは、ドラフトで指名されたばかりのルーキーでしょう。1巡目で指名された選手はバスケファンだけでなくメディアの注目を集めます。

NBA2年目の選手は、今シーズンで飛躍のチャンスを掴むべく、成長度や克服すべき課題を見る目的で出場するようです。

また、ドラフトにはかからなかったものの才能のある選手、今後NBAチームとの契約を検討している他のリーグの選手にとっては、サマーリーグでの活躍が契約のチャンスとなります。

このように、サマーリーグの活躍が、選手の未来を左右するといっても過言ではありません。

サマーリーグの開催期間・開催地

サマーリーグは、ドラフト直後の6月末〜7月中旬にかけて開催されるのが通例。

メインの開催地は、ネバダ州ラスベガス。その前哨戦としてカリフォルニアクラシック、ソルトレイクシティ・サマーリーグが実施されます。

出場チーム数は毎年異なっており、2024年にラスベガス・サマーリーグに参加したのは全30チーム。カリフォルニアとソルトレイクシティと合計すると、40チームが参加しました。

NBAサマーリーグの開催目的

NBAサマーリーグが開催される目的をご紹介します。

ルーキーや若手選手のお披露目

サマーリーグは、若手選手がNBAでどこまで通用するのかを見極める場所です。

たとえば、NBAデビュー前のルーキーに実戦経験を積ませたり、1年目に出場機会に恵まれなかった2年目の選手には、飛躍のチャンスを与えたりします。

ルーキーにとって、サマーリーグは自己PRする場所。チームからの信頼を勝ち取るきっかけ作りにもなります。ドラフト1位指名選手が思いのほか苦戦するケースもあり、選手のさまざまな面を知ることができるでしょう。

無名選手・ドラフト外選手の発掘

サマーリーグには、契約外の選手をテストし、掘り出し物を見つける目的もあります。

サマーリーグでの活躍次第では「トレーニングキャンプ契約」や「2way契約」につながる可能性も高いです。

NBAの各チームは、常に安価な即戦力を探しているため、サマーリーグ期間中には他チームとのスカウト合戦や契約争奪戦が起きることもあるそうです。

試合自体はエキシビションに近いものの、選手にとっては「人生をかけた試合」と言っても過言ではありません。

新たなチーム戦術やフォーメーションのテスト

監督やスカウトにとっては、新戦力や戦術を試すチャンスでもあるため、チーム関係者も真剣そのもの。

サマーリーグのチームは若手中心の構成のため、監督にとってはチーム作りを柔軟に試行錯誤できる機会でもあるようです。将来的に同じチームでプレーする可能性のある若手同士の連携をチェックしたり、新加入選手との相性を見極めたり、レギュラーシーズンでは見られない采配も見られます。

また、コーチ育成の機会として、監督に代わってアシスタントコーチが指揮をとることもあるようです。

選手のキャリア選択の分岐点

NBA契約を狙うだけでなく、サマーリーグでのプレーがきっかけで海外リーグからオファーが届くこともあります。

選手にとっては「NBAに残るか、海外でプロとして活躍するか」を決めるターニングポイントになり得るのです。

サマーリーグの楽しみ方

NBAサマーリーグを観戦・視聴する際の注目ポイントをご紹介します。

注目の選手・話題のルーキーをチェックする

サマーリーグの最大の楽しみは、やはり「今年の注目ルーキー」のプレーを見ること。

NBAドラフトで上位指名された選手が初めてプロの舞台に立つ姿には、大きな注目が集まります。

日本人選手の活躍をチェックする

近年では日本人選手も話題になることが増えています。2023年の八村塁、2024年の富永啓生など、日本のファンにとっても目が離せない大会になりつつあります。

NBAサマーリーグを観戦する方法

NBAサマーリーグを楽しむ方法は、複数あります。ご自分にあった観戦方法で楽しんでください。

現地で観戦する

サマーリーグは、一般の観客もチケットを購入すれば観戦可能です。

参加チームは毎年異なりますが、NBAの各チームが参加するため、注目の選手を間近で見ることができます。

チケットの購入はUNLVtickets、もしくはラスベガスのトーマス&マックセンター会場のボックスオフィスで直接問い合わせてみてください。

配信を視聴する

日本でサマーリーグを配信するのは「NBA Rakuten」です。

LEAGUE PASS、NBA LEAGUE PASS for 楽天モバイルを利用している方であれば視聴可能で、試合後には見逃し配信もあります。

リアルタイムで観戦したい方はもちろん「リアルタイム視聴は難しいけれど、日本人選手の活躍はしっかりチェックしたい」という方は、ぜひチェックしてみてください。

SNSやYouTubeでの話題をチェック

試合のダイジェストは「NBA Rakuten」のYouTubeチャンネルから見ることもできます。

ダイジェスト動画であれば、試合をフルで見なくても情報を追えるでしょう。

NBAサマーリーグについてよくある質問

NBAサマーリーグに関して、インターネットで目にした質問にお答えします。

Q1. サマーリーグとプレシーズンの違いは?

A. 開催時期と目的が違います。

サマーリーグは夏のオフシーズン行われ、出場選手はルーキーや若手が中心。いわば「未来のスターを発掘する場所」。

一方プレシーズンは秋の開幕直前に行われます。レギュラー選手やローテーション選手が実践感覚を整える「本番前の調整試合」です。

Q2. サマーリーグでの活躍はNBA契約に直結しますか?

A. サマーシーズンの活躍がNBA契約につながることもあります。

無契約の選手が活躍したことで、NBAチームと契約を結ぶケースも少なくありません。

サマーリーグは、いわば「NBAへのオーディション」みたいなもの。パフォーマンス次第ではNBAデビューが約束されているのです。

Q3. 過去に日本人選手も出場したことはありますか?

A. あります。

NBAサマーリーグに出場した日本人選手は、田臥勇太(2003、04、06、08)、川村卓也(09)、竹内公輔(10)、富樫勇樹(14、25)、渡邊雄太(18、19)、八村塁(19)、比江島慎(19)、馬場雄大(19、25)2018)の8人です。

Q4.なぜニュースやSNSで話題になるの?

A.注目ポイントやバズりやすい要素が多いのが理由のようです。

  • ドラフト上位ルーキーのお披露目
  • SNS映えする全力プレーが多い
  • 日本人選手が出場する
  • オフシーズンでNBA関連のニュースが少ない

サマーリーグは、将来のスター選手の活躍、バズるプレー、シンデレラストーリーなど、話題が盛り沢山。まさに「NBAの夏フェス」なのです。

サマーリーグは“NBAの未来を先取り”するイベント

サマーリーグは、バスケに詳しくない人でも楽しめる要素がたくさんあります。「なんとなくニュースで見たけど、面白そう」と感じた方は、ハイライト動画を見てみるといいでしょう。

秋のNBAシーズンが始まるころには、「この選手、サマーリーグで見たな!」と親近感が湧くかもしれません。

NBAをもっと楽しむための“入り口”として、ぜひサマーリーグもチェックしてみてください。