本記事では、「ブースターとは何?」という基本的な疑問から、観戦初心者でも気軽に参加できるBリーグの応援文化とその魅力を解説します。

バスケットボールのブースターとは

ブースターとは、バスケットボールのチームを応援するファンのこと。サッカーで言うと「サポーター」と同じ役割を担っています。

ブースターは選手を後押しする存在

ブースター(booster)は、「高めるもの(人)」や「後押しするもの(人)」などの意味をもつ英語。とくにBリーグにおいて、チームや選手を後押しするファンのことを「ブースター」と呼びます。

かつて日本プロバスケット界は、2つのリーグが並立する状態が続いましたが、旧bjリーグ(日本プロバスケットボールリーグ)では「特定チームを応援する人」の意味で「ブースター」が用いられていました。

今現在も、bjリーグにルーツがあるクラブは、ファンをブースターと呼ぶ傾向にあります。

一方で旧NBL(ナショナル・バスケットボール・リーグ)にルーツがあるクラブは、ブースターという呼称を用いず、ファンと呼ぶケースが多いようです。

ファンとブースターの違い

バスケの世界では「ファン」と「ブースター」が混在しており、どちらも応援する人であることに変わりはありません。

この2つの違いは「応援のスタンス」や「チームとの関わり方」です。

Bリーグは設立当初より選手とファンの距離感が近く、ファンを「チームの一部」「一緒に戦う仲間」として扱う文化が根づいているため「ブースター」という呼び方を大切にしています。

NBAなどの海外リーグでは「ファン(fan)」と呼ぶのが一般的。日本のBリーグのほうがともに戦うという姿勢が重視されています。

ブースターの活動内容と役割

バスケットボールのブースターは、選手やチームにとって欠かせない存在です。

ここでは、バスケットボールのブースターの役割を解説します。

試合観戦での応援

ブースターの一番の役割は、応援によって試合を盛り上げること。掛け声や手拍子を合わせたり、応援歌を歌ったりと、試合会場を一体感で包み込みます。

特にホームゲームでは、ブースターの存在が「ホームコートアドバンテージ」として機能します。

ホームコートアドバンテージとは、ホームチームのほうがアウェイチームよりも勝ちやすい現象のこと。ブースターの声援が相手チームのプレッシャーとなり、1点を争うような展開では勝敗を左右するケースもあります。

また、アウェイゲームに遠征する熱心なブースターの応援は、選手たちにとって心強いもの。勝った試合はもちろん、負けた試合の後でも、ブースターの温かい拍手や声掛けが心の支えになっています。

試合前のウォームアップ時に掲げられる応援メッセージボードや、SNSを通じた応援コメントなども、選手のモチベーションアップに大きく貢献しているのです。

経済面でチームを支える

ブースターは、チームの経済的な支えでもあります。チケットやグッズの購入、スポンサー活動への参加など、あらゆる面がチームの金銭的なサポートにつながるのです。

クラブカラーのユニフォームやTシャツ、タオル、キャップなどはスタジアムのビジュアルを彩る重要な要素。ブースターは、応援するクラブのグッズを身につけることで応援の気持ちを表します。

また、Bリーグの各チームには有料のファンクラブ制度もあり、会員数がチームの経営基盤を安定させる一要素です。

地元とのつながり強化

Bリーグは、地域密着型の運営が基本。ブースターも地元イベントへの参加やボランティア活動などを通じて、地域社会とのつながりを強める存在となっています。

バスケを軸に地域活性化に貢献するブースターも少なくありません。

SNSでの情報拡散

ブースターの多くは、SNSでも活発に活動しています。

試合レポートや応援メッセージを投稿したり、他のブースターとつながって交流を深めたりすることは日常的です。

SNSは選手との距離を縮めるツールとしても重要で、選手がブースターの投稿に「いいね!」やコメントを返すことも珍しくありません。

ブースターになるには?

ではブースターになるにはどうしたらよいのでしょうか。この章で具体的な方法を解説します。

応援したいチームを見つける

ブースターは、チームや選手を応援する気持ちさえあれば、誰でも名乗れます。

そのチームが好きな気持ちがあればいいので、もちろん地元のチームではなくてもOKです。

スタジアム観戦ができなくても、テレビやオンライン配信で視聴するだけでも、あなたは立派なブースターといえます。好きなチームがあれば、サポーターを名乗ってみてはいかがでしょうか。

試合会場に足を運ぶ

もし行けるようであれば、試合会場に足を運んでみましょう。

Bリーグのチケットは公式サイトや専用アプリ、プレイガイドで簡単に購入できます。

初心者におすすめなのは「エンド側」または「ベンチ裏」など、選手の動きがわかりやすいエリア。応援の雰囲気を感じやすく、臨場感も味わえます。

また、会場で配布されている「初心者向けの観戦ガイド」や「応援の手順」を紹介するパンフレットにも目を通しておくことをおすすめします。

観戦マナーを守る

サポーターには守るべき観戦マナーがあります。

チームや他のサポーターに迷惑をかけないために、あらかじめ確認しておきましょう。

  • 持ち物ルールを守る
  • 応援マナーを守る
  • 座席ルールを守る
  • サポーター同士で配慮しあう

たとえチームを応援する気持ちがあったとしても、観戦マナーがまもれなれば、そのチームのブースターを名乗る資格はないでしょう。

ブースターの応援に対する姿勢は、チームの評判にも影響します。スタジアムでの観戦マナーはしっかり守りましょう。

バスケットボールのブースターに関するよくある質問

最後に、バスケットボールのブースターに関するよくある質問に回答します。

ブースターに関心がある方は、ぜひ参考にしてください。

Q1. ブースターになるのに会員登録は必要?

A.ファンクラブの会員登録をしなくても、ブースターと名乗れます。

ブースターは、チームを応援したい気持ちがあれば、誰でも名乗ることは可能です。

ただ、Bリーグの各クラブには有料の公式ファンクラブが用意されており、登録すると限定グッズや先行チケットなどの特典が受けられるため、公式ファンクラブに入会したほうが活動しやすくなるかもしれません。

実際にブースターの多くは、公式ファンクラブに加入しています。

Q2. 応援が苦手でもブースターになれる?

A.応援が苦手でもブースターになれます

バスケットボールの応援は、必ずしも声を出す必要はありません。

拍手や手拍子だけでも立派な応援ですし、静かに見守るタイプのブースターも多く存在します。

自分なりのスタイルでクラブを応援しましょう。

Q3. ブースターが1人で観戦しても浮かない?

A.ひとり観戦でも浮く心配はありません。

バスケットボール観戦はひとりで来ている方も多く、周囲と自然に一体感が生まれるのが魅力です。

何度かスタジアムに足を運ぶうちに顔見知りができて、観戦仲間が増えることもよくあります。

ひとり観戦がどうしても不安な方は、事前にSNSでブースター仲間を作り、一緒に応援に行くといいかもしれません。

バスケットボールのブースターはチームを支える存在

バスケットボールのブースターは、特定のチームを応援するファンのこと。単なる観客ではなく、掛け声や手拍子などで積極的に会場を盛り上げます。

また、経済面や地域貢献など、さまざまな形でチームを支える存在です。

勝利の瞬間の喜びを共に分かち合い、敗戦の悔しさも一緒に乗り越える、そのような熱い関係性が、ブースターとチームの間にはあります。

バスケットボールの試合を観るだけでなく、チームや選手と一緒に成長していきたい方は、ぜひブースターの一員になってみてはいかがでしょうか。

また、ENSPORTS fanではバスケットボールの基本ルール観戦マナーについての記事も公開中。観戦する前に、そちらもあわせてチェックしてみてください。