野球の背番号9が持つ意味とは?
野球を観戦するときに、選手を見分けるために使用される背番号。背番号には選手を見分けるためだけでなく、さまざまな意味が込められていることをご存知でしょうか。
ここでは、背番号9が持つ意味を各リーグに分けて解説していきます。
プロ野球における背番号9の意味
プロ野球における背番号9は、外野手が着用する傾向のある番号です。現在では12球団のうち、6球団で外野手が背番号9を背負っています。
また永久欠番ではないのに、背番号9を空番にしている球団が多いのも特徴です。現在3球団が空番にしており、レギュラークラスの選手が若い番号をつける傾向があるプロ野球では珍しい事態ではないでしょうか。
なおメジャーリーグにおいては、背番号に規則性はありません。自身や家族の誕生日、尊敬する選手と同じ番号など、自由に背番号を決めているようです。
高校野球における背番号9の意味
高校野球ではレギュラー選手のポジションに合わせて、1桁の背番号が与えられます。そのため背番号9は、基本的にはライトを守るレギュラー選手が背負う番号です。
ライトのポジションは肩が強い選手に任せられることが多く、三塁や本塁への鋭い返球は甲子園でもよく見られますね。近年ではプロ野球において強打者がライトを守ることが多く、高校野球でもその傾向があるようです。
今後高校野球を観戦する際は、背番号9の選手の送球やバッティングに注目してみてください。
少年野球における背番号9の意味
少年野球では高校野球と同様に、レギュラー選手のポジションに合わせて1桁の背番号が与えられます。そのため少年野球でもライトのレギュラー選手が、背番号9を背負うことになります。
例外として少年野球ではキャプテンが背番号10をつける規則があるため、ライトの選手がキャプテンの場合は他の選手が背番号9をつけなければなりません。
この場合の背番号9の選手の決め方は、控えのライトであったり控えの最上級生であったり、チームによって異なるようです。
背番号9を背負う人気の野球選手を紹介
ここでは背番号9を背負う人気のプロ野球やメジャーリーグの選手、漫画のキャラクターを紹介していきます。
日本 柳田悠岐
「ギータ」の愛称で親しまれている柳田悠岐選手は、現役選手のなかでもトップクラスの実力を誇る、球界を代表する選手です。
柳田選手は走攻守のすべてにおいて優れており、これまでに首位打者や最多安打、ベストナイン、ゴールデングラブ賞などの個人タイトルを獲得しています。また2015年には打率3割・30本塁打・30盗塁のトリプルスリーを達成。同年での首位打者とトリプルスリー達成という史上初の快挙を成し遂げました。
性格は明るく天然な性格で、ユニークなエピソードがさまざまなメディアで取り上げられています。飾らない素直な性格は、ファンから愛される要因でもありますね。
これからも野球界を盛り上げていくであろう柳田選手の活躍に注目してみてください。
日本 福留孝介
2021年に古巣の中日ドラゴンズに復帰し、背番号9を背負っているのが福留孝介。執筆時点において福留選手は、現役最年長選手として長きにわたり活躍している選手です。
福留選手の特徴はミート力の高い打撃と強肩を生かした守備で、これまでに首位打者やゴールデングラブ賞などのタイトルを獲得。勝負強さにも定評があり、第1回WBC準決勝での代打ホームランは野球ファンの記憶に残る名場面といえます。
プレーだけではなく、阪神タイガースでは球団史上最年長でチームキャプテンを務めるなど、キャプテンシーを発揮してきました。
プロ24年目のシーズンを迎える福留選手の活躍に、これからも注目してみてください。
日本 塩見泰隆
2018年の入団から東京ヤクルトスワローズの背番号9を背負っている塩見泰隆選手。
塩見選手は2021年に最もブレイクした選手の一人で、前年を大きく上回るシーズン140試合に出場しました。2021年の中盤からはヤクルトの1番打者として定着し、20年ぶりの日本一に大きく貢献しています。個人でもプロ入り初のタイトルとなる、ベストナインに選出されました。
塩見選手は走攻守揃ったバランス型の選手で、あらゆる面でチームに欠かせない存在といえます。ポストシーズンでも活躍したように、短期決戦での勝負強さも魅力です。
まだプロ入り5年目と将来が楽しみな選手ですので、これからの塩見選手の活躍に注目してみてください。
メジャーリーグ|アンドレルトン・シモンズ
現在メジャーリーグのミネソタツインズで、背番号9を背負っているアンドレルトン・シモンズ選手。2020年まで大谷翔平選手の所属するロサンゼルスエンゼルスに所属していたため、日本の野球ファンにも馴染みのある選手です。
シモンズ選手の一番の魅力は、強肩を生かした守備。通常の選手ではセーフになってしまう三遊間の打球でも、彼の送球で悠々とアウトにした場面は枚挙にいとまがありません。
守備能力の高さはデータにも表れており、2013年には守備力を測るDRSという指標で史上最高値を更新しています。この守備力を武器に、シモンズ選手はこれまで4度のゴールドグラブ賞を獲得しました。
今後もシモンズ選手の華麗な守備から、目が離せません。
漫画 白州健二郎
漫画「ダイヤのA」の主人公、沢村栄純が所属している青道高校野球部。その青道高校野球部で、2年時からライトのレギュラーとして活躍しているのが白州健二郎です。
白州は走攻守が揃っており、さまざまなプレーに対応できることから、青道高校のなかで最もバランスが取れていると評価されています。2年時の夏の大会では随所でファインプレーを見せて、チームの準優勝に大きく貢献しました。
無口で控えめのため、癖のある選手が多い青道高校では目立つ存在ではありません。しかし試合中の大事な局面で感情を表すなど、野球に対する内なる闘志を秘めていることが伺えます。
またチームメイトからの相談を受けているなど、頼りにされている人望が厚い選手のようです。
野球の背番号9は強打者の番号である
現在のプロ野球で背番号9を背負っている選手は、打撃成績の良い強打者が多いようです。
また高校野球でも、近年ライトを守る選手がバッティングで目立つシーンも多々観られます。
今後野球を観戦する際は、背番号9の選手のバッティングにも注目してみてください。