バレーボールの試合会場では、選手のプレーに合わせてさまざまな掛け声が飛び交います。しかし、初めて観戦する方にとっては「どのタイミングで声を出せばいいのか」「どんな言葉を使うのが正解か」と迷うことも多いはずです。本記事では、バレーボール応援の中で使われる代表的な掛け声の意味や使い方、声出しのマナーなどを解説します。

バレーボールの応援に掛け声は必要?

バレーボールでは、掛け声が試合の流れを支える重要な要素です。

観客席からの掛け声や手拍子が選手の集中力を高め、チーム全体の士気を上げる効果があります。

さらに、選手の名前を呼んだりナイスプレーに反応して声を出したりすることで、より試合に感情移入できます。

掛け声には効果がある一方で、声を出さなくても試合の進行に支障がないため必須ではありません。

静かに観戦していても周囲から浮くことはないため、声を出したくない方が観戦してももちろんOKです。

また、最近では拍手やスティックバルーンを使った応援スタイルも定着してきているため、無理に声を出さなくてもバレーボール応援は可能です。自分なりのやり方で応援を楽しみましょう。

バレー応援で声を出すメリット

バレー応援の掛け声は、単に盛り上げるだけでなく、チームにもよい影響を与える力を持っています。

ここでは、バレー応援で声を出す主な3つのメリットを紹介します。

選手たちの士気が高まる

1つ目のメリットは、選手たちの士気が高まることです。

観客席からの「ナイサー」や「ドンマイ」などの一言は、選手にとって大きな活力になります。

バレーボールは、瞬発力と集中力が問われるスポーツです。

観客の応援によって気持ちを切り替えられる選手も多く、掛け声がモチベーション維持に直結します。

とくにミスの直後に「次いこう」「ドンマイ」などの声が飛ぶと、チーム全体の雰囲気が前向きになります。

選手たちの集中力を後押しする

応援で声を出す2つ目のメリットは、選手たちの集中力を高められること。

バレーボールは、コート内にてチームメイト同士で「こーい」「チャンボ」などの掛け声を出し合い、状況を把握しながら次のプレーに備えて動くことが求められるスポーツです。

観客の掛け声は、状況把握した選手たちの集中力を後押しします。選手の集中力を助け、テンポのよい試合展開を作りやすくなるのも応援のメリットと言えるでしょう。

会場に一体感が生まれる

3つ目のメリットは、会場に一体感が生まれることです。

応援団や観客が同じ掛け声を合わせることで、会場全体が一体となる瞬間があります。

たとえば、ブロックが決まったときに「ナイスブロック」と声を上げることで、チームも観客も気持ちが一つになります。

とくに国際試合やVリーグなどの会場では、観客席の掛け声が選手たちを後押しする大きなエネルギー源です。

また、声を出すことで観戦者自身も楽しめます。

バレー応援の掛け声とリズム

ここでは、バレーボールでよく使われる定番の掛け声を紹介します。

それぞれの意味と使うタイミングを知っておくと、観戦がさらに楽しくなります。

ナイサー

ナイサーは、「ナイスサーブ」の略です。

よいサーブを期待するとき、またはサーブが決まったときに使います。

応援するチームのサーブを打つ選手に対して使うのが一般的です。

ナイスキー

ナイスキーは、「ナイスキル」の略です。

ナイス(Nice)とキル(Kill)を組み合わせた掛け声で、強烈なスパイクが決まったときに使います。

攻撃成功時の代表的な掛け声で、会場がおおいに盛り上がります。

ナイシャ

ナイシャは、「ナイスシャット」の略です。

ナイス(Nice)とシャットアウト(shutout)を組み合わせた掛け声で、相手のスパイクをブロックして得点を決めた際に使います。

味方選手が大きめの声で「ナイシャー」と叫ぶと、チームの守備力を称える雰囲気が出ます。

ナイスカット

ナイスカットは、「ナイスサーブカット」の略です。

ナイス(Nice)とサーブカットを組み合わせた掛け声で、上手くレシーブができたときに使います。

「ナイスカット」は観客からもよく聞こえる掛け声の一つです。

ナイスファイ

ナイスファイは、「ナイスファイト」の略です。

惜しくも得点にならなかったプレーでも、最後までボールを追った選手に対して「ナイスファイ」と声を掛けます。

「ファイト」と声を掛けるよりも自然で、チームメイトを励ます意味合いが強い言葉です。

チャンボ

チャンボとは、「チャンスボール」の略です。

相手の攻撃が甘く、味方に有利な状況のときに使います。

また、チームが「攻めに転じるぞ」という合図として使われます。

観客席からも「チャンボ」と声を合わせると、攻撃への期待感が高まるはず。

こーい

こーいは、サーブカットのときに「自分のところにボールを持ってこい」とアピールする掛け声です。

主に選手自身が使う掛け声ですが、観客が「こーい」と合わせて声を出すこともあります。

ワンチ

ワンチは、「ワンタッチ」の略です。

選手自身がブロックした際に、ボールに触ったという意志表示をするために使います。観客が知っておくとプレー状況を理解しやすい、選手同士の掛け声です。

バレー応援の掛け声に関するよくある質問

最後に、バレー応援の掛け声に関するよくある質問に回答します。

バレーボールの試合を観戦する予定がある方は、ぜひ参考にしてください。

Q1. サーブ時にも声をかけてよい?

選手の集中力を乱さないために、掛け声は控えたほうがよいでしょう。

サーブ時、選手は高い集中力を求められます。そのため、近年ではサーブを打つ瞬間は静かに見守るのが一般的です。とくに大きな試合では、多くの会場でサーブ時における静粛が求められる傾向にあります。

声をかけるのであれば、サーブが打たれたあとのタイミングで「ナイサー」などの声をかけるのがおすすめです。

静と動のメリハリを意識し、マナーを守って応援するようにすれば、周囲に迷惑をかけずに観戦できます。

Q2. 禁止されている掛け声はある?

差別的、侮辱的もしくは公序良俗に反する掛け声は禁止されています。

また、試合の運営または進行を妨害するような発言や奇声もNGです。

悪質な言動が続く場合には、警察への通報に繋がることもあります。

掛け声は「応援するチームを励ますためのもの」と認識し、ルールやマナーを守りながら観戦しましょう。

Q3. プロの試合の掛け声はどうすべき?

SVリーグや代表戦などのプロ試合では、公式応援団のリードに合わせるのがおすすめです。

各チームごとに独自のリズムや掛け声があるため、周囲のファンをよく観察したうえで参加すると自然に馴染めます。

各チームの公式サイトやSNSで、応援ソングや応援コールを予習しておくと安心です。

初めて観戦する場合は、拍手でリズムをとるだけでも十分楽しめます。

掛け声を知ってバレー観戦をもっと楽しもう

バレーボールの掛け声は、選手たちを励まし、さらに会場をひとつにする重要な要素です。

決まりごとを完璧に覚える必要はありません。

最初は「声を出すのは少し恥ずかしいかも」と感じても、周囲と一緒にリズムを合わせていくうちに応援の楽しさに引き込まれるはずです。

掛け声を通して、選手や他の観客と気持ちを共有しながら、バレー観戦の魅力を思いきり味わいましょう。

ENSPORTS fanでは、バレー観戦をたくさんの方々に楽しんでいただくために、観戦マナーや観戦初心者のためのルール解説記事なども公開中。そちらもぜひチェックしてみてください。