サッカーの背番号11がもつ意味とは?

背番号11番はフォワード(FW)の選手が付けることの多い番号です。特にセンターフォワードが付ける傾向があり、ストライカータイプの選手をイメージするかもしれません。

背番号11番の選手はFWとして得点を奪い、チームを勝利に導くことが最大の仕事。得点への強いこだわりが求められることから、個性的な選手が多いのも特徴です。

得点を取ることに加えて、相手DFを背負って攻撃の起点となるポストプレーや、時には中盤まで下がって攻撃を組み立てる役割も同時に求められます。

このように背番号11番を背負う選手には、ストライカーとして得点を奪う役割に加えて、タイミングよく味方選手をサポートし、攻撃の起点となる役割が求められるのです。

背番号11を背負うサッカー選手に求められる能力

背番号11番を背負う選手は、とにかくゴールを奪うことが期待されます。そのため、ゴール前での決定力が高い選手に適性があると言えるでしょう。

決定力の高い選手は、相手ディフェンスの対策に対応し、想像の上を行くプレーでゴールを奪えるのです。

ここではそんな背番号11番を背負うフォワードに求められるプレーに必要な能力について、細かく解説していきます。

シュートの上手さ

背番号11番には、シュートの上手さが必要不可欠。

シュートが上手いFWは、際どいコースを狙ったシュートやタイミングを外したシュート、キーパーの上を抜くループシュートなど、多彩なパターンからゴールを奪えます。

シュートの上手いFWを相手にすると、キーパーは蹴る直前までコースを予測するのが難しく、得点を防ぐことが困難。またシュートの上手さを逆手に取ったキックフェイントも、大きな武器として使えるようになるでしょう。

動き出しの上手さ

相手のマークを外す「動き出しの上手さ」も、重要な要素の一つ。特にセンタリングに飛び込むシーンでは、一瞬の動き出しでフリーになれるかどうかが、得点率に大きく関わるのです。

動き出しの上手い選手は、相手が人数をかけて守りを固めてきても一瞬の隙を逃さずマークを外し、有利な状況でシュートを打てます。

またこうした選手がいるだけでも、ディフェンダーは一瞬も気が抜けなくなり、相当なプレッシャーを受けながらプレーすることになるのです。

ポストプレーの上手さ

ゴール近くで相手ディフェンダーを背負ってボールをキープする「ポストプレーの上手さ」も必要です。

大柄な選手であれば、相手に身体をぶつけてボールをキープする方法、小柄な選手であれば相手の足の届かないところでボールをコントロールする方法と、そのアプローチは変わるものの、いずれにせよ攻撃の起点となるポストプレーも求められます。

ポストプレーに優れた選手がいれば、味方の選手がゴール前に侵入する時間を作り、厚みのある攻撃を展開できるようになるのです。

背番号11を背負う人気サッカー選手を紹介

背番号に対するイメージは、それまで活躍してきた選手のイメージと重なることでしょう。

ここでは、背番号11番を背負って活躍した有名選手を紹介していきます。

日本 三浦知良

日本代表のW杯初出場に大きく貢献し、Jリーグ史上最高齢の54歳でJ1リーグに出場した経験を持つ三浦知良。「キングカズ」の愛称で、レジェンド的な人気を誇る彼は、若手時代から一貫して背番号11番を愛用しています。

カズの武器は、細かなボールタッチと繊細なシュートテクニック。若手時代は左ウイングとして、素早いフェイントと巧みなボールコントロールで相手DFを翻弄する強力なアタッカーでした。

年齢を重ねるにつれて身体のキレは衰えてきたものの、勝負どころで見せるシュートテクニックは健在で、ここ一番での勝負強さは天下一品です。

長きにわたって日本サッカーを牽引してきた彼は、日本サッカー史で最も偉大な選手の一人なのです。

海外 ディディエ・ドログバ

プレミアリーグで2度も得点王を獲得し、アフリカ史上最高のストライカーとの呼び声も高い元コートジボワール代表のディディエ・ドログバ。その実力を世界中に知らしめたチェルシー時代には、背番号11番を背負ってプレーしました。

彼は強靭なフィジカルと大舞台での勝負強さを兼ね備えたストライカー。圧倒的なスピード、パワー、ジャンプ力を活かし、地上戦でも空中戦もどちらからでも得点を奪える超人的なFWでした。

2011-12シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ決勝では、試合終了直前に同点ゴールとなるヘディングシュートを叩き込むなど、大舞台での劇的なゴールを決められる選手でもあります。

桁違いの身体能力を持っていたドログバは、世界を代表するストライカーの一人だったのです。

海外 ミロスラフ・クローゼ

W杯における歴代最多通算得点数、ドイツ代表の出場試合数でも歴代2位の記録を持って保持しいるミロスラフ・クローゼ。国際舞台で数々のゴールを生んだストライカーのクローゼは、背番号11番を代表する選手の一人です。

彼はペナルティエリア内でのプレーに絶対の自信を持つFW。エリア外からのゴールはほとんどなく、絶妙なタイミングでの動き出しと超人的なジャンプ力を活かし、センタリングからのヘディングシュートをゴールパターンとして確立しました。

泥臭い守備もいとわず、献身的にチームに貢献できる選手でした。

華やかなテクニックはそれほどありませんが、どんな試合でも着実に得点を重ねられる選手として、ドイツ代表でも重宝されていたのです。

海外 ロマーリオ

1994年W杯で5ゴールを挙げてブラジル代表を優勝に導き、自身も大会MVPを獲得したロマーリオ。その時のインパクトが強く残り、背番号11番と言えばロマーリオと答える方もいるでしょう。

彼は柔らかなボールコントロールを誇る、万能型FW。どれだけ乱れたパスが来ても足元に収めるだけの技術を持ち、ゴール前の狭いエリアでも繊細なトラップでシュートチャンスを作り出すプレーは一級品でした。

コンビネーションも得意としており、ブラジル代表ではロナウドとツートップを組み、阿吽の呼吸で得点を量産しました。

自らゴールを奪うことも、味方を活かすこともできる彼のプレースタイルは、多くのチームにとっての脅威になっていたのです。

漫画 岬太郎

漫画「キャプテン翼」で登場し、ファンによる人気投票では必ずと言っていいほど上位に食い込む岬太郎。翼に匹敵するほどのサッカーセンスを持つ彼は、作中では主に背番号11番を付けて活躍しました。

彼は適応能力の高さを持ち、どんな選手とでも瞬時にコンビネーションを生み出せるMF。小学生編では翼の所属する南葛小に転校して以降、「ゴールデンコンビ」と呼ばれるほどの抜群の連携を見せ、全国大会優勝に貢献しました。

個人能力の高さも翼に匹敵するレベルで、ドリブル、パス、シュートのどれをとってもハイレベルでした。

他人を思いやる優しい性格の持ち主でもある彼は、翼と共に絶大な人気を誇る選手なのです。

サッカーの背番号11はストライカーがつける番号である

背番号11番はストライカーとしてゴールを奪い、チームを勝利に導く役割が求められる番号です。

今後サッカー観戦の際には、11番の選手と相手ディフェンダーとのゴール前の駆け引きに注目してみてくださいね。

今回の記事をきっかけに、ぜひ他の番号についても意味を調べてみてください。