サッカー観戦のとき、ヘアバンドをしている選手がいます。オシャレで目立つため、なぜつけているのか理由が気になることもあるはずです。 本記事では、サッカー選手がヘアバンドをする理由とルールを紹介します。ヘアバンドの種類や付け方、代表的な似合うサッカー選手とあわせてまとめました。

サッカー選手がヘアバンドをする理由

なぜサッカー選手は、試合中にヘアバンドをするのでしょうか。3つの理由をわかりやすく解説します。

前髪をあげて視界を確保するため

髪が長めのサッカー選手の場合、試合中に前髪が揺れて視界を邪魔することがあります。ヘアバンドを髪留めとして使用すれば、試合中でも前髪が目に入る心配がありません。

サッカーは激しく頭をふるスポーツで、前髪が邪魔になればパフォーマンスが低下することが考えられます。ヘアバンドにより視覚が確保されれば、集中してプレーができるわけです。

汗を防ぐため

サッカーの試合中は大量に汗をかき、目に入ると痛い思いをします。決定的な場面で目に入ると、プレーに悪影響を及ぼすかもしれません。

その点、ヘアバンドを頭につければ、額から垂れてくる汗を吸収して視界をクリアに保てます。いちいち汗を拭く必要がなくなり、快適にプレーが可能です。

ファッションのため

ヘアバンドをしている選手は長髪が多く、髪型にこだわる傾向があります。ファッションのために着用していて、トレードマークになっている選手も少なくありません。

たとえば長髪をなびかせてゴールを決めていた、元アルゼンチン代表のクラウディオ・カニージャ選手が有名です。似合っているヘアバンドはスタイリッシュでかっこいいので、ぜひヘアバンドをしているサッカー選手に注目してください。

サッカーのヘアバンドや装身具に関するルールとは

サッカーのヘアバンドと装身具のルールをまとめました。どのようなケースが認められるのか、くわしく解説します。

ヘアバンドの着用は認められている

サッカーでは、髪をたばねるためのヘアバンドの着用は認められています。ただし、安全性に問題がないか、主審によるチェックが必要です。

材質や長さ、幅などを確認して、危険があると判断された場合はフィールドに持ち込むことはできません。なお、ヘアバンドと同じく髪をとめるために使用するヘアピンは、負傷のリスクがあるため着用は禁止です。

プレーに不必要とされる装身具もある

サッカーの試合では、プレーに不必要とされる装身具は着用できません。たとえばネックレスやブレスレット、指輪、イヤリング、皮革・ゴムのバンドなどは禁止です。上からテープで覆うことも認められていません。

試合前や交代前に検査を受け、認められていない装身具を身に着けていれば外すことを命じられることも。もし拒否したり再度つけたりした場合は、主審から警告が出されます。

サッカー選手が着用するヘアバンドの種類

サッカー選手が着用するヘアバンドは、以下の3タイプに分かれます。それぞれの特徴について、チェックしておきましょう。

太いタイプ

額を広めに覆う広いタイプのヘアバンドです。最も多く、髪全体をしっかりと留められます。激しい動きをしてもズレにくいことがメリットです。

面積が広いため吸水性がよく、汗をしっかりと吸い込めます。ファッション性が高く目立ちやすい一方で、それを嫌がる人もいるようです。

細いタイプ

前髪をとめられる、ゴム紐のような細いタイプのヘアバンドです。細いため目立ちにくく、髪と似た色を選べばつけていることがほとんどわかりません。

太いタイプと比較すると吸水効果は低い傾向があります。しかし、汗を横に流せるため、一定の汗をとめる効果は期待できるはずです。

ターバンタイプ

頭全体を覆うタイプで、髪をしっかりとまとめられます。面積が広く、汗をしっかり吸収できることがメリットです。

ただし、フィット感があまりなくズレやすいため、激しい運動には不向き。ヘディングのとき威力やコントロールに影響がでる可能性があるので、着用する選手はあまりいません。

サッカー選手が着用するヘアバンドの付け方

サッカー選手が着用するヘアバンドの付け方は2種類に分けられます。1つめは前髪の生え際につける方法で、生え際を固定することで髪の動きを抑制できる付け方です。

2つめは額につける付け方で、額に垂れる前髪を上から固定できます。選手ごとに付け方が異なるので、サッカー観戦のときはぜひ注目してください。

ヘアバンドが似合う代表的なサッカー選手

ヘアバンドが似合う代表的なサッカー選手をまとめました。どのような選手なのか、それぞれの特徴を紹介します。

クラウディオ・カニージャ

長髪にヘアバンドのヘアスタイルが注目された、元アルゼンチン代表のFWの選手です。俊足でピッチを駆け抜けて、数多くのゴールを決めています。彼の影響で、多くの選手がヘアバンドを取り入れるようになりました。

ロナウジーニョ・ガウショ

元ブラジル代表の選手で、ポジションはMFとFWです。独特の身のこなしや圧倒的なスピード、優れた技巧を備えています。ウェーブのかかったロングヘアを束ねて、太いヘアバンドをあわせたヘアスタイルが特徴でした。

ルカ・モドリッチ

卓越した視野の広さとパスの精度が魅力の、元クロアチア代表のMFです。機能性とファッション性を両立した、シンプルなヘアバンドを愛用。ゴム紐タイプのヘアバンドで、長めの髪を抑えています。

ジャック・グリーリッシュ

イングランド代表のMFで、独特のリズムと天性のボール扱いが魅力のドリブラーです。ポジショニングが素晴らしく、その姿は幽霊にたとえられることも。サイドを刈り上げた長髪を、ヘアバンドで生え際の上から固定しています。

遠藤 保仁

日本代表歴代最多キャップを誇る、元日本代表の選手です。正確なパスとフリーキックが特徴で、現役時代のポジションはMF。フリーキックの前に、ヘアバンドの位置を直す姿が印象に残っています。

宮本恒靖

元日本代表選手で、ポジションはDF。現在は日本サッカー協会の第15代会長を務めています。現役時代は鋭い読みと統率力、ボール技術の高さが魅力の選手でした。2006年ワールドカップドイツ大会のとき、細めのヘアバンドを使用しています。

柴崎岳

元日本代表のMFで、パスの精度とゲームの流れを読むことに長けた司令塔タイプの選手です。実用性を重視した、髪と同系色のシンプルなヘアバンドをつけていた時期がありました。

伊東純也

日本代表の選手でポジションはFW、基礎体力の高さとスピードを活かしたプレイスタイルが特徴です。緩急をつけたドリブル特化からの、シュートやクロスが得意。金髪をヘアバンドに染めたヘアスタイルを、トレードマークとしています。

南野拓実

日本代表の選手で、ポジションはMFとFW。相手を置き去りにする鋭いターンと、高い決定力を備えています。やや長めの黒髪を、細めのヘアバンドでスッキリとまとめた姿が印象的です。

ヘアバンドをしているサッカー選手に注目しよう

サッカー選手がヘアバンドをしている理由はさまざまです。ヘアバンドの種類や付け方には違いがあり、選手ごとの個性が感じられます。

ファッションとしての側面も多く、それぞれのこだわりが見えてくるはずです。サッカー観戦のときは、ヘアバンドをしている選手に注目してみてはいかがでしょうか。