サッカー選手がヘアバンドつける理由とは?

サッカー選手のヘアバンドは、単なるファッションではありません。プレー中の視界不良を防ぐといった実用的な理由があるのです。
選手にとって、視界の広さはパフォーマンスに直結します。また、ヘアバンドをイメージ戦略として取り入れている選手も少なくありません。
この章では、サッカー選手がヘアバンドを着用する理由を3つご紹介します。
1.前髪をあげて視界を確保するため
髪が長めのサッカー選手の場合、試合中に前髪が揺れて視界を邪魔することがあります。
ヘアバンドを髪留めとして使用すれば、試合中でも前髪が目に入る心配がありません。
サッカーは激しく頭をふるスポーツで、前髪が邪魔になればパフォーマンスが低下することが考えられます。ヘアバンドにより視覚が確保されれば、集中してプレーができるわけです。
2.汗が流れるのを止めるため
サッカーの試合中は大量に汗をかき、目に入ると痛い思いをします。決定的な場面で目に入ると、プレーに悪影響を及ぼすかもしれません。
その点、ヘアバンドを頭につければ、額から垂れてくる汗を吸収して視界をクリアに保てます。いちいち汗を拭く必要がなくなり、快適にプレーが可能です。
3.ファッションやイメージ戦略のため
ヘアバンドをしている選手は長髪が多く、髪型にこだわる傾向があります。ファッションのために着用していて、トレードマークになっている選手も少なくありません。
また、ヘアバンドの色で個性を出したり、ピンクやレインボーカラーを着用することでチャリティへのメッセージを打ち出す選手もいます。
たとえば、元アメリカ代表のアレックス・モーガンのピンク色のヘアバンドには「乳がん啓発」と「闘病中の義母を励ましたい」との思いが込められていました。
スタジアムやテレビでサッカーを観戦する際は、ぜひサッカー選手のヘアバンドにも注目してください。
サッカー選手が使用するヘアバンドの種類と特徴

ひとくちに”ヘアバンド”といっても種類はさまざま。サッカー選手には、おもに紐タイプ、バンドタイプ、ターバンタイプの3つが愛用されています。
それぞれ男性・女性問わず使われていますが、女子サッカーではバンドタイプやターバンタイプを使用する選手も多いようです。
この章では、サッカー選手が着用することが多い3つのヘアバンドの着用メリットや特徴を解説します。サッカー観戦の際に、ぜひ注目してみてください。
細めのナイロン・ゴム紐タイプ

前髪をとめられる、ゴム紐のような細いタイプのヘアバンドです。
細いため目立ちにくく、着用していることが分かりにくいのがメリット。髪色と近いものを選ぶことで、更に目立ちにくくなります。
素材と細さのせいで太いタイプと比較すると吸水効果は低いのですが、着用することで汗を横に流す効果も。前髪を抑えるだけでなく、一定の汗に対しては効果が期待できるアイテムです。
太めのタオル地タイプ

額を広めに覆う広いタイプのヘアバンドです。髪全体をしっかり留めるため、激しい動きをしてもズレにくいことがメリットです。
また、面積が広くタオル地であることで吸水性がよく、流れる汗をしっかりブロックできます。
また、紐タイプよりもファッション性が高く、目立ちやすいのもポイント。女子選手の着用が多くみられます。
頭を覆うターバンタイプ

頭全体を覆うタイプは、面積が広いため、汗をしっかり吸収できるといったメリットです。
髪をしっかりとまとめられる一方で、さほどフィット感がなくズレやすいため、激しい運動には向いていません。
さらにヘディングの威力やコントロールに影響がでる可能性もあるため、男子サッカーでこのタイプのヘアバンドを着用する選手は少なくなっています。
一方で女子選手には、高めのポニーテールの浮き毛を抑えて視界を確保するために、このターバンタイプが使用されることが多いです。
ヘアバンドが似合う代表的なサッカー選手

ヘアバンドがトレードマークのサッカー選手をまとめました。
ヘアバンドは、スタジアム観戦の際にユニフォームとも合わせやすいアイテムです。今回ご紹介する選手の着用方法をぜひ参考に、観戦ファッションに取り入れてみてください。
アレックス・モーガン|ピンクのヘアバンド
アレックス・モーガンは、元女子サッカー・アメリカ代表のFW。2008年ワールドカップでは、アメリカの優勝に大きく貢献した選手です。
トレードマークのピンクのヘアバンドは、義母へのエールと乳がんの啓発への思いを込めて着用をはじめた、とのこと。
ゴール前へのクロスボールに合わせに行くプレーとずば抜けた得点能力から「女子サッカー界のクリスチャーノ・ロナウド」とも呼ばれています。
クラウディオ・カニージャ|細い紐のヘアバンド
クラウディオ・カニージャは、長髪にヘアバンドのヘアスタイルが注目された、元アルゼンチン代表のFW。
俊足でピッチを駆け抜けて、数多くのゴールを決めています。彼の影響で、多くの選手がヘアバンドを取り入れるようになりました。
ロナウジーニョ・ガウーショ|太めのヘアバンド
ロナウジーニョ・ガウーショは、元ブラジル代表のMF・FWです。
独特の身のこなしや圧倒的なスピード、優れた技巧を備えています。ウェーブのかかったロングヘアを束ねて、太いヘアバンドをあわせたヘアスタイルが特徴でした。
ルカ・モドリッチ|細めの黒いゴム紐ヘアバンド
ルカ・モドリッチは、卓越した視野の広さとパスの精度が魅力の、元クロアチア代表のMF。
機能性とファッション性を両立した、シンプルなヘアバンドを愛用。ゴム紐タイプのヘアバンドで、長めの髪を抑えています。
ジャック・グリーリッシュ|細めの黒いヘアバンド
ジャック・グリーリッシュイングランド代表のMFで、独特のリズムと天性のボール扱いが魅力のドリブラーです。
ポジショニングが素晴らしく、その姿は幽霊にたとえられることも。サイドを刈り上げた長髪を、ヘアバンドで生え際の上から固定しています。
遠藤 保仁|細めの黒いヘアバンド
遠藤 保仁は、日本代表歴代最多キャップを誇る、元日本代表の選手です。正確なパスとフリーキックが特徴で、現役時代のポジションはMF。
フリーキックの前に、ヘアバンドの位置を直す姿が印象に残っています。
宮本恒靖|細めの黒いヘアバンド
宮本恒靖は元日本代表のDF。現在は日本サッカー協会の第15代会長を務めています。
現役時代は鋭い読みと統率力、ボール技術の高さが魅力の選手でした。2006年ワールドカップドイツ大会のとき、細めのヘアバンドを使用しています。
南野拓実|細めの黒いヘアバンド
南野拓実は日本代表のMF・FW。
相手を置き去りにする鋭いターンと、高い決定力を備えています。やや長めの黒髪を、細めのヘアバンドでスッキリとまとめた姿が印象的です。
ヘアバンドをしているサッカー選手に注目しよう
サッカー選手がヘアバンドをしている理由はさまざまです。ヘアバンドの種類や付け方には違いがあり、選手ごとの個性が感じられます。
ファッションとしての側面も多く、それぞれのこだわりが見えてくるはずです。サッカー観戦のときは、ヘアバンドをしている選手に注目してみてはいかがでしょうか。
またENSPORTS fanでは、ヘアバンドに関する話題のほか、サッカーのユニフォームに関するルール、サッカーの基本的なルールなども観戦初心者にもわかりやすくまとめてご紹介しています。ぜひそちらもチェックしてみてください。