サッカーは世界的に人気のあるスポーツの代表格。
しかし「サッカーは人数が多すぎる」「もっと少なくてもできるのでは？」と感じる人もいらっしゃるようです。
そこで本記事では、サッカーの人数に関する基礎知識をまとめてご紹介します。
この記事をきっかけに、よりサッカーに興味をもっていただけたら幸いです。
サッカーは1チーム11人でおこなうのが基本
サッカーのプレー人数は基本的に1チーム11人。ゴールを守るゴールキーパーが1人、残り10人が守備や攻撃をおこなう構成です。
守備や攻撃を担う10人はポジションが固定されず、試合状況に合わせて役割が変化していきます。
1チーム6人になると試合が中止になる
サッカーは、基本的に11人でおこなうスポーツですが、負傷や退場によって出場人数が減ることもあります。では何人まで減ってしまうと試合が続行できなくなるのでしょうか？
ルールでは「試合中にフィールドでプレー可能な選手が1チーム7人未満になってしまった場合、その場で試合中止」と定められています。
すなわち、試合に出場できる選手が1チーム6人になってしまうと、その時点で試合が中止になるわけです。
プレーヤーが7人に満たず中止になった事例としては、2021年のポルトガル1部リーグ第12節「ベレネンセスvsベンフィカ」があります。
Jリーグと世界大会の人数に関するルール
先述のとおり、サッカーは全世界共通で1チーム11人が基本。
しかし、リーグや大会によって人数に関するルールが少しずつ異なります。そのため、サッカー観戦初心者は「あれ？こうじゃなかったっけ？」と混乱してしまいがち……
そこでこの章では、ニュースで目にする機会の多いJリーグとワールドカップ、オリンピックの出場人数やベンチ入りできる人数、交代人数などに関わるルールを整理して解説します。
Jリーグの場合
Jリーグは、1993年に発足した日本初の男子プロサッカーリーグです。
登録できるのは20名、ベンチ入りできるのはスタメンを除いた9名。以前ベンチ入りできるのは7名でしたが、2025シーズンより、戦術の幅の拡大、育成や経験のためのベンチ入り機会の増加を目的に変更されました。
交代可能な人数は5人。延長戦になると1人増えます。
ワールドカップの場合
FIFAワールドカップは、国際サッカー連盟（FIFA）主催の男子代表チームによるサッカーの世界選手権大会。4年に1度開催されている、もっとも権威のあるサッカーの国際大会です。
登録できる選手人数は最大26人、最小で23人。ベンチ入りできる人数は、スタメンを除いて最大15人。試合中に交代できる人数は5名までです。
また、予備登録リスト（バックアップ）に登録できるのは55人となっています。
2022年のカタール大会から、世界情勢と選手の健康面に配慮して見直されました。
オリンピックの場合
オリンピックもワールドカップと同様、大変権威のあるサッカーの国際大会です。
登録できる選手人数は22人。ベンチメンバーはスタメンを含めた18人、そのうち2名はゴールキーパーでなくてはいけません。交代できる人数は5名までとなっています。
ワールドカップとの違いは、メンバー選考に「本大会開催前の12月31日時点で23歳未満」という年齢制限があること。この規定と同時に24歳以上の選手を3名まで選出できるオリンピック特有の特別ルールがあります。これがオーバーエイジです。
また、バックアップに登録できるのは4人と、ワールドカップより少なくなっています。
11人以下でプレーするサッカーもある
ここまで、サッカーは11人でプレーするスポーツだと説明しましたが、異なる人数でプレーするサッカーがあるのをご存知ですか？
この章では、11人制以外のサッカーをご紹介します。
少年サッカー｜8人
小学生の少年サッカーは、1チーム8人で行われています。
2010年までは大人と変わらず11人制でしたが、ボールに関わる時間を増やす、そしてプレー回数を増やすことで子どもたちの成長を促すために変更されました。
コートのサイズも11人制より狭く、1つのコートで2試合できるため試合展開が早いのもポイント。選手の成長を垣間見れるシーンが多いので、これらの点に注目して観戦してみると面白いかもしれません。
ソサイチ｜7人
ソサイチとは、1950年代頃にブラジル・リオデジャネイロで誕生した7人制のサッカーです。
ブラジルではプロリーグが創設されており、11人制の有名サッカー選手なども参入しているのも特徴。
フィールドのサイズが11人制サッカーより狭く、選手交代の回数に制限が無いため、11人制より気軽にサッカーが楽しめると人気を集めています。
ブラインドサッカー｜5人
ブラインドサッカーは、5人制です。
アイマスクを着用しボールの音と声によるコミュニケーションでおこなわれるのが特徴で、パラリンピックでも実施されているため、見聞きしたことがある人も多いはず。
選手はボールに仕込まれた鈴や選手の足音、ユニフォームの擦れる音などを頼りにプレーをするため、応援は声を出さずに見守ります。
2022年には、日本初となるトップリーグ「LIGA.i ブラインドサッカートップリーグ」が創設されました。
プラインドサッカーを観戦すると、まるで全て見えているかのようなプレーに目を奪われるはずですよ。
番外編：フットサル
フットサルは、5人制で行われるサッカーに似たスポーツ。
その起源は1930年代にアルゼンチンで行われた室内サッカーに遡ると言われています。
しばしば5人制のサッカーとして扱われ、基本ルールもサッカーを基にしていますが、実は別のスポーツです。
日本にも「Fリーグ」というプロフットサルリーグがあります。
サッカーの人数に関するよくある質問
最後に、サッカーの人数に関するよくある質問に回答します。
サッカーを観戦するうえでも役立つ情報ですので、ぜひ参考にしてください。
Q1.サッカーは11人未満で試合開始することはある？
サッカーは試合成立の最低人数を7人とルールに定めています。さまざまな理由で選手が集まらない場合は、7人以上いれば11人未満でも試合開始できます。
試合当日に選手が6人しか揃わない場合は、棄権扱いとなり負けです。
Q2.サッカーの試合に関わる審判の人数は？
サッカーの試合に関わる審判は、主審1人、副審2人、第4審1人、VAR1人、AVAR1人の合計6人。
審判は試合中に怪我をしても選手のように控えがいません。審判が負傷した場合、観客が稀にボランティアとして代役を務めることもあるようです。
Q3.サッカーの試合は人数が多すぎて目で追えません。いい方法は？
サッカーは他の球技より大人数で行うスポーツですので、サッカー観戦を楽しむには、最初からフィールドにいる全員を見ようとしないほうがいいかもしれません。
ボールを持っている選手を中心に周囲の4〜5人に注目すると徐々に目が慣れていき、選手の役割や戦術を理解しやすくなるはずです。
サッカーの人数について知ると、観戦がもっと楽しくなる
サッカーは11人対11人でプレーをして最大5回の選手交代を活用しながら戦略的に進めるスポーツです。
また、人数に関するルールを把握しておくことで、試合の楽しみ方に幅が生まれるでしょう。
ぜひサッカー観戦の参考にして、試合観戦を楽しんでください。
