ラグビーは、楕円形のボールを相手陣のインゴールまで運んで得点を競うスポーツです。 この記事では、試合の進め方や得点の方法、反則、ポジションといった基本ルールを、初心者向けに一覧で解説します。
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ラグビーとはどんなスポーツ?

ラグビーは、2つのチームが楕円形のボールを奪い合い、相手陣の奥にあるインゴールへボールを運ぶことで得点を重ねるスポーツです。ボールを持って走る、パスをつなぐ、キックで陣地を進めるという3つの手段を組み合わせて前進します。

一般的に「ラグビー」と呼ばれるのは、1チーム15人で行う15人制です。このほかに1チーム7人で行う7人制があり、オリンピックではこちらの形式が採用されています。

日本国内では、社会人のトップリーグであるジャパンラグビーリーグワン、全国大学ラグビーフットボール選手権大会、高校ラグビーの全国大会(通称「花園」)などが代表的な観戦の舞台です。

ラグビーの試合はどう進む?

ラグビーの試合は、人数・時間・再開方法といった基本の枠組みが競技規則で決められています。まずは試合全体の流れをつかんでおくと、細かいルールも理解しやすくなるはずです。

1チーム何人で戦う?

15人制ラグビーでは、1チーム15人ずつがフィールドに出場します。15人は、スクラムを組む8人のフォワードと、ボールを展開する7人のバックスに分かれます。

選手交代も認められており、国際試合では最大8人までの交代が可能です。一度交代した選手は、原則として試合に戻れません。

試合時間は何分?

ラグビー(15人制)の試合時間は、前後半40分ずつの計80分です。負傷対応などでゲームクロックが止まる場面があるため、キックオフから試合終了までは規定の時間より長くなります。

ハーフタイムの長さや、同点のときに延長戦を行うかどうかは大会によって異なります。実際の所要時間の目安や、大会別の試合時間と延長戦のルールは個別の記事で解説しています。

試合はどのように始まり、どう再開する?

試合はフィールド中央からのキックオフで始まります。前半はコイントスで決まったチームが蹴り、後半は前半と逆のチームが蹴る決まりです。得点が入ったあとも、得点されたチームのキックで試合が再開されます。

プレーが途切れたあとの再開方法は、主に次の2つです。

再開方法どんなときに行う?内容
スクラムノックオンやスローフォワードなど、軽い反則があったとき両チームのフォワード8人ずつが肩を組んで押し合い、中に投げ入れられたボールを奪い合う
ラインアウトボールがタッチライン(フィールドの側面の線)の外に出たとき両チームの選手が縦に並び、投げ入れられたボールを空中で奪い合う

ラグビーの基本ルールは?

ラグビーには細かいルールが数多くありますが、観戦のうえで欠かせないのは次の4つです。この4つを押さえておけば、試合中に笛が鳴った理由のほとんどを追えるようになります。

ボールを前に投げてはいけない?

ラグビーでは、ボールを前方の味方へパスすることが禁じられています。この反則は「スローフォワード」と呼ばれ、相手ボールのスクラムで試合が再開されます。

手や腕に当たったボールを前方に落とす「ノックオン」も、同じく反則です。ただし、ボールを前方へ蹴ることは認められています。そのため、前進の手段はボールを持って走るか、キックで前へ送るかのどちらかになります。

タックルされたらどうなる?

ボールを持った選手は、相手からタックルを受けて倒れたら、すぐにボールを手放さなければなりません。タックルした側の選手も、倒れた相手を離してその場から退く必要があります。

倒れた選手のまわりでは、両チームの選手が立ったまま押し合ってボールを奪い合う「ラック」が生まれます。

一方、ボールを持った選手が倒れずに捕まり、味方と相手が組み合って押し合う形は「モール」と呼ばれます。

どちらも、手を使わずに足でボールをかき出すか、押し込んで前進するのが基本の攻防です。

オフサイドとは?

オフサイドは、プレーに参加してはいけない位置にいる選手がプレーに関わる反則です。ラグビーでは、ボールより前にいる味方の選手はプレーに参加できません。

ラックやモール、スクラムが形成されているときは、それぞれの最後尾の足の位置にオフサイドラインが引かれます。この線より前に出て相手の攻撃を妨げると、反則になります。

アドバンテージとは?

反則があっても、反則を受けた側にとって有利な状況が続いている場合、レフリーは笛を吹かずにプレーを続けさせます。この仕組みを「アドバンテージ」と呼びます。

レフリーが腕を伸ばしているあいだは、アドバンテージが適用中の合図です。有利な状況が生まれなければ、プレーを止めて反則の地点に戻り、反則に応じた形で試合が再開されます。

ラグビーの得点方法は?

ラグビーの得点方法は5種類あり、それぞれ点数が異なります。

得点方法点数内容
トライ5点相手のインゴールにボールを持ち込み、地面につける
コンバージョンゴール2点トライのあとに与えられるキックで、ゴールポストのあいだとクロスバーの上を通す
ペナルティゴール3点相手の反則で得たペナルティキックを、ゴールに蹴り込む
ドロップゴール3点プレー中に、ボールを地面にワンバウンドさせてから蹴り、ゴールに入れる
ペナルティトライ7点相手の反則がなければトライになっていたとレフリーが判断したときに認められる(コンバージョンゴールは行わない)

トライとコンバージョンゴールを合わせた7点が、1回の攻撃で取れる最大の得点です。終盤の点差を見るときは、「何回トライすれば逆転できるか」を意識すると試合展開を追いやすくなります。

ラグビーの反則にはどんな種類がある?

ラグビーの反則は、重さによって試合の再開方法が変わります。

反則の重さ主な反則再開方法
軽い反則ノックオン
スローフォワード
相手ボールのスクラム
重い反則オフサイド、ノットリリースザボール(タックル後にボールを離さない)
ノットロールアウェイ(タックル後にその場から退かない)
コラプシング(スクラムを故意に崩す)
相手のペナルティキック
危険な反則ハイタックル(肩より上へのタックル)などペナルティキックに加え、カードが出ることもある

危険なプレーや悪質な反則に対しては、カードが提示されます。

イエローカードを受けた選手は10分間の一時退出となり、そのあいだチームは1人少ない状態で戦わなければなりません。レッドカードは退場を意味します。

ラグビーのポジションは?

ラグビーの15人は、背番号1〜8のフォワードと、9〜15のバックスに分かれます。フォワードはスクラムやラインアウトでボールを奪い合う役割、バックスは奪ったボールを展開して得点を狙う役割を担います。

背番号ポジション主な役割
1・3プロップスクラムの最前列で相手と組み合い、押し合いの土台になる
2フッカースクラムの最前列中央でボールを足でかき出し、ラインアウトではボールを投げ入れる
4・5ロックスクラムの2列目で押し込み、ラインアウトでは空中でボールを競る
6・7フランカースクラムの両側につき、タックルやボールの奪取で守備の中心を担う
8ナンバーエイトスクラムの最後尾でボールをコントロールし、自ら持って前進することもある
9スクラムハーフスクラムやラックからボールを取り出し、素早くパスをさばく
10スタンドオフ攻撃の起点となり、パス・キック・ランを使い分けて展開を決める
11・14ウイングフィールドの両端に立ち、スピードを生かしてトライを狙う
12・13センター攻撃では相手の守備を突破し、守備ではタックルで相手の前進を止める
15フルバック最後尾で守備を固め、相手のキックを処理して反撃の起点にもなる

ラグビーとアメフトは何が違う?

ラグビーとアメリカンフットボールは、楕円形のボールを使い相手陣へ運ぶという点が共通しています。一方、人数や前方へのパスの扱いなど、ルールには大きな違いがあります。

項目ラグビー(15人制)アメリカンフットボール
1チームの人数15人11人
選手交代国際試合では最大8人まで何度でも可能
試合時間前後半40分(計80分)1クォーター15分の4クォーター(計60分)
前方へのパス禁止1回の攻撃につき1回まで可能
ボールを持たない選手への接触禁止ブロックとして認められている
攻撃の進め方ボールを奪い合いながら連続してプレーが続く1プレーごとに区切られ、攻守がはっきり分かれる

観戦前に覚えておきたいラグビー用語は?

試合の実況や解説では、ラグビー特有の用語がよく使われます。ここまでで紹介したもの以外で、とくに耳にする機会の多い用語をまとめました。

用語意味
インゴールゴールラインの後方にあるエリア。ここにボールを持ち込むとトライになる
22メートルラインゴールラインから22メートルの位置に引かれた線。キックの扱いなどに関わる
ジャッカルタックルで倒れた相手から、立ったままボールを奪い取るプレー
ゲインラインスクラムやラックなどの地点を結んだ仮想の線。この線を越えて前進できるかが攻撃の目安になる
シンビンイエローカードによる10分間の一時退出のこと
ノーサイド試合終了のこと。試合が終われば敵味方の区別はないという意味が込められている

ラグビーのルールに関するよくある質問

ラグビーに引き分けはある?

ラグビーでも引き分けはあります。リーグ戦では引き分けとして扱われ、トーナメント戦で同点になった場合は、延長戦やトライ数の比較など大会ごとの方法で勝敗を決めます。

Q1.15人制と7人制では何が違う?

7人制は1チーム7人で行い、15人制と同じ広さのフィールドを使います。試合時間は前後半7分ずつと短く、1日に複数の試合を行う大会が一般的です。人数が少ないぶんスペースが広く、ボールが大きく動く展開が増えます。

Q2.ラグビーワールドカップはどのくらいの間隔で開かれる?

ラグビーワールドカップは4年に1度開催されます。第1回大会は1987年にニュージーランドとオーストラリアの共同開催で行われ、2019年には日本でアジア初の大会が開催されました。

ラグビーの基本ルールを知れば試合の流れが見えてくる

ラグビーは、楕円形のボールを相手陣のインゴールまで運んで得点を競うスポーツです。15人制では1チーム15人が前後半40分ずつの計80分を戦い、プレーが途切れたあとはスクラムやラインアウトで試合が再開されます。

攻防の土台にあるのは、ボールを前に投げない、タックルされたらボールを手放す、オフサイドの位置からプレーしないという3つの決まりです。反則はその重さによってスクラム、ペナルティキック、カードと対応が変わり、得点はトライの5点を中心に5種類あります。

フォワードとバックスの役割分担やアメフトとの違い、よく使われる用語まで押さえておけば、一つひとつのプレーが試合の流れのなかでどんな意味を持つのかが見えてくるでしょう。