この記事では、競歩のルールを初心者向けにわかりやすく解説。 「走ってはいけない」歩型の2つの反則、警告から失格までの流れ、種目の距離、観戦のポイントまで網羅します。

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競歩とは?

競歩とは、走らずに歩く速さを競う陸上競技の種目。おもに道路でレースがおこなわれ、陸上競技の分類ではロード競技に含まれます。

どちらかの足が常に地面についた状態で歩き続けなければならない点が、走る種目との大きな違い。

オリンピックでは、1908年のロンドン大会から実施されている大変歴史のある種目です。

競歩の基本ルール

ここでは、競歩の根幹となる2つの歩型のルールを解説します。

ロス・オブ・コンタクト|両足が地面から離れる反則

競歩では、どちらかの足が常に地面についていなければなりません。両足が同時に地面から離れると、「ロス・オブ・コンタクト」の反則です。

両足が地面から離れた状態は、走っているとみなされます。判定のポイントは、前に出した足が地面についてから、後ろ足が地面を離れているかどうか。

ベント・ニー|膝が曲がる反則

前に出した脚は、地面についた瞬間から体の真下にくるまで、膝をまっすぐ伸ばしていなければなりません。この間に膝が曲がっていると、「ベント・ニー」の反則です。

どちらの反則も、審判員が目で見て判断します。

反則の判定と失格までの流れ

ここでは、反則の疑いから失格までの流れを解説します。

注意からレッドカードまで

歩型の判定は、次の流れで進みます。

  1. 反則が疑わしいとき、審判員が黄色い札「イエローパドル」を示して注意する
  2. 反則と判断されると、審判員が「レッドカード」(警告)を競歩審判主任に提出する
  3. 同じ審判員が同じ選手に出せるレッドカードは、1枚だけ

道路でのレースの審判員は、通常、主任を含めて6人から9人です。

失格とペナルティゾーン

レッドカードが3枚たまったときの扱いは、大会によって異なります。

大会の種類レッドカード3枚目レッドカード4枚目
ペナルティゾーンなし失格―
ペナルティゾーンありペナルティゾーンで待機失格

同じ審判員からのレッドカードは1枚だけのため、3枚とは、3人の審判員から警告を受けた状態です。失格は、「レッドパドル」を示して選手に告げられます。

ペナルティゾーンとは、選手が決められた時間だけ待機する場所のこと。待機時間は距離に応じて決まっていて、ハーフマラソン競歩では2分です。入るよう命じられても入らない場合や、決められた時間とどまらない場合は、失格になります。

ゴール直前・ゴール後の失格

ゴール直前まで先頭を歩いていても、歩型を崩せば失格になることがあります。

ゴール時点の順位は暫定で、競技終了後にレッドカードの最終確認がおこなわれて確定する流れです。

競歩の種目と距離

ここでは、競歩の種目と距離を解説します。

世界陸連(WA)の主催大会では、2026年から競歩の距離が変更され、20kmがハーフマラソン、35kmがマラソンと同じ距離になりました。

種目距離以前の種目
ハーフマラソン競歩21.0975km20km競歩
マラソン競歩42.195km35km競歩

日本選手権の競歩も、「ハーフマラソン競歩」「マラソン競歩」の名称になっています。

トラック競技場でおこなう競歩には、3000m・5000m・10000mなどの種目。

2024年のパリオリンピックでは、個人種目の20km競歩に加えて、男女混合のマラソン競歩リレー(42.195km)が新たにおこなわれました。

競歩の観戦ポイント

ここでは、初心者でも楽しみやすい観戦ポイントを紹介します。

歩く速さと独特のフォーム

トップ選手は、時速15km以上の速さで歩きます。自転車に近い速さで進むため、速く歩くための独特のフォームが見どころです。

警告掲示板と順位の入れ替わり

競歩では、選手に出されたレッドカードの枚数が、警告掲示板で示されます。ペナルティゾーンでの待機や失格によって順位が大きく入れ替わるため、レース終盤まで勝敗が分からないのが特徴です。

周回コースで何度も観戦できる

競歩のレースは、周回コースでおこなわれることが多く、同じ場所から何度も選手を見られます。選手の歩型が崩れていく様子や、順位の変化を追いやすい観戦方法です。

競歩に関するよくある質問

Q1. 競歩はなぜ走ってはいけないの?

競歩は、走るのではなく歩く速さを競う競技だからです。どちらかの足が常に地面についている状態を保つというルールが、走る種目との線引きになっています。

Q2. 歩型は誰がどのように判定するの?

歩型の判定は、審判員の目視でおこなわれます。道路でのレースでは通常、競歩審判主任を含めて6人から9人の審判員が、コース上で歩型を確認する仕組みです。

Q3. 競歩はオリンピックの正式種目?

競歩は、1908年のロンドン大会から実施されている、オリンピックの伝統種目です。2024年のパリ大会では、20kmの個人種目と、男女混合のマラソン競歩リレーがおこなわれました。オリンピックでの実施種目は、大会ごとに決まります。

競歩を知って観戦をもっと楽しもう

競歩は、歩型の2つの反則と、警告から失格までの仕組みを知ると、レースの見え方が大きく変わります。ゴール直前まで順位が確定しない点も、ほかの種目にはない特徴です。

まずは、選手の膝の伸びや足の運びに注目しながら、レースを観戦してみてください。

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