ボクシングの座席は、アリーナ席やスタンド席など種類に分かれています。それぞれ見え方や価格が異なるため、違いを把握しておくことが重要です。

本記事では、ボクシング会場における座席の種類をまとめました。選び方のポイントやよくある質問も紹介するので、初めて観戦する際の参考にしてください。

ボクシングの座席の種類:位置編

ボクシング会場 座席の配置例

ボクシングの座席は、位置やリングからの近さで見え方や楽しみ方が変わります。

それぞれの特徴をわかりやすくまとめました。

リングサイド席|迫力を楽しみたい人におすすめ

リングサイド席は、ボクシングのリングに近い席。リングをぐるりと囲むように配置されていて、一般的に最前列から数列までを指します。

団体や会場によっては、リングにもっとも近い席をSRS(スペシャルリングサイド)、その後方をRS(リングサイド)といったように、さらに細かくランク分けされていることも。

ボクサーの動きや表情、筋肉の動きまで見られるだけでなく、パンチの音やセコンドの指示まで聞こえてくるため、ほかの席種よりは高額ではありますが、臨場感や迫力を重視する方におすすめです。

一方で座席の位置によっては、コーナーポストやセコンドに視界を遮られる可能性もあります。

アリーナ席|臨場感も見やすさも重視したい人におすすめ

リングサイド後方に広がる平面フロアがアリーナ席です。リングサイド席とアリーナ席と明確に区別せず、アリーナ席として販売されていることもあります。

リングからの距離は少し離れますが、臨場感と見やすさのバランスが良いため、もっとも人気があります。

平面の座席であるため、前列の人によって視界が遮られる可能性も。また、ランクによって価格差が多い点にも注意しましょう。

「迫力を楽しみたいけど、リングサイドは高額で……」と言う人に最適です。価格と臨場感のバランスが良い座席を選びたい方には、アリーナ席を選びましょう。

スタンド席|試合全体を把握したい人におすすめ

スタンド席はアリーナ席の外側にあり、高さがついている階段状の座席。会場によっては、2階スタンド席や3階スタンド席などに分かれています。

高い位置からリング全体を俯瞰できて、試合の流れや対戦するボクサー達の動きなど、戦況を把握しやすいのが特徴です。段差があるので、前にいる観客の頭が視界を遮ることもありません。

価格はリングサイド席やアリーナ席より安く、予算を抑えながら観戦できるところが魅力。リングからは遠いので、オペラグラスを持参するといいでしょう。

戦術や全体の動きを見たい人、家族連れ、落ち着いて観戦したい人に人気の席です。

立見席|気軽に試合を観戦したい人におすすめ

立見席は、会場や興行によって設けられる、椅子のない自由席のこと。スタンド席のさらに後方エリアが設定されていることが多く、なかにはパイプ椅子が設置されていることもあります。

リングから遠く椅子もないため、座席の中ではもっとも安価に設定されています。1人で気軽に観戦したい人や、予算を抑えたい人におすすめです。

ただし、試合開始後は混みやすく、視界確保が難しいのが難点。また基本的に立ちっぱなしになるので、試合が長時間になると疲れやすいのも注意が必要です。

ちなみに、立見席以外のエリアでは立見は原則禁止となっています。

ボクシングの座席の種類:指定席と自由席

ボクシングの座席を選ぶ際には、指定席と自由席の違いにも注目しましょう。それぞれの特徴を把握したうえで、自分にあった座席タイプを選択してください。

指定席

  • あらかじめ座席番号が固定されている
  • S席・A席などランクにより価格が変動
  • グループ観戦に最適

指定席とは、座席の場所があらかじめ決まっているタイプの座席。試合当日は、チケットに記載された座席番号照らし合わせて座ります。

S席やA席など指定席はランクごとに分かれていて、リングに近いほど高くなるのが一般的。座席が決まっているので席取りの必要がなく、混雑時でも余裕をもって入場できる点が一番のメリットです。

ボクシングの観戦初心者や同行者がいる場合は、指定席を選ぶと安心。なお、会場や興行によっては、全席指定としているケースもあります。

自由席

  • 指定エリア内で空いている場所を選んで座る
  • 価格が安い
  • 良い席を取るには早めの入場が必須
  • 途中移動が可能な場合もある

自由席は、指定されたエリアの中から空いている座席を選んで座るシステム。立見席も自由席に分類されます。指定のエリア内であれば、試合の途中で空いている席に移動可能です。

自由席はリングから遠い位置にあることが多く、そのぶん価格も安価なのが一般的。一方、座席は早い者勝ちなので、入場が遅いと良い場所に座れない可能性も……。

良い座席を確保した場合や、同行者がいる場合は、早めに入場しなければいけません。トイレや売店で離れるときは他の観客に座席を取られないよう、貴重品以外の荷物を置いておくと安心です。

「とにかく安く観たい」という人におすすめですが、席取り競争には十分に注意しましょう。

ボクシングの座席の種類:その他の特別席

ボクシングの座席は、その他にもさまざまな種類があります。

会場や興行によっては特別な座席が設けられているので、事前にチェックしておきましょう。

VIP席

VIP席(プレミアムシート)は、もっとも豪華で特典がつく席。

どの席種よりも広いシートが用意されており、内容は試合や会場によって異なりますが、記念品、VIP専用ラウンジの使用など、さまざまな特典があります。

リングサイド席の一部がVIP席になっているケースも多く、間近でゆったりと試合を楽しめるでしょう。

チケットは高額ですが、とっておきの記念日やプレゼントにおすすめ。VIP席は数も限られていて人気も高いので、なるべく早く購入しましょう。

ペア席・ファミリー席

ペア席・ファミリー席は、複数人で一緒に座ることができる座席です。ペア席は2人用、ファミリー席は3人用や4人用など、それぞれ人数が設定されています。

カップルや家族、グループなど、同行者と一緒に観戦したい方におすすめです。通常の座席を個別に購入するより安くなることがあるので、ぜひチェックしてください。

車椅子席

多くのボクシング会場では、車椅子の方向けの専用エリアが設けられています。段差のない平面フロアに用意されていることが多く、視界も開けているため、車椅子のまま安心して試合を観戦できるのが魅力です。

介添人と一緒に座れるのが一般的ですが、会場や興行によっては別途チケットが必要なケースも。車椅子席も数に限りがあるので、早めにチケットを購入するのがおすすめです。

初心者向けボクシングの座席の選び方

種類ごとの特徴を踏まえたうえで、自らの観戦スタイルにあった座席を選ぶことが大切です。観戦初心者向けに、選び方のポイントをまとめました。

座席表と見え方を確認する

  • コーナーポストが視界に入らないか
  • セコンドが視線を遮らないか
  • リング中央が見える角度か

座席を選ぶときは、まず会場の公式サイトで座席表を確認しましょう。

写真で「各席からの見え方」を掲載している会場も多いので、以下の点を確認すると安心です。

コーナーポストやセコンド席など視界を遮る物があるか、あわせてチェックしておくことをおすすめします。

ランクと価格の違いを把握する

  • リングサイド:迫力重視
  • アリーナ:バランス重視
  • スタンド:見やすさ重視

座席ランクは「見やすさ」ではなく、リングまでの距離で決まることが多いため、必ずしも高い席=最良とは限りません。

リングに近く見やすい座席ほど高価で、遠くなるにつれて安価になるのが一般的です。しかし、高価なリングサイド席であっても、位置によってはレフェリーやコーナーポストが視界を遮ることもあります。

ボクシングの観戦チケットは、ランクや価格にとらわれず、自分の観戦スタイルにあった座席を選ぶようにしましょう。

椅子の種類をチェックする

ボクシングは座って観戦する競技。座席の快適性は観戦に影響するので、チケット購入の際には座席の種類もチェックしておきましょう。

会場によって異なりますが、椅子の種類には以下のような傾向があります。

座席種椅子
リングサイド席・アリーナ席パイプ椅子
スタンド席折りたたみ式の備え付け椅子

パイプ椅子よりも、備え付けの椅子のほうが座り心地は安定します。ランクが高い座席だと、ドリンクホルダーがついていたり座面がクッション素材になっていることも。

試合数が多い興行だと長時間座りっぱなしになるので、快適性を考慮して選ぶようにしてください。長時間の観戦になる場合は、携帯クッションを持参すると疲れにくくなるでしょう。

チケットの購入タイミングも重要

ボクシング興行のチケットは販売開始直後に売り切れることも多いため、以下を意識しましょう。

  • 公式SNSのフォロー
  • 発売開始日時のチェック
  • 人気試合は即行動

特にリングサイド席・アリーナ前列は早い段階で完売します。

希望の座席を確保するには、発売開始にあわせて購入するのがおすすめです。

チケット情報は公式サイトを確認したりSNSをフォローしたりと、情報のチェックは忘れずに行ってください。

ボクシングの座席に関するよくある質問

ボクシング観戦が初めての場合、座席に関してさまざまな疑問が浮かんできます。試合観戦を楽しむための基礎知識として、よくある疑問に回答しました。

Q1.チケットはどうやって購入する?

ボクシングの観戦チケットの購入方法は以下3つです。

  • ぴあ、ローソン、イープラスなどのオンライン販売
  • ボクサーの専用販売ページ
  • 当日券(※数が少なめ・割高の場合あり)

良い座席は売り切れやすいのでお早めに。興行によって当日券も販売されていますが、数に限りがあるうえ、前売り券より価格が高い場合があるので注意が必要です。

応援したいボクサーがいる場合、本人からチケットが買える専用サイトで購入するのがおすすめです。

Q2.試合途中から入場してもいいの?

問題ありませんが、移動はラウンド間に行いましょう。

ボクシングの興行は複数の試合が順番に行われるため、すべて観戦すると長時間になります。途中から入場して、好きな試合だけ観戦しても問題ありません。

ただし、試合中に移動するのは、他の観客の邪魔になる可能性があります。ラウンドの間のインターバル(休憩)のとき、静かに移動するのが暗黙のマナーです。

Q3.座席では飲食できる?

会場ごとにルールが異なります。
後楽園ホールは飲食可(興業により変動あり)など、事前確認をおすすめします。

たとえばボクシングの聖地と呼ばれる後楽園ホールでは、飲食物の持ち込みや座席での飲食を禁止していません(興行によっては売店の利用を推奨することも)。

会場や興行によってルールは異なるので、あらかじめ確認しておくことが大切です。座席での飲食が許可されていても、においが強いものを持ち込むなど、ほかの観客に迷惑になる行為は避けましょう。

Q4.アマチュア大会の座席はどう取るの?

アマチュアボクシングの大会はプロと違い、興行目的ではありません。入場無料や関係者のみ入場可能という場合があります。

一部有料の試合は、オンラインのチケット販売サービスから購入できます。日本ボクシング連盟(JABF)や各都道府県のボクシング連盟の公式サイトで、最新情報をチェックしましょう。

Q5.座席表の「東西南北」ってなに?

これは、リングを中心とした座席の向きを示すためのもので、席の見えやすさにも関係します。

  • 南側 → 青コーナー側
  • 北側 → 赤コーナー側(※興行により変動あり)

ボクシングはコーナーポストやレフェリーで視界が変わるため、方角を理解しておくと、より見やすい席を選ぶ目安になります。

座席の種類を知れば観戦はもっと楽しくなる

【ボクシングの観戦スタイル別:おすすめの席種】

● 迫力を重視したい人は、リングサイド席

● コスパと臨場感のバランスをとりたい人は、アリーナ席

● 全体を見渡したい・落ち着いて観たい人は、スタンド席前列

● とにかく安く見たい人は、立見席・自由席

ボクシングの座席は、リングサイド・アリーナ・スタンド・立見席と種類が豊富で、それぞれにメリットがあります。
価格や見え方、雰囲気は大きく異なるため、自分の観戦スタイルに合わせて選ぶことが大切です。

座席の特徴を理解することで、ボクシング観戦は何倍も楽しくなります。
ぜひ自分にぴったりの席を見つけ、会場で迫力ある試合を体感してください。

そのほか、ENSPORTS fanではボクシング観戦初心者にむけて基本ルール試合時間を解説した記事も公開中。ぜひそちらも試合観戦前にチェックしてみてください。