野球の背番号5が持つ意味とは?
野球を観戦するときに、選手を見分けるために使用される背番号。背番号には選手を見分けるためだけでなく、さまざまな意味が込められていることをご存知でしょうか。
ここでは、背番号5が持つ意味を各リーグに分けて解説していきます。
プロ野球における背番号5の意味
現在プロ野球の12球団すべてで、野手が背負っている背番号5。強打者のイメージが強い番号ですが、背番号5を着用している選手は、アベレージヒッターから長距離バッターまで、その特徴はさまざまです。
長期間にわたって5番を着用している選手も多々いることから、背番号5は長年活躍している野手、またはこれから活躍が期待されている野手に与えられる番号といえるでしょう。
なおメジャーリーグにおいては、背番号に規則性はありません。自身や家族の誕生日、尊敬する選手と同じ番号など、自由に背番号を決めているようです。
高校野球における背番号5の意味
高校野球では、レギュラー選手のポジションに合わせて1桁の背番号が与えられます。チームによって例外はありますが、基本的にはサードのレギュラー選手が背番号5を着用します。
サードは素早い打球の処理と、一塁までの長い距離の送球が求められるため、肩が強く度胸がある選手に任せられる傾向があります。またバッティングが得意な選手も多く、甲子園でも注目のバッターがサードを守っているのはよく見る光景ですよね。
高校野球を観戦する際は、背番号5の選手の守備やバッティングに注目してみてください。
少年野球における背番号5の意味
少年野球も高校野球と同様に、レギュラー選手のポジションに合わせて1桁の背番号が与えられます。そのため背番号5は、基本的にはサードのレギュラー選手が背負う番号です。
ただ少年野球にはキャプテンが背番号10をつける規則があります。つまりサードのレギュラーがキャプテンの場合は、他の選手が背番号5をつけることになります。
その場合の背番号5の決め方は、チームによって様々です。控えのサードがつけたり最上級生がつけたりと、自由度が高い少年野球ならではの決め方もあります。
背番号5を背負う人気の野球選手を紹介
ここでは背番号5を背負う人気のプロ野球やメジャーリーグの選手、漫画のキャラクターを紹介していきます。
日本 松田宣浩
現在福岡ソフトバンクホークスの背番号5を背負っている松田宣浩選手。「マッチ」や「熱男」の愛称で親しまれている、ホークスのムードメーカー的存在です。
松田選手は特に守備に定評がある三塁手で、これまでに8度のゴールデングラブ賞を獲得しています。他にもホームラン後のパフォーマンスや、強肩を活かした守備に注目されがちですが、2008年には両リーグトップの三塁打を記録するほど走力も抜群の選手です。
日本代表にも数多く選出されており、2013年と2017年のWBCや、2015年と2019年のプレミア12で活躍しました。
今年で17年目のシーズンを迎える松田選手ですが、近年はファーストを守るなど新たな挑戦にも取り組んでいます。松田選手の新たな活躍に、これからも注目してみてください。
日本 中島宏之
「ナカジ」の愛称で親しまれ、遊撃手として日本トップクラスの実力を持つ中島宏之選手。現在読売ジャイアンツの背番号5を背負い、特にバッティングでチームに貢献しています。
中島選手の経歴は輝かしいもので、これまでに最多安打やベストナイン、ゴールデングラブ賞など、数々のタイトルを獲得。2009年に開催された第二回WBCでは日本代表に選出され、チームトップの打率を残す活躍もしています。
中島選手は左肩を高く上げる独特のバッティングフォームが特徴で、広角に鋭い打球を飛ばせる選手。感情を豊かに表現することでも有名で、チームの士気を上げるためにも必要な選手といえるでしょう。
今年でプロ22年目の中島選手の活躍に、注目してみてください。
日本 近本光司
近本光司選手は、2019年から阪神タイガースの背番号5を背負っています。
走攻守のすべてが優れた、球界トップクラスの外野手です。
バッティングではプロ3年目で打率.313の成績を残し、最多安打のタイトルを獲得。守備や走塁でも持ち前の俊足を活かし、ゴールデングラブ賞や2度の盗塁王に輝くなど存在感を発揮しています。
阪神タイガースの背番号5といえば、かつては新庄剛志氏らも着用した伝統のある番号です。前に着用していた選手のイメージが残っていることから、現役選手に好まれないケースが多々あります。
しかし近本選手の活躍は、阪神の背番号5を見事に自分色に染めたといえるでしょう。
日本 川端慎吾
2006年の入団以降、東京ヤクルトスワローズ一筋で活躍している川端慎吾選手。2012年から、ヤクルトの背番号5を背負っています。
川端選手は卓越したバットコントロールを持つ巧打者で、難しいボールも広角に打ち分けるバッティングが魅力です。チャンスでの勝負強さにも定評があり、得点圏の打率が高いことでも有名ですよね。
川端選手にとって2015年は飛躍の年となり、首位打者や最多安打、ベストナイン、ゴールデングラブ賞といった主要タイトルをまとめて獲得しています。
怪我から復帰した2021年以降は代打での出場が多く、勝負強さを活かしてヤクルトの20年ぶりの日本一にも大きく貢献しました。
プロ17年目というベテランの域に入って技術が熟成されてきた、川端選手のこれからの活躍に注目してみてください。
漫画 岩鬼正美
漫画「ドカベン」の主人公、山田太郎と同じ明訓高校野球部のサードのレギュラーとして活躍した岩鬼正美。
口にくわえた木の枝と、試合中にも着用している学生帽がトレードマークで、身長は190㎝超えと大柄の選手です。
岩鬼のプレーで最も特徴的なのは、やはり悪球打ち。通常の選手にとってのボール球は岩鬼にとってストライクであり、高い確率で悪球をヒットにしてしまいます。
豪快なバッティングが注目されがちですが、プロ入り後はゴールデングラブ賞を獲得するほど、守備能力も一級品。巨体に似合わず身のこなしが軽やかで、ライナーをジャンピングキャッチしたあと、そのまま宙返りで着地したこともありました。
すべてのプレーが規格外といえる岩鬼正美が気になる方は、ぜひ「ドカベン」を読んでみてください。
野球の背番号5は強打者の背番号である
プロ野球と高校野球では背番号の決め方に違いはあれど、背番号5は強打者が着用しているケースが多々みられます。
今後野球を観戦する際は、背番号5の選手のバッティングにも、ぜひ注目してみてください。